今日、お日柄もよく

心浮き立つ遊びがしたい

くたびれた刑事の加藤和樹はいいぞ(ジャック・ザ・リッパー)

推しが役替わりでがんばってるし応援だ!と思って、ブックレット付きのSS席で観てきました~。ぶっちゃけブックレットはもうちょい内容が欲しかったけど、見やすいお席だったので16,000円の価値はあったかな。改めて書くとやっぱり高いなぁ。

日本初演にご縁のある男こと加藤和樹さんなので、今回も円盤になるかしら。どうやらネタバレを踏むと結構危なそうな話なので事前知識なしで観に行ったんですが、たぶん正解だった。ちなみにこの感想では核心部分のネタバレをします!

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【1幕メモ】

舞台のセットが良い!ほとんど同じ舞台設定の宙シャーロックのものより奥行きがあって、より魔都・ロンドン感が良く出ていたように思う。

どこからか走り込んできたアンダーソン刑事が、タイプライターに向かって報告書を書くところから物語はスタート。誰々~とオペラを向けたら推しだったので焦りました。か、顔がいい。

キャラクターたちがわらわら出てきてもMay'nさんのお顔がわからなくて困ったけど、歌い出したらお声でわかったわ笑 それにしても菅谷さん演じるマダムの歌がうますぎるから、てっきりネームドキャラかと思った。朝隈さんの回想の刑事にも言えるけど、目立つモブは名前くらいつけてあげたらいいんでは…。

序盤はコカインが切れてイライラしがちな和樹さんアンダーソンと、メチャクチャ絡んできてうっとうしいまりおさんモンローのターン。なんだろう汚いルキーニみたいな…。基本罵りあってるし、ぶっちゃけ観てて楽しくは、ない笑 こういう下品なまりおさんは新鮮だった!

仕方がないのでずっとうんざり顔の和樹さんを眺めていた。薬中の演技がうまいな~。なかなかたばこに火をつけられなくて、大きな紙を燃やしてから移すところは本物の火だったので火傷しないかドキドキしてしまったよ。

アンダーソンとモンローが出会うためだけなら、キャバレーのカンカンシーンは要るかなぁ?ロンドンは下品な街という一面もあってジャックを見世物にしていることを表したいんだろうけど、あんまりこのシーンは乗れなかった。

エリアンナ演じる娼婦のポリーは元恋人なのか!でもどうせアンダーソンが適当にしてて自然消滅したとかでしょ。そういうとこ気が利かないんですよ彼は。わかります。そんで別れたあとますますコカインにのめり込んだに違いねぇ(したり顔)

しかしたつなり全然出てこねぇな、もしかして出る回間違えたかしらと思ったら、めっちゃ唐突に「僕は犯人を知っていますーー!!」と叫んで出てきたのでびっくり。ほんとか?そして話は7年前へと遡る…。

医学生なのか?何歳?キラッキラ笑顔でおそらくウブなたつなり、ま、まぶしい。さすがダニエルロマンチスト~とか言われてるから、友人たちの方が世間慣れしてそう。そんでまぁグロリアに惚れるのが早い!ほぼ一目惚れ。早すぎてロナンもビックリですわ!!これもテンポのためなのか。

相手の手を胸に寄せてキラキラ笑顔のたつなりや、「あたしは毎日ここにいる」「じゃあ、毎日会える!」のピュアピュア~なやり取りはかわいいんだけど、さすがにお互いのこと知らなさすぎやしないか?!しかし、擦れてるかと思いきや意外にグロリアも結構ノリノリで、即いいムードの曲が始まってしまうんだなぁ。普段の生活に全く現れないような人間、しかもわりと善良なので、一筋の光みたいに見えたのかな。

からの、一緒にアメリカ行こう!でもっとマダムや娼婦たちに邪魔されたり、足抜けを止められるかと思ったらみんなスルーしたりお花をくれたりしてえっ、親切…うそやん…。思えば冒頭から娼婦が殺される度に、仲間の誰かが遺体にすがったり近づこうとしたりするシーンがあったから、彼女たちの連帯感はあるのかな。

しかしこの手のボンボンが言う「身分は関係ない!一緒になろう!」がうまく行く訳もなく、グロリアは裏切りを知ったジャックに家を放火されてしまうのだった。ここでは刺殺しないのね?燃やして殺すのはなんか意外。後々への伏線? 

堂珍ジャックは目力がすごくて、絵本に出てくる『悪いやつ』をそのまま姿にしたようだった。娼婦の喉を掻き切る殺し方は見ていてウッと痛くなりそうに思えたし、どこからともなく不意に現れそうな怖さがあって、ダニエルをそそのかすところも悪魔みたいだったな。しかし、ダニエルの場合は自らの願いのために遺体を求めているので、元々倫理観は結構ヤバいからそそのかされたとは言えないかも。

とにかくド派手な見た目といい、全く人間味はない。ただぶっちゃけジャックがね、なんで人を殺しているのかが全然わかんないんですよね。凶悪犯だからと言われたらそれまでなんですけど、もう少しバックボーンが欲しいなぁ。血飛沫を新聞紙で表件しつつ、それが床にそのまま残っている演出はよかった!

あと、ちょっと出てきた「教授」って誰?ダニエルの教官ってこと?よくわかってません。あと、グロリアが仲介してるのはお金を稼ぐためなんだよね?ダニエルに話しかけられた時、周囲から聞かれないようにしてたもんね。正直その辺も説明が欲しいなぁ。

ぶっちゃけ、ダニエルもしくはアンダーソンがジャックとグルか、または死んだジャックの名を騙って殺人してるかどっちかでしょー。

取り急ぎ、一幕約一時間だからサクサク進んでいいね!

 

【2幕メモ】

2幕の方が断然よかったですね!

時系列が巧みに入れ替わる構成は面白かった!分かってくれば「あ~そこに繋がるのね!」と得心がいった。初見で分かりやすいとはあんまり思わないけども。

・冒頭の息せききって駆け込んできたアンダーソンは、最後に冷凍庫を爆破して戻ってきた直後。

・ダニエルが突然「僕は犯人を知っています!」と飛び出してくるシーンには、ダニエルの回想を経て再び戻ってくる。

全体を通しての感想としては、加藤和樹がまた非常~~に加藤和樹らしい役をしていた。「この街が嫌いだ」と何度も歌いつつ、その実街の治安を守るべくわりと体を張ってがんばってるのに報われないし、好きな人はみすみす殺させてしまうし(いや作戦を説明しろよ!とはなった)、ただ一人事件の真相を知っているのに隠し通さなきゃいけないし…。アンダーソン警部いい役だったな!!!!悪徳警官かと思っていたら、作中人物ではかなり善人寄りでしたね。善人ではないが、良心と正義感は少しだけ残っているというか。薬はやってるけど。

辛い表情の演技が超~~好き。特に、短いけれどポリーと再会して、灰の降るなか背中合わせにデュエットする場面が刹那的な幸せを感じさせてよかったです。

ポリーがアンダーソンに「頼みがある」って言われてすぐ「いいわ」って答えたところ、ああまだ好きなんだな…と切なかった。ひたすら酒をあおる彼女に何も言えないアンダーソン。きっと負い目があるのね…。

ジャックザリッパーの脚本はキャラクターの詳細がほぼ描かれていないので、何があったのかは想像するしかないんだけど、アンダーソンはポリーにとって恋人だけでなく父親代わりであり庇護者でもあったんだろうなぁと。こんなに未練があるなら、なぜに別れたし!

目印の赤いバラを差し出して説明しようとするも、喜ぶポリーに何も言えなくなってしまうのは人間味があったなぁ。でもそこは刑事として言ってくださいね!?作戦中にダニエルとポリーが話している時、隣の人が舞台の奥をガン見しててので思わずそっちを観たら、アンダーソンなんちゅう顔で2人を見つめてんの…。ポリーのことめちゃくちゃ好きじゃん…。

ていうかダニエル、ダニエルおまえ。研究所に戻ってくるなり「手が赤い(手袋かなんかしてて本当に赤い)」と言い始めた時はオッ!て思いましたよ。やっぱり7年前のジャックは死んでて、グロリアのために!とジャックを騙って殺人を繰り返してたんだな。正直そこまで意外性はなかったので、2幕も短いのは良かったと思う。というか、2幕がめちゃくちゃスピーディーなんですよね。僕と俺が交差する歌いいなーと思ってたら、エンドロールでも歌ってたね。ダニエルのテーマソングなのね。

腑に落ちないのは、新鮮な内蔵一個目でとっととグロリアの手術しなよ?!ってことだったんだけど、もう一度殺したら殺しの味に取りつかれてしまったってことかな…。散々Twitterで言われていたけれど、臓器を新聞紙にくるむのは演出のためかもしれないけどリアリティーはないですね!腐るぞ!

あとモンロー!「朝刊に載せてくれって念を押したのに~~!」じゃないんだよ!!!ジャックはネタ元だから、アンダーソンとダニエルと3人で組んでスクープ連発だあ!って提案、アンダーソンじゃなくても「気でも狂ったか!」言いたくなるわ。『パレード』の記者に少し似ているかなというキャラクターだったので、実は冷静になるのかと思いきや、心底やばいやつだった。金の亡者以外の何者でもない。倫理観激やば三人衆の中でも、一番おかしいかもしれない。新聞記者って得てして作中で危ないやつ(=自分のやりたいように事実をねじ曲げる)扱いされがちなような?

しかしグロリアは最後の最後で決定的な場面を見てしまって、とうとう自殺してしまってかわいそう…。いや、こんなこと言ったらあれだけど、タイミングはもう少し早いのかなと思ってた。けど自殺なんて、そんなに簡単には決意できないよね。しかもジャックの仲介をしてたくらいで、そこまで悪いことをしているわけでもないので…。謎だったのは、再会したダニエルを拒否した割にはあっさり同居?してたことですかね。やっぱり嫌いになりきれなかったんだろうか。

なんやかんやでアンダーソンが最後モンローを撃つのかと思ったら、冷凍庫を撃って驚き。爆破して全てを無に帰そうとしたのだった。まあ殺意あるし間接的には殺してますよね!!!!しかし頭殴られてるのに頑張って起きてダニエルを撃ってるあたりさすが警察官。頑丈。

グロリアもダニエルもモンローも、みんなみんないなくなって、事件は未解決に。「ダニエルの話が報道されたら、奴は哀れな殺人鬼として受け止められてしまう。そうしたら殺された娼婦たちやポリーは、物語のドラマチックな飾りにされてしまう。そんなのは許せない」という矜持は良かった。アンダーソンは終生その秘密を抱えて生きていく。物語の最後、雨のそぼふるロンドンの街に「ジャックザリッパーの事件は迷宮入りに」というアンダーソンのナレーションが入って終幕。辛い…。

 

【全体的な感想】

1幕後は正直う~~~~ん?って感じだったけど、2幕はスピーディーで楽しめた!ミュージカル初めての人にもわかりやすいかもしれないかな?加藤和樹のアンダーソンが想像以上にツボでもう一度見たいので、リピチケあるし追加してもいいかな~と思えました。ジャックは…キャラがあんまり刺さらなかったからな~。

ただ、よくよく反芻してみると結構脚本が甘いというか、敢えてなのかってくらいキャラクターの書き込みが薄いところが気になってきたりして、評価が自分の中でぶれているのが正直なところ。あとはあんまり印象に残る曲がなかったかなぁ。堂珍ジャックの歌とか、正直今の雰囲気にあってます?ってハイテンションな歌が多いようにも感じた。でもダニエルの「名前はジャーーック」はすごく耳に残ってます笑

 

カテコ後、各々が代表曲を少し歌ってくれるコーナーがあるんですが、すごくいいサプライズでした。ほかのミュージカルでもぜひぜひ取り入れてくれたらいいのになー。何回も拍手で呼ぶよりよっぽど1度でお客が満足しそう。

そして日生劇場は和樹さんやまりおさんの声で客席アナウンスをしてくれるためか、どの劇場より静かでした。まだまだコロナ禍なので、客も心構えを新たにしなくてはですね…。

【追記】

菅谷さんマダムがこんなツイートを!ロンドンの娼婦は足抜けオッケーなんだな…!

あの日の空を忘れない(マタ・ハリ③)

もはやいつの話だろう…という感じですが自分振り返り用の記事です。梅芸アナスタシアでも公演中止後に出演者投稿まとめを作ったんですが、またこういう気持ちになろうとは…。マタ・ハリ2021年公演は東京、愛知、と走り続けつつ、残念ながら大阪で大千秋楽を迎えることができませんでした。

新型コロナウイルス発生(でいいのかな)から約1年が経ち、段々舞台は元に戻ろうとしてきているのかな…と思っていた。でもまだワクチンも国民全員は打ててないし、感染者数も毎日増えてるし…。2020年以前は何も考えずに発していた「千秋楽おめでとうございます~!」という一言がどれだけ重いものだったのか、改めて噛み締めています。しかし、この楽しかった気持ちは忘れないぞ!

柚希礼音さん

ちえマタちょ~好きだった!!酸いも甘いも噛み分けたいい女。男に都合のいい女じゃなくて、自分の弱さを隠しつつ、望むように生きる強い人だった。ダンサーの役をこれからもたくさんやってほしい。

愛希れいかさん

ちゃぴマタもフレッシュさがあって良かったな。半分自分は無敵だと信じているような危うさというか。伸びやかな歌声が楽曲にはまってた!

加藤和樹さん

ファンが欲しい言葉をいつもくれる!これだから推してしまう。本当に大好き。お願いだからまた出てね…。

いや初演観たかった~!ラドゥーやってる和樹さんとアルマンやってる和樹さん、全然違うんだろうな。

田代万里生さん

ノンシュガーでハチャメチャに笑ってしまった。万里生さんって言葉のセンスいいよねぇ!ひょうきんって言葉がぴったり。まだまりおラドゥーの感想書けてないんですがそのうち…!真面目一筋でやってきたのにうっかり足元を掬われて深みに転げ落ちた大佐が、和樹さんとは違って新鮮でした!

三浦涼介さん

Wアルマンが同じ写真で違う台詞を寄せているの、いいなぁ。りょんアルマンは観られなかったのでDVD楽しみにしてます!

びっくりするほどりょんさんととんちゃんが仲良くなっていたので、ひろせさんのことを勝手に気にする私であった笑 公演中、とにかくお互いのSNSへの登場率が高かった!なんかすぐおそろにしたりご飯食べたりしてたね。仲良いですね。コラボインスタライブも嬉しかったな~!

東啓介さん

今回すっかりファンになってしまったよとんちゃん!!ちょいちょいアルマン扮装のストーリーをアップしてくれるの、オタクの需要をわかっとるな…。初演は生で観られてないけど、髪型は断然再演の方がいいと思います!

りょんアルマンは「人生と闘え」、とんアルマンは「普通の人生」。PVでもはっきり分けられていたけど、本人たちも違いは感じて演じていたんだろうな。

飯野めぐみさん

各キャラの掘り下げも面白かったんだけど、やっぱりキャサリン目線の振り返りが一番良かった!キャサリンから見たマタ・ハリって、まぁいい印象はしないよね!!それは仕方ないよね!

工藤広夢さん

あんまり着目してこれていなかったんだけど、今まで観た作品にたくさん出てらしたんだな~!!ピエールくん役付よかったね。

石井雅登さん

ちょこちょこツイートが面白かったのでフォローしたんだけど、この総括記事がめちゃくちゃ良い!かゆいところに手が届くし、読みごたえがある。

石丸さち子さん

BACK BEATはものすごく合わなかったけど、マタ・ハリの演出は好みだった!!といっても、どこまでが演出家の範疇なのかよくわかっていないところがあるんだよね~。例えばイケコがマタ・ハリやったりしたら、また全然違うのかしら…。

 

とりあえず今は年末のDVDが楽しみ!発表された日に即購入してしまったわよ。ファンクラブ特典のことはすっかり忘れていたが…。おかげで和樹さんの映像が増えて嬉しい限り。やっぱり布教には全編見せたいので、たとえDVDでも嬉しいよ、うん。Blu-ray画質だともっと嬉しいけど!!

東京千秋楽の前夜、「もう観られない…全部は覚えておけない…」と布団の中でさめざめ泣いていた私に、「円盤出るから安心しな!」と声をかけてあげたい。そこまで悲しくなる演目ってなかなかないから、本当にツボだったんだな~。やっぱりどんな演目でも食わず嫌いせず観るべし!!推し演目増やしてこー!!

 

とんアルマンはいいぞ(マタ・ハリ②6/25ソワレ)

ちえかずとん回を観てとんアルマンにやられてしまい、どうしてももう一度観たくてリピーターチケットをほいほい購入しました。いや2回目のマタ・ハリめっちゃ楽しいんですけど!!初見とは段違いにストーリー展開がスピーディーなんですけど!!実は3回目もチケットを取ってしまいました。へへ…。こんなに沼るとは思わなかったぜ…。

 今回は清々しくほぼとんアルマンについてです。f:id:MyPetersburg:20210629082956j:image

【1幕】

♪人生と闘え

2回目だと、かなり不自然な登場シーンだとわかるな…。タバコ吸ってるときの目付きが全然サイン欲しがってないもん。完全に獲物を見つめる目付きである。いきなり脇から出てくる方がまだ偶然と思えそう。

襲われかけてる女性に向かって「手伝おうか」って声かけは、どちらの意味にも取れて双方ともに「なんやて?!」ってなるから、場の雰囲気をつかむにはいいのかもしれないな?

しかしやっぱり柱を使って後ろ手にされて蹴られるシーン良すぎるな。実際当たってないのに殴られてる演技がうまい。一応相手のことも殴ってるけど全然効いてなさそう。アルマンは手加減したのかな。だから後で手加減しろよ!って言ったのかな。

「3人に1人で立ち向かうなんて、リスクが大きすぎる!」

「そうかな、見て見ぬ振りをする自分と生きていく方がよっぽどリスクが大きい」

いやお前、仕込みの癖によく言うわ…カッコつけよって…とは思いつつ、これがアルマンの信条なのは嘘ではなさそう。世渡りうまいかと思いきや、結構行き当たりばったりタイプなのかな。

ちょっと痛そうだけど、おとなしくマタのハンカチで顔を拭かれているのがかわいい。ここは各マタによって、どのくらいされるがままになっているかが違っていた印象を受けました。

「僕はサインが欲しくてマタ・ハリを待ってた。その人が今家に来ないかって僕を誘ってる」

「誘ってるんじゃないわ!私は手当てするためにあなたを連行するの!」

捌ける時肩に手を添えるのいいよねぇ。

♪C'est La Vie~人生なんてそんなもの

1階からだと正直そこまで寝顔が観られないから、初回の2階A席は正解だった説がある。コーヒーを飲みながらちょっと嬉しそうにアルマンを見つめるマタ。この段階では全然恋愛しようとか思ってなかったんじゃないかなぁ。マタが起こすわけでなく、自分でワッ!と飛び起きるアルマン。軍隊だと蹴飛ばされて起きるとかあったんかなぁと思うとなんか悲しい。それとも単に寝落ちしてやべーっ!ってことなの?
「あなた、いつのまにか寝ちゃってたから…」

「ごめん…」
ごめんがかわいすぎる(気が狂う)。

自分の匂いを嗅いで嬉しそうなのもダメです。罪深警察。ここでマタがすごい至近距離で「いい匂い!」ってするのも罪深い。若干ファム・ファタールしぐさではあるのかな。ご覧ください舞台上に罪深い人しかおらんのだが?

「もう行かなきゃ」って立ち去ろうとするのは、今回は掴みだけで深入りする気はなかったってこと?いや普通に仕事だったのかもしれんが。でも寝落ちは想定外だよね、たぶん。絡まれて助けてからどう出るかで、人間性をとりあえずチェックしたかったのかな?家に行きましょう、の流れは考えてなかっただろうし。それとも前々から監視してたの?

「僕を屋上へ連行してくれるの?」

「違うわ!誘ってるの!」
既にいちゃついていて最高。

「戦争が終わったら、何をしたい?」

「真面目な話、戦争が終わって生きてる自分を想像できない」

朝焼けのシーンは「踊っている時」「飛行機で飛ぶ時」にお互いシンパシーを感じたりして、めちゃくちゃいい感じ。「平和な世界になったらカフェを買って静かに暮らそう」って会話はこの距離感なら軽口かって感じだけど、アルマンは後で「パリの朝2人描いた夢」とか歌っちゃうし、この段階でかなり本格的に思い入れ始めてません?そこんとこどうなんですか?キスして警報が鳴って、「戻った方が良さそう」って言う時の残念そうな、でもキリッとした顔も良い。

屋上から降りる時はぁってため息をついたのは気が重いからですか!罪悪感からですか!!いいムードになるの早いなーって思ってたけど、戦争で明日死ぬかもって状態なら燃え上がるものはあるかもしれないのかな。少なくともマタの方は第一印象が最高だし。アルマンは素朴な一面を見て想定外に悪くないかも…とか思ってんのかな。

なおその後、めっちゃガバガバな報告をしてラドゥーを怒らせるの巻!が挟まれます。「私が彼女に好意を持っていることも、全て本当だと思っています」とか!なぜ言ってしまうのか!でもたぶん、ラドゥーさんが1人の女にここまで入れあげるのは初めてだろうし、1年前に部下になったんじゃわかんないか。ちなみに同僚に対する当たりからは何となく後輩っぽさを感じさせなくもない。けどピエールの上官なんだよねぇ?

♪一生の時間

アルマンに会いにリヨンに寄るマタ。ここでまっすぐパリに戻ってたらラドゥーもお冠にならなかったのに…とは思っちゃうけど、なかなか外出はできなかっただろうし仕方ないのかな。「戦争が終わったらリヨンに帰る」って言ってたから、アルマンは普段パリもしくはどこかの飛行場にいると見ていいのかな?それで、マタに会うためにラドゥーに内緒でわざわざやってきたと。なんでもお見通しな大佐に秘密を作ってまで会いたかったんやな…。愚かだけど愛ゆえに愚かなキャラは推せちゃう…。

ホテルにきゃっきゃしながら戻ってくる2人。出ました!!なぜか持ってるマリオネット(お土産に買ったのか?)。しゃがんで人形と握手するマタがかわいい。ちえマタは髪の毛下ろすとだいぶ印象変わるよね。

「確かにここはあなたが回ってきた街やパリほど大きくない、でも、だから好きなんだ」
「僕の人生もうまく操れたらいいのに」

マリオネットを見て自分の人生を操るって発想になかなかならない気がする…。家のなかで殴り合いが始まると見に行った場所ってどこだろ。カタカナが聞き取れず。職人街とか遊園地とか?

「僕とあなたは住む世界が違う」

「案外違わないかも」(まだちゃかした感じ)

「異国情緒溢れるマタ・ハリとの共通点なんて、僕には何にもないね」

「違わない。私の本当の名前は、マルガレータ・ツェレ。オランダで生まれたの。ジャワは暴力ばかりの実家から逃れてたどり着いた場所」

よくよく聞いてみると「父に汚され」ってマタの人生つらすぎるよ…。ここで本当のことを話してもいいと思えるほどにアルマンに入れ込むというか信頼してたから、アルマンの人たらし的スパイ力(ぢから)はあるのかも。
でもここで話を聞いている顔は、彼女の辛い過去に打ちのめされているようにも同情してるようにも見える。本当のことを言いたくない、本当はスパイじゃなければいいのにって感じで好き!確かここ、めっちゃ怖い顔して話を聞いてた。夫がいてビックリしたのか~いと思いながら観てました笑

私、とんアルマンはリヨンで秘密を告白されて落ちたと決めつけているので、この段階で本当にマタのことが好きになったんだと思ってます。りょんアルマンはまた見え方が違うんだろうな。「約束して、この瞬間は本物だと」って進行形で騙しててかつ惚れてしまった人に言われた気持ちを答えなさいアルマン・ジロー!!!過去を告白されたあと、思わず抱き締めてしまうところは想いを押さえきれてなくていいぞ!ここ捌ける時どうしてたっけ…。深刻な感じではあったはず。

将軍と部下の会話→スパイの歌から、また部屋に戻ってくる2人。そこにノックの音が。

「誰かと待ち合わせしてる?」「いいや」

マタを手で制し、部屋にとどめてからドアにもたれての「どなたですか?」がこわかっこいい。しかしさりげなくずっと腰にピストルがあったんですね…。この時代って誰しもが持ってた訳じゃないよね、軍人だからだよね。音を出さないで殺すのやたら手慣れてたけど、あんまりベテランではないんだよね?撃墜後に歌う「どうせもう人殺し」って歌詞からして、そんなに経験ないんだとは思うけど。

殺した男のポケットから紙(ホテルの台帳控え?)を発見して、怯えるマタを誘導し肩をガシッとつかんだところで暗転。二人が赤と青の照明に浮かび上がる…。強い目で見つめてるのは、ここで本当のことを話そうとしたからなの?

♪二人の男

いやすいません、1幕からラドゥーさんはマタ・ハリにあっちっち(死語)でしたわ。初見の私どこ観てたの?
「夢中なんだろ、あの香りに」とか言ってるけど、直前にアルマンの上着を嗅いでニタアッてしてるから、どう考えてもそっちがあの香りに夢中なんである。気持ち悪っ(褒めてます)!でもラストの方アルマンもあの香りに~歌ってましたね。しかし、絶対2人がメインで嗅いでる香りって違うよね。ラドゥーはたぶんステージでのオイルの香りだし、アルマンはその下の素肌の香りもわかるからね!(謎マウント)
「彼女が君から離れない」のメロディーはやはりクセになる!万里生ラドゥーはべらぼうにねっちょりしてるよね!「雨の音にも声を聞いて 鏡の中に姿を見る」のラドゥーにドン引きしてるアルマン、気持ちはわかる笑

ここで任務から外すのは、確かに勝手な行動のためだからまだ分かるんだけど、死ぬかもしれない僻地へ遠ざけるのは完全に私怨でしかなくて笑う。「今はこの国のため生きてる」と苦しい言い訳を続けていたアルマン、死地への任務を告げられて完全にキレるの巻。いやでもよくバレないと思ったね、というかもうバレてもいいでーす!みたいな開き直りすら感じるよ。台帳受け取って握りつぶしたり破りながら中身をスラスラ答えてますからね。「アルマン・ジロー、マルガレータ・ツェレ…(睨み付け)」じゃないんだよほんとに。煽ってるよね完全にね。

「彼女は意志を持って行動するタイプだと思われます」とか、完全にあの人そういうところが最高っすからね!お前にはわからんだろうがな!が隠しきれてなくてそりゃーラドゥーさんの独占欲に火をつけますよ。自分がちょっといいなくらいに思っていた女(実際はありえないくらい夢中になってしまっている)を部下に取られたとあってはね。でもなんだろう、そこで余裕がなくなってがっついて嫌われるのがとってもラドゥーさんだよね…。
「僕を殺しても何も変わらない 愛を奪われあなたを憎むだけだ(彼女の愛はあなたには向かわない)」って確信してるの多少うぬぼれ含むけど、まぁその通りすぎて何も言えんな!!!そして歌の途中で髪をかきあげるのなんなのー!!!たまらなくかっこいい。本当に上官と対峙してるのか…?ていうか2人の関係性ほんとなんなの?アルマンはやたらと上官に当たりが強いし、ラドゥーはなんで彼を採用したの?「死にも等しい任務だ!」「気をつけて臨めばいい(ハァン)」の時も胸ぐらつかんでたよね確か?何はともあれ「同じ幻追いかけている あの人は夢だから」でのハモりが最高~!

♪さよなら

初回は急だな~と思ったものの、2回目はしっくり来たこの場面。アルマンが悩みながら手紙をなかなか書けないでいたのが印象的。この水色のレターセット、宛先にマタ、末尾にアルマンの署名入れて売ったらいいのにって思っちゃった。買います。マタは手紙を見つけて「アルマンから?!」って驚いていたけど、この頃はどのくらいの頻度で会ってたのかな。

「終わりが近いと知ってて選んだ二人」

「言葉を選んで君を思ってる」
「最高だったね けして忘れない パリの朝二人描いた夢」

「再び巡り会えたのなら 二度と言わないさよなら」

この段階でも彼はまだ本当のことを話せてはいないから、綺麗な思い出だけでいなくなろうとするのはちょっとずるくない?とは思うものの、もうほぼ死ぬような任務だし、自分のことを覚えておいて欲しかったんだなぁ~~!!死ぬのは誰だって怖いよね…。同じ場面にいても2人の目線が合うことはなく、「さよなら」を敢えてマタに歌わせるところが好きです。空の色があの日と同じ薄ピンク色なのも良い。

♪英雄であれ

ピエールさんの逃げ方アクロバティックすぎて、これ完全に脱走できるやつの動きよ…とつい見とれてしまう。

クロネコチャンネルによると、初演より激しくなっているらしい。ピエールトークおもしろかった!

「飛びたくないんです!!」

「この国のために戦いたい、でも怖いんです」

「誰だって…!」

怖い、と続けなかったのは上官として言えなかったからなのかなー。片や絶叫に近い心情の吐露、片やそれを受け止めつつなんとか気持ちを変えさせようとしていて、かなり見ごたえがある。役者同士は2人とも同い年ってことで、どんな気持ちで対峙してるのかな。ピエールくんが怖いけど飛びます!!って言ってくれる時、すごく「わかってくれたか…」って顔をしていた。アルマンも死にたくないけど、部下や同僚を死地に送り込まないといけないんだよね…。虚しい。

あまり身長のことは書くまいと思いつつ、どうしてもとんさんだけ等身がすごくて、これは上官としては頼もしく見えるんかなと。そんな上司がかつての恥ずかしエピソードを共有してくれたらそりゃピエールくんも信頼しますよと。なお軍服の時は髪型がかっちりしてて、それもいいよアルマン!(もうなんでもいい)ただし帽子は時期柄どうしてもドリームチェイサーって思ってしまう。
そして炎の中へって言われると、どうしてもおしゃれしがちな愛妻家のイギリス貴族が脳裏に(記録はここで途絶えている)。英雄であれ、と歌いながら敬礼して空に消えていく捌け方は好き!

【2幕】

♪あの日をもう一度

炎上する街、転がり落ちてくるアルマン~!!!ぼろぼろでもすごいかっこいい!!!インスタライブで、この紫の怪我メイクは自分でしてるとお話されてました。顔が汚れていても目だけギラッギラしているのが生命力を感じさせる。

「僕は死ねない 嘘を抱え」

「あいつはすぐに話すだろう」

「ひどい裏切り あの人が遠くなる」

「泳いで渡るか 溺れるか」

「必ず帰る 彼女のために」

「もう一度踊る姿を見て キスして眠る 触れあったまま」

「ただそばにいる」

「2人でもう一度」

自信ないけど、ここのメロディーは2人の男リプライズのはず?人生と闘えが入っていたかは円盤で確認しよう。「ただそばにいる」の後、無言でギラギラした目になる一瞬がたまらなく好きです!!!マタを見てるのね。あとお髪がいい感じに乱れていてそれも良い!!!時折痛む体を押さえるのも緊迫感が伝わってくる。肋骨折れてますからね!

それにしても、もうマタのことしか考えてないんだな~って歌詞だ。スパイ行為については手紙で告白しておけばとも思ったけど、死ぬ前になってやっぱり自分で言いたいと思ったのかな。裏切ったと思われたまま死にたくないと。そしてできれば許されたいと思ったのかな…。

「俺が撃たれる前に、1人は当てるぞ!」殺気だってて良い。でもたぶん気力の限界が来たところで背後から殴られて連れていかれる。ここでは肩を借りてたね。そうだよね、引きずるのは死体だよね…。ところで、一人称が敵の前(もしくは激昂した時)だと俺になるの良いですね。二人の男リプライズも俺だよね…。

なお「パイロットは殺さない!」そうだけど、パイロットじゃなくて普通の兵士だったら殺されてたのかな…?

♪無名兵士の死~あなたなしでは

ベッドについている認識表?を読みたくてオペラでガン見していたけど、綴りが全然読めませんでした!!なんて書いてあったのアレ?

アルマンを見てあぁっ…と声をあげて愛おしそうに見つめるマタ。目が覚めた時、めちゃめちゃ嬉しそうだったね。かすれ声の「マルガレッタ、どうしてここに」からの強めのハグ。2人、絵か?
そういえばアルマンってマタに向かってマタって呼んだことあったかな?一番最初はそうだったけど、途中から君とかあの人とかマルガレッタとしか言わなくなったよね。

やっと真実の愛に巡り会えた!と喜ぶマタと、愛しているのに裏切っていたことを告白しなければいけないアルマン。アルマンの話を聞きながら、どんどん取り乱していく様が辛い。愛している気持ちだけは嘘じゃないんだよマタ!会いたい一心で生き延びたんだよ!!と思うけど、それは観客として見ているからであって伝わるはずもなく…。

ちなみにアルマンは一年前に採用されたとのこと。さらっと言ってたけど、あ、そうだったんですか?!初見の時完全に聞き逃していたよわたし!それまでは普通のパイロットで、ラドゥーが諜報要員としてスカウトした…ってコト?どこに適性を感じたんですか大佐!

「いけ 全て僕のせいにして」
「かまわない 生きていてくれたら」
「行くがいい1人で」「行くわ」
「マルガレーテ!あぁっ!(頭を抱える)」

ほんともう~~~~このすれ違いがつらい!ばか野郎!!!!!って感じ。特に「生きていてくれたら」がもうこの関係はダメだけど、せめて…という気持ちが出ていて辛い。ここでもう少しお互いの話を聞けていたら…。アルマンも説明する気があるなら突き放すんじゃないよ!!どちらも生きていて欲しい、愛してるという気持ちは同じなのに。

アルマン「マルガレッタ!あぁっ!」
ラドゥー「くそ!あの女ァッ!」
ビッシング「(溜めてからの)…ああっ!」
歌い終わりのアルマンの悲痛な絶叫はすごく好きなんだけど、そのまま見ているとマタ・ハリに人生を変えられてしまった男どもの三者三様な悲鳴3連発になっていて、ちょっと笑ってしまいました。

♪普通の人生

やさぐれぎみに地べたに座るアルマン。タバコは本当に好きなのね。しかしこの場面、初演は車椅子だったんか!立ち上がって拳を掲げる演出が好きなので、初演からどう変わったのか気になるな~。初演の映像も欲しいな~!!!ちらちら舞う紙吹雪は何を表してるんだろう。雪?コートも着てるし、季節は冬なのかな。「神よいるなら彼女を運んで」とか、もう会いたさが募ってますね。時間はどれくらい経過してるんだろうか。

「ちっぽけすぎて嫌っていたありふれた暮らし」
「今それがほしい 手を取り合い世界に向き合う」「普通の幸せ それだけ」

いい訳詞だぁ~~!!!2人ともただ一緒にいることだけを求めたのに、戦争下ではそれがいちばん難しいのだった…。

最後拳を掲げる時に、ジャケットが落ちそうで落ちないんだよね。絶妙なコントロール(?)医者?との微妙な間の後に、ダッと走っていくアルマン。「おいっ!」って言われているから病院を脱走したんだよね。しかし怪我はある程度良くなったのかい?!あとどうやってパリまで来たのかめちゃくちゃ気になります。

♪二人の男~リプライズ

裁判シーンでは完全に「アルマン…早よ来て…」と思いすぎて、フライングオペグラで虚無を覗いていた。舞台中心を観なさいよ。下手から出てくるはず…と思ってたけど、マタの躍りが挟まることをすっかり忘れててタイミング合わなかったな笑

「よくそんな嘘がつけるな!!!」がもう完全に怒号。アルマンはどこから聞いてて、どこで出てこようとしてたのかな。本当はもっと穏便にマタを助けようとしたけど、聞いてられなくて思わず…なのかな。ラドゥーパートは二人の男だけど、アルマンパートは一部人生と闘えだよね?わかんなくなるから歌詞カード欲しいし、とりあえずCD出して???

二人の男リプライズが好きすぎて忘れたくなさすぎて、初見でピンと来なかったのが嘘のよう。とりあえず脳内に覚えている限りを書き出してみます。円盤が来たら答え合わせするんだ~!歌詞はうろ覚えです許して!

アルマンが銃を取り出し(観客の悲鳴)、「どけ!」で観客が下がる。

兵士がマタを取り押さえるのを見て、銃をしまう。
悔しそうに上手に行き、観客に向かって「こいつの言っていることは全て嘘だ!(闘え人生を)」

「ゲームのように犠牲増やし 自分の罪覆い隠す」

ラドゥーが笑い、アルマンに近づく。

「女で国を裏切るか」「兵士のなれの果て」(2人の男)

「恥を知るがいい」「黙れ」

「信じるなこいつの言葉を」

「バカな芝居に幕を下ろせ」

「お前にだけは黙らない」「静かにしろ」
「俺の目を観ろ」「見る価値もない」

ここー!!ここの掛け合い超好きです。息詰まる。迫るアルマン、逃げるラドゥー。
「今ここで終わらせよう」

再び銃をラドゥーにつきつけるも、ラドゥーがアルマンの首をしめ、蹴飛ばす。銃が床に落ちる。
アルマンが立ち上がり銃を拾いにいき、ラドゥーが背中越しに腕をつかむ。
向き合う姿勢になり揉み合い、銃声が鋭く響く。アルマンの目がラドゥーをじっと見る…。この時何を考えていたの…。
ラドゥーがよろよろっと崩れ落ちる。一拍おいて、アルマンが目を閉じて痛そうにあえぎながら倒れる。マタが駆け寄る…。

「ごめん、あの時…」「医者を呼んで!!!」

「許して…」「許すから!」

「マルガレッタ、愛してる」「私も!」

「全部違ったらよかったのに」

「すぐにそうなるから!」
この台詞は解釈が欲しいな…。出会ったきっかけが違ったらよかったのにってこと?普通にパリで、ダンサーとファンとして出会えていたら良かったのにってことかな。アルマンが死んだのはラドゥーのせいだけど、ラドゥーにスカウトされなかったら二人が親密になることはなかったんだから因果な関係性だよ!!!それに対するマタの返しは、私もすぐ死んで、全部なかったことになるからってこと?

とんアルマンは、すっとそこからいなくなってしまうような亡くなり方だった。撃たれたら、人ってあんなに早くあっけなく死んでしまうのか…。辛そうな表情ではなく穏やかに眠っているみたいだったので、マタの囁くようなC'est La Vieリプライズが余計悲しい。死んでしまった後もぎゅうっと抱きしめて、顔を拭いたり髪を撫でてあげたりしていたな。たぶんマタの美しい衣装にもたくさん血がついて、はたから壮絶な場面なんだろうけど、芝居では美しく見えていいな。かくてアルマンはマタから引き離されて、死体としてずるずる引きずられて行くのだった…。魂が抜けたようなマタ、見ていてつらいよ。

♪この命の最後に

アルマンいないじゃんって???私には見えたからいいんです!!!!ちえマタの笑顔の先にいたのは!!!!とんアルマンだって思いたいの!!!!(限界オタク)

【カテコ】

とんちゃんは2回目に出てくるとき、万里生さんといぇーい!ってハイタッチしててかわいかったー!万里生さんは初回いっさい手を振らず、ただそこにいるのみ…と思いきや、2回目は普通ににっこにこで振ってたし、なんならかがみこんでギリギリまで振り続けて笑いが起きてたのが印象的。 

ちえまりとんも並びがいいですねぇ。 万里生さんの感想は次回!

 

リピする予定は当初全くなかったんだけど、好きな芝居は何回観たっていいですからね。っていうかちえかずとん観に行って、贔屓抜きのちえとんをリピートしてしまうくらいこのカップルが好きなんだけど…!!年の差とか関係ないです。運命の恋人たちにふさわしいお二人でした。今回はとんアルマンの感想に終始したけど、ちえさんのマタ・ハリも最高なんで!やっぱり主役はマタなので!! なお円盤と逆の組み合わせを好きになりがち芸人です!!!つらぁ!!!

そして遅蒔きながら、マタ・ハリ東京千秋楽完走&DVD発売おめでとうございまぁぁぁす!!!結局配信も観ましたぁぁぁ!!!わーい!!!私のマタ・ハリは終わったけど、まだ大阪公演がありますんでね!皆さんぜひ!! 一人でも多くの人に観てもらいたいな。

www.umegei.com

ちえかずとんよ、永遠なれ(マタ・ハリ①6/20マチネ)

いや、あの、正直勝手に期待値低くして観に行ってた公演だったんですね。でも帰りの電車で感想を書き始めました。

私がミュージカルにはまったのは2018年5月の1789再演からなので、ぎりぎりマタ・ハリ初演は間に合いませんでした。なんか和樹さんが評判のいい役やってたみたいだけど観れんかった~、でも暗そうだから観ててもはまんなかったかな…くらいの感覚。その後和樹さんのライブで『普通の人生』、AAAでちえさんとのデュエット『さよなら』を聞いて曲は好きかも…となり、そして今年の再演です。

ストーリーはほぼ知らないけど、たぶんラドゥーよりはアルマンが好きだろうなと思っていたら、今回の和樹さんはまさかのラドゥーのみ。え~悪役じゃん(たぶん)。加藤和樹ファンにあるまじき発言かもしれないんですが、私は彼の演じる悪役より善人が好きなんです!!!歴代キャラベスト5はロナン・ジョー・エリック・明智先生と来て、たぶんここにロビンが続きます(未見)。善人判定はざっくりです。だからどう考えてもアルマン>>>>>>>ラドゥーなんですよ!!!!心情的に絶対アルマンを応援しちゃうんですよ!!!しかし推しはラドゥー!!!!つらい!!!!という勝手な葛藤ゆえに観るのを躊躇しておりました笑

でもご本人もライブで歌うくらいだから思い入れのある公演だろうし、次はまた先になるだろうし、せっかくなのでと初演メンバー(柚希、加藤、東)のチケットを取りました。この組み合わせ本当に少なかったですね。円盤(が出るとして)の方を印象づけたいからかなぁ。f:id:MyPetersburg:20210620210816j:image
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結論から言うと、今回の収穫は完全に東アルマンでした!!!!ほらやっぱりだ!!!結局私はこういうキャラが好き…。

ストーリーについてはTwitterで結構キツめの感想を観たこともあり(任務を放棄して恋愛に耽る人たちの話とかなんとか…)、あんまり期待してなかったんですが、リピートしてもいいかなって思えました!ただ1幕がどうにも乗れなかったので、2幕観終わるまでは外したか…?と怪しんでいた。あと正直、私は石丸さんの演出が合わないのかもしれないとちょっと思ったり。BACKBEATがダメだったんだよな(遠い目)

実は感想書いてる間に2回目をキメてしまい(もうダメだ)、考えが変わった箇所も多いんですが、とりあえず初見の感想も残しておきます。

 

【1幕】
初っぱなからなんなんだけど、マタ・ハリ、男を見る目がだいぶないのでは!?そして思っていたより騙されがち。いや圧倒的にラドゥーしかり男性陣が悪いから彼女だけを責められんのだが、今までよくファンの間で抗争とか起きなかったね?!とにかくスパイが1回きりですむわけないだろ、その男のヤバい目をよく見るんだ!アンナもあんなに止めていたじゃないか~。アルマンもアルマンで、やってることはある意味ラドゥーよりひどいぞ。マタ・ハリは本人が口を滑らせるまで信じていただけに。見抜いて黙ってるのかと思ったけど、普通にショックを受けていたのが意外だった。

ただこれは、マタ・ハリはとにかく百戦錬磨の女性だという固定観念で観ていたからだと思う。観終わった今なら、彼女は別にスパイでもないただのダンサーで、確かになんとか強く生き抜いて来たしいろんな人と浮き名を流してきたけれど、たまたま人生の転換期で出会ってしまったのがアルマンだったんだな…と感じる。

ストーリーに戻ると、ラドゥーの依頼(脅し)はまぁ断れないし、軍部に目をつけられてしまった時点で彼女は詰んでしまっていたのが本当にかわいそう。アンナが言うように逃げられたら良かったのだろうけど…。この時はまだ手玉に取れると思っていたんだろうな。支度をするマタの元にラドゥーがやってきて脅されてからスパイやります、までがさくさく進むから、もう少し何を隠しているのか?を匂わせて欲しかった。

物語が動き出すのは、マタ・ハリが舞台を終えて夜道で酔っぱらいに絡まれるくだりから。スターで人気者だけど、労働者というかその価値を感じない人からすればただの女…という虚しさを描いているのだけど、まぁ絶妙に嫌な気持ちになりますね。

そこにちょっと遠くから声をかけてくるアルマン。おいおいカッコつけて喋ってないで助けてくれよ。いざ助太刀に入ってみるとこれがまぁめちゃめちゃ弱い!!多勢に無勢とはいえ、そこら辺のおじさんたちにボコボコにされていてびっくり。パイロットとは??実は急所をそらしていたとかでもなく!楽屋口?の棒を使って後ろ手にされて蹴られてるのなんか妙にセクシーだったな…。っていうのも全て仕込みだったと後で分かるのですが、私はただただ弱い!!と驚くばかりで全然気づきませんでした。心配されて「もっとひどく殴られたことがあるから」が出てくるあたり、軍隊でしごかれたのか家庭環境が悪かったのか。後々マタと共感していくことを思うと後者かな?手を差しのべながら「アルマン・ジロー」「マタ・ハリ…」「ははっ…知ってる」のやりとりはかわいかったな。

いきなり家に誘ったら、アルマンじゃなくても「サインをもらおうとしたのに、家に誘われてる!」くらいは言っちゃうかもしれないね。でもこの段階では本当にただ庇ってくれて怪我をしたから手当てをしたいだけで、隙あらば男遊びをするみたいなイメージとは違ういい人なんだなということが伝わってくる。ちょっとお姉さん感があっていいな。2人は何歳差くらいの設定なのかな。ちなみにティーツリーオイルが突然グッズにあるの何?と思っていた謎が解けました。

場面は変わり、指令部が遠方の兵士と交信する場面。劣勢に立たされるフランス軍兵士の様子は見ていて痛々しい。あの斜めの岩壁セットで1人でお芝居するの、どんな気持ちなんだろう。通信が途絶えて立ち尽くすラドゥー。超悪役だと思っていたら、戦争の責任をさらに上から詰められていて、なんかかわいそうな中間管理職にも見えてきた。自国の兵士を殺させないために働いてるから悪い人ではないんだけど、そもそも戦争してる時点でなんとも…。そして兵士を消耗させたくないのは自分の武勲のためかとも思うと…。1幕の段階ではマタ・ハリを利用できる!と感じるもののそこまでのめり込んではいないように見えて、これから彼の情緒がえらいことになって誰か死ぬんだろな…と思っていた(大当たり)。

一方朝になっていきなり同衾してる?!と思いきや、寝落ちしたアルマンを見ていただけのマタ。「来た時より自分がいい匂い」とか「明け方までいない?パリの空を見るのが大好きなの(ニュアンス)」「誘ってるの」とか、この一連のシーンはすごく穏やかで優しくて、後から考えると本当にアルマンお前どんな気持ちで…となる。毎朝屋上からパリの街を眺めるマタ、本当に素朴というか、この人が戦争に利用されるのが見ていて辛い。まぁドイツの軍人とかあらゆる人と関係があるからなんとも言えなくはあるんだけど…。でも巻き込まれる必要はないよね。

故郷はリヨンだよとか、今度案内してあげるよとかたわいもない会話をしているうちに、アルマンは徐々にマタに惹かれて行ったのかな?このあたりでは正直任務だと思って接しているところもあるだろうけど、飛行機で飛ぶ瞬間と踊っている時間が同じだねっていう共感はしたんだろうな。個人的には本当にリヨンに来たのが決定打だったように思える。朝日が昇る瞬間のキスはサイレンが鳴って一瞬だったけど、経験豊富×任務の仮面がほろっと取れたのはこれが始まりだったのかなぁ。ところでマタ・ハリは稀代の悪女なのかもしれないんだけど「戦争が終わったらじっとしていたい」とか、感覚はわりと普通の人のように思えて仕方なかった。いやモテテクと言われたらそれまでなんですが…。

結局マタはやむなくスパイを引き受けることに。ラドゥーは丁寧な口調だったのにいきなり豹変するあたりモラハラ男…。こっそり隠れて全てを聞いていたアンナがマタを心配して歌う歌がとても良かった。しかし「逃げなさい」の入りとか地味にめっちゃ難しい曲ではないか…?彼女の存在が、マタの純朴さやいい人さを表しているように思う。みんな好きだと思うけど「大入り満員です!」のくだりは後々本当~~に刺さって辛い!

ベルリンでスパイからペンを受け取るも、そのままラドゥーの元に行かずリヨンへ。ここ、ラドゥーに渡してから行くんじゃだめだったんか?と思ったりしたけど、ラドゥーのせいでパリから自由に行き来できないし、まだマタにはそこまで危機感がないとか、言うことをたやすく聞く人ではないってところを見せたかったのかな。ていうかすぐアルマンに会いたかったのかな。アルマンの前だと髪を下ろしているせいか若々しく見えて、もうこんなに気を許しているのか…。後で「あの人は私なの」みたいなことをアンナに言っていたし、リヨンに行く段階でマタはかなりアルマンを信頼しているよね。身を呈して助けてくれたからなのかな?展開の都合上仕方ないのかもしれないけど、恋に落ちるスピードは早く感じました。

このあたり記憶が曖昧なんだけど、アルマンが酔っぱらいに扮した同僚たちと喋っているとラドゥーが登場。アルマンが任務の報告をするシーンを挟んで、場面はホテルへ。「彼女は私が好意を持っていると疑っていません!」とかわけのわからん報告をしちゃうから、この時点でラドゥーはアルマンのこと相当疑ってるよね。

ホテルではマリオネットの話が印象的。特に言及はされていなかったけど、皆歴史や大きな時勢の渦に捲き込まれて絡め取られて行くんだな、と感じた。ここでマタが自分の隠してきた過去をアルマンに語ります。なんとなく子供がいたのかなとは思っていたのでそこまでは驚かず。でも暴露されたらエキゾチックなダンサーとしての名声が絶たれてしまうから、マタはスパイ行為をせざるを得なかったのかなぁ。マタをぎゅっと抱き締めるアルマンくん、もうこの時点で完全に任務中の顔じゃないよね…。この迂闊もの…!ボーイに扮した刺客に気づいて「素敵!チップを差し上げなくちゃ」と小型ピストルを突きつけるマタがかっこいい。そして悲しいかな今まで危険な目にたくさん会って来たためなのでしょう。アルマンが男を気絶させてから、音が出ないようにハンカチで抑えて頭を撃つシーン、手慣れすぎていて怖かった~。

またしても記憶が曖昧だけど、ラドゥーがイライラ待っているとマタがペンを渡しにやってくる。すぐに来なかったことにたいして「任務中に個人的な用事もくそもあるか!」と声を荒げる気持ちはまぁわからんでもないかな…。でも相手は部下じゃないので…。あなたが脅して利用している市民なので…。

諜報員が来るとのことで下がらされるマタ。入れ替わりにやってきたアルマンだけど「ご機嫌が優れないようですが」とかすごい煽るじゃん…。敢えてなの??そしてお忍びホテルはせめて偽名を使おうよーっ!!!『二人の男』はマタハラーにはたまらない曲みたいなんだが、観た時はそこまで刺さらなかった~。でも2人のデュエットは相性良く感じたな!「彼女が君から離れない」がすごく耳に残ります。アルマンが離さないんじゃなくて、あくまであの女がこっちに来ない、的な?突然マタへの独占欲を爆発させるラドゥー。途中から自分がアルマンの役をやりたくなったのかな。この時点で思いどおりにならないマタにイライラしつつも惹かれてしまってるんですかね…?ラドゥーさんの情緒がいまいちわからない私であった。

そして歌詞とは言え上官相手に結構言いたい放題なアルマン。上司と部下として、どんな関係性だったのかな気になるなぁ。少なくとも対独戦の切り札であるマタ・ハリ接触させるんだから目をかけてるわけではあるのでしょ。

かくてアルマンくんは危険な任務に就かされることとなり、マタに手紙で別れを告げる。このさよなら~の曲はAAAで聞いてとても好きだったのだけど、2幕で本当に別れる時に歌う曲なんだとばかり思ってて、なんかまだそんなに2人の恋を応援できてないから早いね?!となった。お互いどこを好きになったのかもう少し聞かせておくれ!でもピアノのイントロと、手紙を通して気持ちが通い合う演出は、とても私の好みでした。ちえさんととんちゃんは実年齢たぶん10歳以上差があるけど、それをいい意味で感じさせたり、ある意味感じさせなかったりして、きれいにカップルとしてまとまっていた。キャスティングの勝利だ。

1幕は終わりが見えないぞ~と思っていたんだけど、アルマンと部下ピエールの場面、飛行機を組み立てて飛び立つ場面(羽根が回ってたのすごかった)、彼を探しに来たマタが「アルマンと生きていきたい」と決意するシーンで終わりだったはず!ここのメロディーが良かったのでCD欲しいなぁ。歌詞を知りたいなぁ。ピエールがいることで、アルマンもまた責任ある立場というか軍人なんだな…と思わせる大事なキャラなんだけど、あんまり語れてなくてごめんよ…!2人の会話を聞く感じ、アルマンも30歳くらいではあるのかなぁ?

 

【2幕】
わかったぞ、これ圧倒的に2幕がおもしろいやつだ!!曲も2幕のがいい(さよならは除く)。冒頭のちえさんの寺院のダンス、肉体美…とまじまじ見てしまった。特にお腹。これがトップスターの鍛え上げられた腹筋…。マタは他の女性たちと同じく帰ってきた兵士に声をかけるけれど、すげなく立ち去られてしまう。戦争の前では人は無力。でも諦めず、自分でアルマンを探しに行くことを決意するのだった。

そのアルマンは撃墜されたけど生きていて…。まず岩壁を勢い良く転がり落ちてきてびっくり!メイクも相まってかなり痛々しい姿。敵地に1人、生きるか死ぬかの状況なのに「やつはすぐにウソを話すだろう」と頭に浮かぶのはマタのことばかりで、もう完全に任務より大事になっている。ここの乱れた髪型好きだったな~!そして歌い方が絶唱!必ずもう一度会って2人で過ごす…という決意が伝わってくる。敵に見つかってしまうも、もしかしてうまく逃げおおせるのかしらという観客の甘い期待をよそに、殴られて気絶させられるアルマン。長い手足をだらりとさせてずるずる引きずられていくのでした。

一方、ガウンを羽織ってどこかに電話をかけるラドゥー。え、家でサスペンダー?!いやかっこいいから許す!(たぶん)深夜もかっちりスタイル!これがTwitterで見たおうちラドゥーってヤツか?!謎ガウンも悪くないけど、薄手のシャツの七分袖と筋肉がすげ~~えっち(正直に脳裏に浮かんだ単語)!!観ている時頭の後ろあたりがじわっと熱くなるように感じて、いい場面もらってるな~と思いました。基本アルマン贔屓の私だけど、この瞬間はラドゥーさんのことしか考えられませんでしたね…!!!生で観る破壊力がすごい。皆に観て欲しい。

電話口でも相変わらず上に詰められている様子。切ったあとため息もついてたような。パンフレットを読んではじめてわかったけど、あの序盤絡んでいたおじさまは首相で、緑のドレスの女性はその娘にしてラドゥーの奥さんなんですね!全然気づかなかったよ。愛人かしらくらいに思っていたよ。いや深夜に家にいたら奥さんか。だったら名前くらい呼んだれや!!

そこにコートを着こんだマタがやってきます。ファーがエレガント。「こんな遅くに」とか言いつつ若干嬉しげなラドゥーに対して、マタは「パイロットを探しているの、アルマン・ジロー」。ハイもう察してしまいましたね!部下に彼女を完全に取られたことをね!だからほんと、なんでマタを好きになっちゃったのか聞かせて欲しい。紳士的を装いつつ、「どんな関係?」とか根掘り葉掘り聞こうとするところ本当に良くないよ!あととにかくアルマンが迂闊だよ!!

ソファーへとマタを誘導して、ベルリンにいると教えて、「明日食事でも」とか見え見えの誘いをかけて断られるやいきなり豹変!ソファーに押し倒さんばかりに迫る!いや押し倒してたわ。やおらガウンを脱いでシャツをボタンを外すのはいけません!!!いけませんよ大佐!!!と全く冷静に観れませんでした笑 いつもピシッとしたお髪が勢いではらりとほどけるのもあって本当に色気が…すごいです…。

ここで歌うのはスーパー下心全開ソングなんだけど声がいいんだよね…。ブリリアの音響は正直悪いなと思ったけど、和樹さんは低音がビシッと決まるからか、すごく声が通ってかっこいいんですよ。この場面になって、初めて本人に向けてマタへの思いがどろどろと溢れ出しているんだけど、彼女はアルマンのことしか考えていないからものすごい温度差で。今までだって好きでもない男と過ごした時はあるのかなって思うけど、この状況でラドゥーを受け入れるのは余計嫌だったんじゃないかな。

ちなみに、マタに逃げられたあと奥さんに言い訳する姿が非常にみっともなかったです笑 しかし、作中でラドゥーさんはなんにも手に入れられないね…。マタとの恋愛面では最後まで土俵にも上がれてないからね…。

この後マタは楽屋でアンナと会話して(アンナは本当にいい人)、駅で検閲に引っ掛かりそうになりながらも一路ドイツを目指します。駅員怖かったー。

さて、ベルリンの病院にマタが来てしまうシーン。私が一番好きな場面です。シスターにためらいなく「妻です!」っていうもんだからこっちがドキドキしてしまうよ。マタが頬にそっと手をあてて、アルマンが身じろぎしてから目覚めたときの驚いた顔がとてもとても良かった…。一瞬ぱっと喜びが走るけど、口をついで出てくるのは「どうしてここに?!」。でもどうしようもない嬉しさが体からにじんでいる。この密着してるなかむつまじい感じも、下から見上げる感じも、怪我して弱ってる感じもいいよねぇ…!だからこそ、直後失言から裏切りが発覚するのが辛くて!いや完全にアルマンが悪いのだけど!

ラドゥーの名前が出てきたことで完全に固まるマタ。取り返しがつかないことを言ってしまったと焦るアルマン。ラドゥーは2人の関係に気づいていながら、いずれボロが出ると思って敢えて言わなかったのかな~。そうしたら彼女からこっちに来ると思ったのかな?だとしたら怖い…!

「僕が君を傷つけるかと思うか?!」いや思うわ!!!進行形で信頼を裏切りまくっている!!!!ここはもう本当にアルマンが悪い。「私の人生の教訓。説明させてくれと言う時、人は嘘をつく!」は正解すぎて。いやマタも結構勢いでベルリンに来てるよね~とは思うんですが、あんなラブラブな手紙なんか書いたら、この人の行動力なら来てしまうよねぇ。いやしかし、本当にもう少し順を追ってちゃんと話し合えていたら…。

マタは、いやマルガレッタは、今までの人生でさんざんな目にあってきて、今度こそ見つけた真実の愛だと思っていただけに、彼女からしたらショックなのは当然。でもあんなに思いあってたんだから聞いてやってよとも思ってしまう。アルマンが「愛し合った真実、それだけをなぜ信じてくれない」「あの朝に観た2人の夢」とか言ってるところは本当なんだよ!

「マルガレッタ、聞いてくれ!」と必死にマタの腕をつかむも、彼女は去ってしまう。怪我してて痛いはずなのに、なんとか離したくない様に強い思いを感じた。崩れ落ちるアルマン。ここ好きだったな…。しかしなぜか腕の添え木が強く印象に残っているな…。せっかく奇跡的にアルマンが生きていて、なんとかベルリンに来れて再会できたのに、ひどい形で別れることになってしまった2人。だって、この後再会するのあのシーンでしょ、辛い!後から感想を書くのしんどい。

この後ラドゥー、マタ、アルマンが三重奏で歌う「あなたなしでは」とてもとても良かった。すごくきれいなハーモニー。それにしても、ベッドの上であんなに声量があるとんちゃんすごい…。

フランスのスパイなら、わざと偽情報を漏らして彼女をフランスで逮捕させよう。ヴォン・ビッシングの仕掛けた罠にまんまと首相は引っかかり、ラドゥーはマタ・ハリを逮捕せざるを得なくなってしまう。ここ、外しまくりのラドゥーさんにしては的確に相手の意図をついているのに、そういう時はうまく行かないのね~!そして己の政治生命と天秤にかけたらマタ・ハリを選んだりもできないよね~!!突然ゴスペル的なメロディーを背負って苦悩し始めるのは、板挟みでちょっとだけかわいそうかな。

裁判のシーン。池袋×冤罪は某南部が舞台の演目を思い出して胃がキリキリする。こちらも群衆はマタを大声で罵るのだった。白いロープが壁になる演出はよかった。隙間から目だけ見えるのが監視されてるみたいで怖い。

完全にちえさんにロックオンしてたから、「よくもそんな嘘がつけるな!」「アルマン!」で本当にびっくりした。うおお来たー!やったー!これぞ主人公の恋人にふさわしい行動!きっとマタ・ハリが逮捕されて裁判にかかると聞いて、じっとしてられなかったんだね…!!しかしどうやってベルリンを脱走してきたんか?そういえばタバコ吸った後おもむろに走り出して、おい!って追われてましたね…。

「こいつの言うことを信じるな!」からの『2人の男』リプライズ。かつての上官に銃を向け、もう完全に裏切り者ですよね。勝算があるのかもわからない。単独行動だろうし、正直ほぼ逃げおおせる見込みもないだろう。後がないからこそ、そしてきっと後の事は考えずに動いてしまったからこそ、彼はもう何も怖くなかったのでしょう。とにかく彼女を守るという必死さが最高!!

いやーやっぱりかずとんの声の相性のよさはちょっとなかなかないのでは??ちえかずとんは、本当に誰と誰を組み合わせてもおいしいですね!!!揉み合う2人。響く銃声。よろよろとラドゥーが倒れるも…撃たれたのはアルマンだった。悲鳴をあげて駆け寄るマタ。このショックの受けっぷりからして、ラドゥー、さては上層部故に直接人を殺したことがないのかな…?

設定的に死んじゃうかもと思いつつ観ていたけど、実際目の前で死んでしまうとかなりショックだった。アルマンとしては結局マタを救えず、結果自分も死んでしまったわけだけれど、すれ違ったままより良かったかもしれないね…。最後に愛してるって言えたしね…。一切の嘘がない状態で、まっさらな気持ちで2人が「愛してる」って言い合えたのはここだけっていうのが切ない!!!死に顔がきれいできれいで。マタが抱き締める姿をガン見していたもんだから、2階で歌ってるラドゥーさんにはほぼ注目できず。ごめんね和樹さん…。
私の想像では、処刑が決まる→アルマンがなんとかしようと(部屋とかに)助けに来る→そこにラドゥが来る→揉み合い→アルマンが打たれて死ぬもしくはラドゥを殺す。でもマタは逃げず処刑エンド、でした。うん、全然違ったな!

最後は処刑後空のシーンになったから、宝塚みたいに天国でデュエットダンス?!と思ったけど、それはなかったですね。でもマタが誰かを見かけて微笑んでいたから、再会できたのかな…。そう思いたいな。

 

1回目のカテコで最後3人がセンターに残った時、ラドゥーが2人に手を差しのべて、マタはアルマンと一緒にはけててほっとした~!だって、役の大きさ的にはラドゥーのが上なんだもんね?正直内容としてはアルマンが上でいいんじゃないかとも思っちゃうからここは不思議だった。そして、幕が降りるまでのメイン3人が三者三様で面白かった!

・かたくなにカテコで手を振らない加藤和樹(かわりにお辞儀をする)
・片手を振るちえさん
・両手をちょこちょこふるとんちゃん

キャラが出ていますね!

 

【メインキャラクター別感想】

マタ・ハリ(柚希礼音)

開幕直後の片足立ちからの足をつかんで180度開脚が微動だにしなくて、かっこよくて震えた。ちえさんはAAAでしか観たことがなく、ミュージカルでは初見。今日は声の調子が悪そうだったけれど、地声が低いのもマタ・ハリには似合っていた。最後の「…素敵!」が万感の思いがこもっていてとにかく良かった!

女性に嫌われそうな(作中では特に)キャラクターかもなんだけど、私はかなり好きだった。たぶん、女をそこまで売りにしてる感じがしなかったからかなぁ。確かにいろんな人といちゃついてたし、売春婦でヌードモデルだったけど。寺院の踊りについて「あんたたちみたいな男から私を守ってくれたのよ!」と叫んだ辺りからも、好きで男と過ごしてきた訳じゃない感じが伝わってきた気がする。若くて強気というより、酸いも甘いも噛み分けて自分の意思で動くタイプ(byアルマン)だったな。時に愚かさも愛しく見えるというか…。凄みと純真さが同居していて、当たり役って言われているのも頷けるな。

アンナとは同士であり、アンナが年上にもマタが年上にも見えて不思議だった。そしてちえとんは歳の差カップルとして想像以上の相性の良さで、思わずリピしてしまった!総じて、マタ・ハリはいろんな年齢の役者がやって楽しめるいい役なんじゃないかなぁと思いました。

・ラドゥー(加藤和樹)

マタ・ハリを利用してやると思いつつ惹かれてるのはわかるんだけど、やっぱり自分かわいさにあっさり売るから絶対に相手役にはなれんのよ。2番手でしかないのよ(2番手ではないです)彼もまた戦争に翻弄された小さな人間ではあるんだけど。要職についてそうだししばらく生きてそうだけど、ろくな死に方しないんだろうな…。

というわけでキャラクター的にはそこまではまらなかったものの、やっぱり和樹さんが演じると魅力的でした。サスペンダー×まくったシャツはセクシーすぎる。正直マタのどこに惚れたのかいまいち良くわからず、シンプルに美貌がタイプで、強気な性格を屈服させたかったんだろうか…?「俺の言うことを聞かないとは…フン、おもしれー女」からのスタートなのかなとか、意外とアルマンとくっついたのが想定外で面白くなかったのかなとかいろいろ考えました。あいつに惚れるなら俺でいいだろみたいな?わりとTLではアルマンとの関係性を考察してた人が多かった気がするので、マタの恋人役にあてがおうとした理由をぜひ教えてほしいところ。

・アルマン・ジロー(東啓介)

ツボですああ~~めっちゃツボ!!!ある意味愛に絡め取られて死んだ人と言い捨てることもできると思うし、ハニートラップ(ではないが)を仕掛けてる時点で誠実な恋人とは全く言えないんですがね!!!そもそも任務には失敗して左遷されてるんだけどね!軍人としてはぽんこつなのか…?利用するために近づいて本気で惚れてしまい、彼女を守るために命を落とすなんてそんなベタな、いやベタでもいい!好きだ!東アルマンを観られてよかった!

ベルリンの病院で目覚めてからと、裁判に駆けつけるところが特に好きです。思い詰めた表情が特に良い!!歌も相当うまいけど、お芝居上手ですねぇ!!

演じるとんちゃんは25ちゃいですが、作中での年齢がわかんなかったな~。若そうなピエールを諭したりしてるし、結構年上?だとしたらマタともそこまで差はないのかな?どーしても年齢が気になってしまって良くないな…。

この記事とても良かった!

インザハイツのベニーを観たときもいいね~とは思ってたんだけど、こんなに好きになるとは思いませんでした。やっぱりたくさん観るものだ!

お習字を皆に配っている…?と思ったら特技なんですね!署名がとん。なのかわいいな!おい!

 

とにかくこんなにハマる予定はなかったのに、結局3回観ました。悔いなしです。ありがとうリピチケ!ちなみに全部とんアルマン回です。いったいお前は誰のオタクをしているんだ!せっかくだし残り2回の感想もコツコツ書いていこうと思います。頼む梅芸!円盤を出してくれ~っ!!!!

サパサパサパータイム(君はいい人、チャーリーブラウン)

あの犬が出ると噂のミュージカルですよ。大人が子供を演じる芝居なんてたくさん見てきたはずなのに、キャラクターものとなるとなんか一気に不安。中川晃教の犬。全然想像つかないぞ。いや~はまれるかな。もう本当にぶっちゃけ絵面に乗れるかしら…というのが一番の懸念だった。フォロワーさんの「犬が楽しそうにしていていいですよ!」というお言葉を胸に、どしゃ降りの中いざシアタークリエへ。あの日傘を貸してくれたタクシー運転手さんありがとう…。


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結論から申し上げると…追いハピしました!!悔いなし!!

ストーリー自体は、思ったより何も起きなかった。というか一貫した筋は全くない。4コマ漫画を並べただけみたいな、ある意味キャラクターありのソングサイクルミュージカルみたいな作りなのに全く飽きない。親指をしゃぶりながらライナスが歩いてきて、「味がしなくなってきた~!!」としょんぼりしながら歩み去ってハイ次の場面!みたいな、ちょっとしたことが起きて特に解決されない…という繰り返し。人生ってそういうもんだからさ、とさらっと言われているような気持ちになった。ぶっちゃけ良い出来事はさほどないのに、なぜか多幸感があって超好きでした!子供だからかけろっと忘れて次に行くけど、子供だから小さなことに心を痛めていろいろ考えたりする。大人が観てもかなり楽しいけど、ファミリーミュージカルみたいに子供に見せてもいいのかも?

 

それにしてもチャーリー・ブラウンは友達たちからの扱いがなかなかひどくて、原作通りだけどやっぱりかわいそう。でも皆ともそれなりにうまくやって?いるし、別にそこまで悲観しきっているわけでもない。そもそもほぼ全員、他の皆に「なんやコイツ…」って思われる孤独な、もしくは単に1人の場面があったので、取り立てて1人だけ浮いてるなとは思わなかったのかも。(ルーシーはアンケート、サリーは哲学ソング、ライナスは毛布ソング、シュローダーは合唱練習、スヌーピーはそもそもわりと1人)皆クセはあるけど、ほどほどによろしくやってるよ!というややドライな関係性がいいというか。

ともあれ、結構散々な目にあっているチャーリー・ブラウンが「あなたはいい人ね、チャーリー・ブラウン」とルーシーに(そう、ルーシーに!)言われて、嬉しそうに微笑むラストシーンはこの作品を象徴しているなと。明日になったらまた何かしら問題が起きて、ランチタイムはまだ残り何千回もあって、野球チームはやっぱり勝てなくて、それでもきっと少しはいいことがあるよ。だって、幸せは君が愛せばどこにでもあるのだから…というメッセージを感じました。

 

当初不安視していた大人のキャストきついんじゃね説はあっさり払拭され、新たな推し候補も見つけてしまいました。岡宮ライナスかわいいよー!!僕の毛布と僕で「ランラララ…」と歌い出した時の声の低さにたまげたし、歌がうまい。皆うまいけど。舞台写真付きのハピネスチケットは、集合写真とちょっと迷ったけどライナスにしましたー!!王家…観るか…?(推しが出てるのに全然観る意欲がない)

とにかくどのキャストも、衣装といい髪型といい表情といい、どんどんキャラクターに見えてくる。

 

それにしても、まさか終盤ルーシーとライナスに泣かされるとは思わないじゃないですか!!!

強制アンケート(笑)でサリーにぶったぎられた後、「私が今までやってきたことは皆を不愉快にさせてたの?!私なんて生きている価値がない!あるなら教えて!」と泣くルーシーに対し、「あるよ」「1つには、お姉ちゃんを愛している弟がいるからかな」だなんて。時にあんなに理不尽なのに、姉を心から愛しているやんけ…(号泣)。ルーシーは確かに横暴だけど的を射ていることも多いし、ライナスは理屈をこね回して姉をイライラさせたりもするけど優しいし、なんだかんだ仲良し姉弟なんだなぁ。ルーシーの圧の強さと、ライナスのちゃんと考えているのに子供っぽさが抜けない凸凹姉弟感よかったです!ハピネスでの「幸せはきょうだいがいて」「パンを分けっこ」「仲良く」の歌い分けもズルい!!推す!

 

アッキーさんたっくん以外はお初なキャスト陣だったんですが皆良かったなー!

チャーリー・ブラウン(花村想太)

いや、歌…上手すぎません?オープニングの「空高くあの凧飛ばしたい」、手の動きといいキャラに似合わずかっこよすぎる。凧の歌もめちゃくちゃ難易度が高いと思うのに、さらっと歌いこなしている!この人知らなかった!恥!と慌ててRENT2020のPVを観て、なぜか甲斐ロジャーにときめきました。なんでや。

ルーシーがライナスに嘘を教えまくるシーンで、あんぐり開いたままのお口が可愛かった。何をやってもうまく行かないキャラクターを、大変うまく演じられていらっしゃいました。サパータイムではアッキー先輩のアドリブに毎度しごかれていて大変そうだった。でも毎度「どうやったら止まるんだぁ~」とか気の利いた返しをしていて、見ているほうは面白かったです。パンフレットの対談でもボケをスルーされていて、がんばれ!って応援したくなった。またカテコでのダンスがあまりにキレキレでかっこよくて、次はダンサブルな演目にもぜひ出てほしいな。

イープラス貸切では、図らずもご挨拶を聞くことができました。「劇場の灯を消さないようにしたい」と仰っていて、観客もちゃんとするからね…とマスクの下で思いました。YGCBはギリギリ完走できて、本当によかったね…!!!

・ルーシー(宮澤佐江)

顔芸振りきってた!チャーミングだった!片足をトトトトトッと足踏みしてイライラするシーンとか漫画そのもの。「私は皆を、どなりつける!(バァーン)」が好きです。

困ったちゃんなのは間違いないけど憎めないよなぁ!

サリーと仲いいのかわいいね。スヌーピーの歌でタンゴ?を踊っていたのを観て、なぜか宝塚を思い出した。

・ライナス(岡宮来夢)

先ほども書いたけど推せる!明瞭なセリフ回しと、ぺカーッとした絵顔が好きです。メイクでチークをすごく強調してたのは、子どもっぽさアピールなのかな。ライナスは賢いのに、普通に子供っぽかったりルーシーに騙されるところがかわいいんだよね。ただ雪や虫や草の件は、本当に騙されているのか?!と若干疑問だった。あれくらいのこと本に書いてあるやろ…。読書感想文で、ソロパートが終わっても背後でずっとしゃべってる場面が好きでした。なんて言ってたのかな~。

追加した前楽カテコでは、大変萌える一幕がありました。スヌーピー大先輩の愉快な後輩しごきにより、花村くんが即興「夜の当日券が少し残ってて、一度観てくれただけでも嬉しいけど夜も観てくれたら追いハピ」の歌を歌わされていたんですよ。即興とは思えぬ完成度でした。それを笑って見ていた岡宮くんが「夜は君だよ」っていきなり言われてええっ!ってなってて、私は…私は…どうしよう?!(どうすんだよ)ってなったのでした。今思えば勢いマチソワもありだったかなぁぁ。即興聞きたかったなぁぁ。

・サリー(林愛夏)

これまた振りきってた!地声・がに股具合が本当に幼女に見える!ウサギとりで虫取網を手に突撃する構えかたと、マイフィロソフィーのキメポーズが好きです。シュローダーとわりと仲良しに見えるけど、ルーシーとしては気にならないのかしら。

・シュローダー(植原卓也)

クリエでたっくんなら私はワーナーが観たいんですぅぅぅぅ!!!というのは置いといて。身長高いからか、一番大人が子供のお芝居してますよ感があった。イントネーションの問題かなぁ。青年役の方が素直にハマりそう。ロビンフッドの吹っ切れてるところは好き。あと、ルーシーに対しての嫌そうな顔も。

どうしても、『シュローダー』や『ベートーベンデー』でピアノのイントロが流れるたびに、脳内の凪さまが「不幸な人間たちが重荷を背負ってあえぎあえぎ…」と唱えたり、望海さんが踊りだしてしまうのでちょっと困った笑

スヌーピー(中川晃教)

御大。やっぱり1人だけいい意味で技量が飛び抜けていて余裕があって、何をやっていても安心感がありました。サパータイムの全力お遊び感がたまらん。ステッキと帽子の仕掛けは初見見事にびっくりした。巻き舌全開!髪型が初演から変わってた…のかな?ちゃんと犬に見えました。

ウサギ狩りでサリーに言う「はいはい仕方ないね」みたいなセリフがすごい好きだったんだけど思い出せない。やる気出な~い…から狩りへの、やるならやるぜ!という切り替え感がよかった。

あと、オスマー先生はどこで出てきたのかわかんなかったよ~!全部サリーの声真似だと思ってた…。それと、カテコで桑原まこさんが出てきたときすぐわかって、自分の成長を感じました笑

 

 

youtu.be

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入口にサインが飾ってあったの、終わってから気が付きました。チャーリー・ブラウンスヌーピーは撮れなかった…。
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予想以上に楽しくてお気に入りの作品になったから、もう少し短いスパンで再演していってほしいなぁ!音源化・映像化はないと明言されているので!若手発掘にはかなりいい演目だと思うので~!

女友達とパイと友情(ウェイトレス)

3月に観劇したものの、そこまではまらず個別の感想は特に書いていなかった作品です。でも、大阪公演を観た友達と話していたら無性に書きたくなってきた!

キャストに推しがいるわけでもなく、知り合いに薦められて観に行きました。せっかくだし、機会があるならいろいろ観てみないとね。原作映画は未見だけど、不倫が題材らしいから果たして見終わった後ハッピーになれるのか?とやや危ぶんではいた。そういえば宮野真守を生で観るの初めてだわ。メインビジュアルかわいいから、いい感じにまとめてくれるんだろうななどと思いつつ開演。

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…が、正直序盤がちょっと本当に眠くてどうしよう…となった。いや、幕はベリーのパイ模様でかわいいし、あんまり覚えてないけど開演アナウンスもいい感じだったし、高畑充希の歌は期待どおりうまいんだけど、話に入りにくくて。ダイナーでおじいちゃんと会話するくだりとか長いな~って思っていた。トマトのことしか思い出せない。(しかしこの人最終兵器だったね!!粋なことするのでちょっと泣いてしまった。最初はトマトトマトうるさいなと思ってたけど、めっちゃ良い奴だった)隣の席の人も心なしかうつらうつらしているような…。あかん、このままでは…。
そんな私を救ってくれたのが、おばたのおにいさんであった!!まったくノーマークだったんだけど、彼が出てきた瞬間の劇場の沸き具合よ!!ええ…歌も想定外にうまいし顔も動きもうるさいし、現地のギャグを完全にモノにしていますよ!!オーディエンスのハートをわしづかみ!『君は僕と離れられない♪』のアホさ具合が最高でした。

オギーは当初ストーカーすれすれだけどめっちゃ性格いいし、ドーンにはピンポイントで刺さって幸せそうだったから、2人はずっとハッピーでいてください。メインカップルの2/3がW不倫なので、正直1番推せる2人だった。いやまぁ不倫は犯罪ではないんですけど…本人たちも「いけないこと」って言いまくってるし笑 なかでもベッキーとカルはでしょうね~!って感じ。これからもずっと付かず離れずなのかな。でもお互い伴侶のことは愛しているのか…そうなのか…。

ストーリーとしては、DV夫アールとの生活に悩みながらも自分1人では生活できない(と思い込んでいる)ジェナが、赴任してきた新任医師とひょんなこと(たいした理由なかったような)から不倫してしまい、かつパイ作りコンテストで優勝したら離婚しようと決意する…というもの。恋愛と生活(仕事)をどうするか?がメイン軸なので、確かに悩める現代女性を応援!みたいな売り方はわからなくもないかな。

正直、アールはクズ夫だからベッキーが言うようにさっさと別れちゃえばいいと思うけど、全く愛がないわけでもないのかな。「親が死んだときに~」みたいなことがさらっと言われていた気もするし、何か可哀想な過去でもあったのか?少なくともジェナが結婚するくらいのいいところが?そうなら若干かわいそうやな…と思いつつ反省しないし変わる気もないからこいつは捨ててヨシ!

そしてポマターおまえ!!!!妻がいたんか!!!!恋愛初心者ですみたいな顔しやがって!!!!最初に「僕には妻が!」と言わなかったので、私の中では嫌なやつになってしまった。宮野さんはうるせ~~!って感じの顔が良かったです。とても。結構あられもなく致すシーンがあるので、観るなら高校生くらいからかなー?キャストのためか、結構大学生ぽい人が多かったような

最終的にアールもポマターも切り、娘と友達と楽しく暮らすエンドはよかった!ジェナが街を出ていく必要なんてないんだよね。もとのままで安全に暮らせなきゃおかしい。ずっとキャストボードの「ルル」って誰?と思っていたので最後スッキリ。しかし出番少ないね!!産んでみたらこの子のために生きようと思えた、母は強し!!!ってオチだったんですけど、ちょっと違和感覚えちゃった。いや、この子のために人生変えなきゃ!は大事なことだし正しい選択だったけど、ジェナはもっと自分を大事にして~!

結局この作品は女子の友情ものとして観るべき。ベッキーとジェナの「あなたと浮気しようかな」「あたしたちはそんなんじゃない、一生もんよ」のやりとりが大好き。いいキャラだよなぁ。私が観たのは浦島りんこさん回でした。あと、デート用にパイを作ってもらったドーンの「あなたって優しさと思いやりの国の女王ね」も、結構大袈裟かもしれないけど良かった。エマちゃんとても似合ってたな!BW版音源にかなり似てた。クソ亭主のいるジェナ、人生微妙に行き詰まりのベッキー、恋愛経験のないドーン、3人ともお互いの陰口言ったりせず、言うことは言いつつ仲良しで友達思いですごく好きだった。カテコではポマターよりドーンとベッキーが後になっていてよかった!あんなヤブ医者ほっとけ!!!笑 ジェナの人生における重要度が違いすぎる!

ところで実際に舞台上で使っていた材料は本物だったのかな?粉が舞うたびにソワソワしてました笑 そこまで印象に残ってる曲はないんだけど、キャスト陣含め手堅くかつポップにまとまっていて、観て良かったなと思える作品でした!

博多座では実際にパイがご用意されたそうで!!素敵な劇場だなー!絶対食べたくなるよね。パンフレット買わなかったけど、ジェナの作ったパイ一覧とかあったのかな…。
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昨日4/23(金)また緊急事態宣言が出て、観劇がどうなるか再びわからなくなってしまった。観客としてはクラスターを出さないよう基本的なルールを守りつつ、いろいろ手助けしていきたいし、行き当たりばったりな対応に対してはちゃんと声も上げていきたいなと思います。劇場の灯は絶やしてはいけないので…。

劇団に足を向けては寝られない日記

突然ですが阪神ファンです。今年は必ず優勝だ。新井さんをずっと推してたし今も大好きだけど、ここ数年は北條くんに期待しつつ新たな推しを探し求めています。なかなかいないんだよねぇ、私好みのキラリと光るひと…(いい選手はたくさんいます!)。阪神タイガース宝塚歌劇団を愛しているので、阪神阪急ホールディングス様には足を向けては寝られないのでございやんす。

そんな私が咲ちゃんのために、昨日読売新聞を買いました。この私がである。意味もなく悔しい。しかし、咲ちゃんとのぞさん・凪様・希和ちゃんの関係を短い文面で的確にとらえており、非常にいい記事でした。買ってよかったよ。宝塚への愛は、巨人への対抗心に勝るのだなぁ。いい話だ!

雨のそぼふる中、読売新聞を抱えて嬉しく歩いていると、星組B日程の円盤が出るというニュースが飛び込んできました。B日程についてはかなり思い入れを込めて感想を書いたこともあり、友達に見せたくてたまらなかったので、とにかく嬉しくて嬉しくて。この恩を忘れはすまいぞ。任せといて!絶対買うよ、劇団!!!待ってろ友人諸氏。ご要望は無闇に出しすぎてはいけないと思うけれど、需要をダイレクトに伝える意味では、決して悪いことではないのではないだろうか。でもなんとなく気が引けて出したことがないので、東宝みたく公演時にアンケート設置してくれたらいいのにな。昔はあったりしたのかなぁ。

あまりにめでたい心持ちになってしまい、浮き足だって昼休みに回転寿司を食べに行きました。カンパチとえびの藻塩乗せで心が満たされる。えんがわをほおばりながら、魚のおいしい愛媛県を思うなどしました。宝塚を好きになると食生活も健康になる。8皿くらい食べて潮汁も飲んで大満足だけど、会計間際に雲丹が流れてきて悔しかった。メニューにあったんかい。次回は食べるぞ。

 

そして一夜明けまして今日。雪組シティーハンターの先行画像が出ました~!やったー!

フランス版実写映画みたいなトンチキコメディを想像していたんだけど、遥かにしっとりとオトナの雰囲気を漂わせている…!魔都新宿(?)!そして髪型といい衣装といい、かなりキャラクターのイメージに近くて嬉しい!!ここにあーさミックが絡むんでしょ?三角関係なんでしょ?楽しみだな~!ポスターはルパンみたいに明るくなるのかな?背景爆発しててほしいけど無理かな…。ハンマーはありますように!

新宿を舞台にスイーパー(始末屋)として生きる“シティーハンター”こと冴羽獠。彼が依頼を請け負うのは、美女絡みか、依頼人の想いに“心が震えた時”のみ・・・・。
獠の持つハードボイルドかつコミカルな魅力を、彼を取り巻く個性的なキャラクター達の活躍と共にドラマティックに描きます。
様々な魅力が凝縮された宝塚歌劇版『CITY HUNTER』にぜひご期待ください!!

コミカルって書いてあるからきっとコミカルにはなるよね。原作は序盤しか読んでないけどかなりコミカル寄りだと思うし…。シメるとこはシメる感じで、テンポよく作ってほしいなぁ。頼んだぞヨシマサ!私のようなド新規でも、皆が不安がるのはなんとなくわかるぞ!

それにしても、宝塚ファンってよくまぁあんなに毎日ブログを更新できるものだわと感心していたんだけど、書きたくなる気持ちが最近ようやくわかりました。新しい発表、なんでも嬉しいね!!!!明日もなんかいい発表あるといいなー!というか星組初日だ。やったー!おやすみなさい!

 

想像って無料だもんね日記

なんの気なしにお昼ごはんを食べていて、ふと思った。あれ?これ、よく考えたら宇和島の鯛飯じゃね?

宇和島って愛媛じゃね?

愛媛って…咲ちゃんじゃん!!!!!

彩風咲奈さん、雪組トップスター就任おめでとうございます!!!!

なんとなく魚が食べたいなと思って選んだメニューだったが、私の体は無意識のうちに咲ちゃんを寿いでいたというのか…めでたいもんな、鯛だけに!(情緒がメチャクチャ)

 

怒涛の千秋楽から一夜明けまして(この日記は12日に書き始めました)、キャトルのトップスター特集に始まり、公式サイトにも燦然と輝く咲ちゃんのお名前。正直退団者の皆さんへの喪失感は半端なかったので朝はだいぶ元気がなかったのですが、雪組トップに映るさききわのほのぼのした様子を見ていたらだいぶ落ち着いてきました。夢幻蜃気楼イェ~。

タカホの写真もまさかの大世界赤チャイ奈さんに変わったらしいし、そのうち観に行けたらいいなぁ。どうせなら希和ちゃんもチャイナで揃えてもらいたかったけど、そうすると明らかに1組だけセクシーになりすぎてしまうから砂の女にしたのかしらん。なぜタカホの写真って、微妙に衣装をずらすのでしょう。教えて詳しい人。

よく見たらサムネ直ってないけどふふふふふ。このかきあげ咲ちゃんの舞台写真買ったなぁ。

読むとがんばれ~ってなる。しかし私、いつの間にこんなに咲ちゃんを好きに。

礼さんがトップになった時は宝塚人事のじの字も知らなくて、「こないだまで2番手だったから、そりゃートップになるよね!わーいやったぁー!」という大変お気楽な喜び方をしていたわけですよ。で、それから1年、トップになるって大変なことなんだなぁとしみじみ痛感しました。皆応援してます…。

 

個人的にシルクロードの感想は書きやすかったんですが、fffは解釈が難しくていったんストップしています。本当はちゃんとゲーテやカントの本を読んだりした方がより理解が深まるんだろうなぁ。私が初見「ててて、天使…?」となった冒頭部分も、ちゃんと元ネタがあるみたいですね。Twitterで見ました。が、一度ふぁぼを忘れたら二度と見つからなくなってしまった。悲しい…。ご存じの方教えてください。

ここのところ感想を書くとどうしても思いの丈をぶつけまくって長めになってしまっていたので、今日は今しか書けない咲ちゃんと希和ちゃんにやってほしい公演と、だいきほの退団後に出てほしい公演をつらつら挙げていこうと思います。マジでただの妄想です。でも想像は無料だから…。ねぇふーはん…。

 

❄️さききわにやってほしい演目❄️

・ミーアンドマイガール

恥ずかしながら見たことはないのでイメージだけなんですが、ナンバーはあまりにも有名なので知っています。ブロードウェイのアルバムは一通り聞きましたが、すごい多幸感!カズノ・ハマーみたいな青年役をまた観たいので、ビルをやってほしい!個人的に咲ちゃんには軽やかでスマートな男役像を極めてほしいと勝手に思っています。しゅっとした爽やかさが魅力だと思うので!

さききわの海の見える町、ガート・インテリジェントがとてもとても好きなので、踊れる演目を充ててほしいです。ランベスウォークは絶対楽しいと思う!希和ちゃんと一緒に幸せいっぱいに踊ってほしい。

街灯によりかかっても聞きたいな~。なお咲ちゃんは明日海さんとなんとな~く雰囲気が似ている気がしているので、衣装を着たらあんな感じかな~と思っています。

ローマの休日

これまた宝塚版は観れていないのですが、去年観た東宝版があまりに最高だったので…(加藤和樹さんを全力で推しています)。ひらめちゃんのアン王女は優雅さとかわいさを兼ね備えていそうだし、あーさのアーヴィングも観たいな。マリオは…縣くん(あやなちゃんは裏で主演)。

ぜひ東宝版でやってほしい理由があります。YouTubeの公式映像にもどっこにも残っていない「それが人生」という新聞記者・ジョーの名曲がありましてね、そのチャールストンで歌い踊る様をね、観たいんですよ私は咲ちゃんで!!!!スーツで踊るのが似合うから!!!!船上パーティーでのわちゃわちゃ、びしょぬれのキスシーン、最後の挨拶からの別れも観たいから!!!!!

・ダディ・ロング・レッグス

宝塚で二人芝居なんてできるわけはないことはわかっているんです!!!!夢です!!!!でも、ひねくれ不器用ジャーヴィー坊っちゃんは咲ちゃんにはまると思うんだよね…。脚長に説得力がありすぎるところ含め。ひらめちゃんのジルーシャにまんまとしてやられるところを観たいんだよね。さききわは学年が近いからこそ、気安い関係や対等な感じの役をやってほしいんだ~。ケイレブみたいに初っぱなから恋人でもいい。

・パリのアメリカ人

四季でやってるから無理だろうけど、宝塚が大好きなパリだし、後半めちゃめちゃ踊りまくるし、ガーシュウィンの曲が好きなので。男役3人に大きな役があるし、娘2はマイロになるので番手問題もクリアかなと。これはアダム役が人気出るやつ。私にはわかる(誰だよ)

・ニュージー

パッと思いついただけだけど、新聞売りルックで踊りまくって欲しいから…。でも少年主人公は宝塚的にご法度かな?でもイケコ案件だし…。まぁこれはさすがにないかな。

・宝塚オリジナル作品

超絶ライトファンのため、最近の作品しかわからないけど、ご時世柄再演ものが増えるのかしら…。ヴェネチアの紋章も全く知らなかったクチなので。できればあて書きをたくさんやらせてあげてほしいなぁ。雪組だから一つくらい和物をやったりするのかしら?幕末太陽傳みたいなチャキチャキの江戸っ子ものをやってほしいな!

そしてこれまた今パッと思いついただけだけど、アイスのショー…ないか…(まかじぇともろ被り)。ぱちぱち弾けるサイダー!甘~いココアフロート!とろけるバニラアイスクリーム💕みたいな清涼感溢れるショーを…ぜひ…。

 

❄️望海さんに出てほしい演目❄️

ウィキッド

いつか絶対エルファバをやってほしい。絶対似合うと思う。そしてその時にはまあやグリンダが隣にいてほしい。(夢だけど咲フィエロも…)四季に客演なんてあるかわからないけど、真瀬さんみたいなことが起きたりしないかな~!!!!

・RENT

キャラじゃないかもしれないけど、モーリーンを…やってほしいんだ…。あの声量でTake me or leave meが聞きたいんだ…。望海さんコメディもできるじゃん…。あと、いつか、濱田めぐみさんと共演して音量で殴ってほしい…。

・シスターアクト

森久美さんとまぁ様とトリプルで帝劇デロリスやるでしょと勝手に思っています。オーブに望海さんはもったいないよ…。

メリー・ポピンズ

つんと澄ました表情が似合いそう!!!鬼滑舌のスーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャスが聞きたいの。恋愛色も強くない作品だと思うので、退団一発目にどうですかね…。

 

❄️まあやちゃんに出てほしい演目❄️

ミス・サイゴン

作品自体はそこまで好きじゃないんだけど、まあやちゃんの力強さはキムは確実にはまると思うんだよね。基本的にどの作品にも出てほしいから選ぶの迷うなぁ。

レ・ミゼラブル

エポニーヌ!絶対エポニーヌ!M!のコンスタンツェ同様、これはもうさすがに出るでしょ????枠。

・1789

ソレーヌをソニンから引き継げるのはまあやちゃんしかいない!!パン屋襲撃してほしい。てかソニンちゃん昆ちゃんふうかちゃんあたりのお役だいたいはまりそうだな…。MAとかすぐ出そうだね…。

キューティ・ブロンド

さーやの後にエルをできる人を勝手に探していてですね。風ちゃんとかあーちゃんとか(ピンクからイメージしすぎである)、もしくは田村芽実ちゃんとか林愛夏ちゃんとか考えてたんです。テンション高い芝居ができて、高音がよく出る人!ってことでまあやちゃんどうかなあ。

タイタニック

タイタニック大好き芸人です!!!ケイト・マクゴーワンの「なりたいメイドに!」を高らかに歌い上げてほしい~。弱いけど強い役なのでぜひ観たいな。

 

はい、以上私だけが楽しい妄想劇場でした~。自分が観てるものがまだまだ少ないので、出てくる作品が限られている…。きっと思いもよらない作品が次々出てきて楽しませてもらえることと期待してます!期待してますので!!!!

 

 

 

大世界に住みたい(雪組 シルクロード)

脚の長いかっこいい人は好きですか?

私は好きです。つまり彩風咲奈さんが大好きです。

 

誤解のなきよう申し上げておくと、この宝塚ファン人生を捧げると勝手に決めたご贔屓は礼真琴さんです。(なんか、宝塚ってこういう仁義をきちんと通さないといけない気がするんですけど認識あってますか?)全組観劇する前に、私にはもうこの人しかいない!!!!とワケのわからん勢いでドはまりしました。お慕い申し上げております…。お誕生日の頃マイベスト礼真琴セレクションを書こうとしたんですが、バウ主演系を全然見られていないので、全部観てからガチでやろうと思います。

でも同じくらい咲ちゃんのこともメチャクチャ好きなんです!!!!!!雪担の友人がたくさん映像を見せてくれたのがきっかけで落ちました。ふわふわの髪、素化粧はベリーキュートなのに舞台だと殺し屋みたいにキレるお顔(組本のキメ顔がたまらなく好き)、抜群のスタイル(正直脚の長さで覚えたところはある)、スタイリッシュなダンス…。最初はカフェブレでのあまりの強火彩凪担ぶりに萌えていたんですが、壮さんちぎさん時代からどんどんシュッとして歌もうまくなりかっこよくなっていらっしゃる…。SV→コンタカ→GH→ケイレブ→ドS→ガトボニ→ルパン→ミュレボあたりを観ていって、銀橋で凪様に腕をスッ…と撫でられる場面で「アッ…好き…」となりました(そこ?)。

次期雪組トップスター就任が決まった時は本当に嬉しかった。心の底からおめでとう!!さききわ大好き~!!!!!(号泣) 余談ですがロクモ円盤にお稽古をニコニコ覗いている咲ちゃんが映った時、なんて俺得な1枚なんだと思いましたね。好きな2人が同タイミングでトップスターになるってだけで幸せなのに、座談会やらタカスペでトークなんかされたらどうしよう。情緒がえらいことになりそう。今年は星組が出られないから来年以降かな、絶対共演してね…(圧)とにかく何かしらでは絡むよね。最高だ。

 

昨夜、いよいよ大千秋楽か…と思って唐突に凪様のFOCUS ONを読み始めてしまい、だいぶメソメソしました。凪様がいないなんて寂しすぎる…。咲ちゃん好きな奴は凪様も大好きだと相場が決まっている。最近はさすがにお互いへの言及が取り上げられることは減っちゃったなと思って少し寂しいんですけど、彩彩コンビの絆は永遠だと信じたい…!前楽でもがっつり肩を組んでいたそうではありませんか…などと思っていたら千秋楽ライビュのMusic is my lifeで一瞬ハグするところが写ってもう…何も言うことはありません。凪様からハグしに行ったとか、組み子が咲ちゃんを凪様の元に送り出したってホント?!誰?!ありがとう!!!!!

また歌劇やgraphを読めば望海さんやまあやちゃん、あーさとの絆もひしひしと感じるわけで…。もちろん舞台を観てても十分伝わってくるけど、文章にされると格別に感じます。特に望海さんからあんなでっかい感情を向けられていることに改めて驚き感謝したりして…。こんな素敵なトップさんの下で2番手をしてくれて良かった。愛し愛されてるなぁ。そして海の見える町とDolly op .56がメチャクチャ好きな私は希和ちゃんが戻ってきてトップコンビを組んでくれることがこの上なく幸せ…というわけで、雪組も全力で推しています!

とにかく今日で望海さんたちが退団するなんて、大千秋楽が終わった今でも信じられない…。私は雪組だと咲ちゃんが一番好きだけど、やっぱり望海さん体制自体も大好きだったんだなぁと改めて実感しました。無性に寂しくて今、シルクロードの音源を無限リピートしています。さて今回のだいきほ退団公演ですが、信じられないことに友会くんとe+くんのおかげで4回も観ることができました。本当に幸せでした。本来ならお芝居の感想から行くべきなんでしょうけど、シルクロードの感想から書きます。ここからはテンション上げていきます!

 

理由は簡単。大世界です。劇場で死んだら死因は大世界(大迷惑)。

いやほんと…何?誰?彩風咲奈に赤いロングチャイナを着せようって決めたのは?天才過ぎるんですけど?!Rayもそうだけど、赤チャイナを着るショーはもれなく良いですね。凪様とデザイン違いで対になっていて、殺しあい挑発的ダンスバトルをしてくれるというありがたすぎる時間よ…。最後の最後に並び立つ姿を見せてくれて感謝しかない。だって彩彩はシンメじゃん…。「ダラダラしないで♪」のあたりで2人が前後でカッコよく組んで踊るフリが死ぬほど好きなんですけどまっっったく言語化できません。あの後ろから顔を出したり手を出したりする…振り付けが…。語彙力がない。せめて絵で表現できないかとも思ったけど、絵心もない!!!円盤に彩風アングルがなかったら許さねぇからなTCA…!!!

仕方がないから生田先生のSSWとカフェブレを舐めるように観ています。先生がいろいろ話しつつも、最後「かっこいいじゃないですか!」で完全に説明を放棄するところ、わかりみが深かった。シルクロードで上海?とか気にすんな!かっこよさは正義!ってことですね!!(なおダビングしていたディスクが死んで、心が激しく死んでいます…つらい…)一瞬の背中合わせはいつみても変な声が出る。欲を言えば、大世界の「彩凪・彩風」舞台写真もう1枚くらい欲しかったナ!

また今回スーパーご縁によりSS席で観ることができ、このアングルで観た全てを録画させてくれ…と心がメチャクチャになりました。大世界での彩彩の絡みを見つめながら、死ぬなら今だな…と本気で思っていた。にしても咲ちゃんのありがたポイントが公演が進むごとに増えていってですね。①ウィンク(貴重らしい?)②凪様とバチッた後唇を拭う③敵対してるはずなのに顔が笑っちゃう(結構感情出がちじゃないですか?)を全部盛りでみれた日はね…たまらんかったですね…。

そもそもの我可愛的情人からして、ハットが決まりすぎていて目が離せない。上手前列の人間になりたかった…(3/4が下手だった女S)。CDは英語歌詞だったのでうろ覚えで、「愛しい人の面影探し」「男たちのレクイエムが」くらいしか思い出せん…と呻いていたがTwitterに歌詞を載せてる天才の方がいました。おかげでスッキリしました。しかしミュレボといい、咲ちゃんって雪組のジャズ担なんですか?似合いすぎる。ありがとうございます。いずれジャズのショーとかやってほしい~~~~。

咲ちゃんが素敵なのは当然として、とにかく大世界は見所が多すぎるんだ(息切れ)。Twitterでは大世界ビンゴなるものが流行っていましたが、とてもじゃないけど全部見切れません。まあやちゃんと羽織さんと有栖ちゃんのシンガー組はとりあえず見たい。片方と手を繋ぎながらもう片方の下腹部を撫でていたってマジ???この場面はまあやちゃんの歌唱力あってこそで、ラップもビシッと歌えるのかっこよすぎるよ。「寄る辺のない夜に踊る 命がけで!」がとにかく大好き。トップ娘役はキリッとしたキメ顔こそ至高という感性の持ち主なので大満足!貸切のボブも観ることができて感無量でした。いつものウェーブヘアもかわいいけどね!

もちろん望海さんと凪様の悪巧みももっと見たい。なんなの、咲ちゃんとの喧嘩をけしかけてるけどどういう関係性なの?バンドネオン観たらわかるかな。しかしお二人、のぞコンあたりから突然仲良しぶりをいかんなく発揮していませんか?(大喜び)話題になってたゆきのちゃんとの開脚絡み見たかったなぁ。あと殺しましたカウントも。のぞ凪が悪巧みしている間に、咲ちゃんが上手で眺めながら帽子をぱたぱた扇いでいる姿も素敵。

そして何より、凪様と絡んで離れた後「跳び跳ねよう~!!!」の間リズムを取って溜めてからの総踊りになだれ込むところが大好きです!!!ここは全員本当に本当にたまらないカッコよさ!!!ずっと観ていたい。大世界、トータル3分ないなんてバグでしょ…。

そして娘役さんたちのチャイナドレス!!!これまたすっごいカッコいいから全員分じっくり眺めたいんですけど目が足りない。上手にいらしたので、がんばって希和ちゃんはガン見しました。片側だけウェーブにしたロングヘアーとモーヴカラーのチャイナドレスがびっっくりするくらいお似合いなのに、画像がねぇ!!!!どこにもねぇ!!!お写真欲しい!どこかに残りますか…??Blu-rayとスカステに全ての希望を託しています。

直後のタンゴもだいきほ咲の目まぐるしい動きを追うのが楽しすぎる!まあやちゃんを取り合っているようにも、劉衛強と紅幇の頭目がお互いを求めあっているようにも見えて妖しくも美しい場面でした。3人のパワーバランスが対等な感じが良い。誰も譲らないというか。公演終盤、咲ちゃんがまあやちゃんの肩に噛みつくようになったのはなんだったんですか?!それにしても、なんでどのショーでも争いの最後は絶対銃が出てくるの?

さききわ好きとしては、もちろん夢幻蜃気楼の場面も絶対外せません。有栖ちゃんがゆらめく砂の中で歌い始めると、上手から競り上がってくる咲ちゃん…。ちなみに有栖ちゃんはかなり推しの娘役さんなので、ソロ場面があって嬉しい!エトワールも素敵だったので、これからもたくさん抜擢されてほしい~。

遊牧民っぽいこの衣装がまず好き!精悍な笑顔で草原を馬で駆けたりしてるでしょ!弓矢とか使って狩とかしてるでしょ!羊の世話もしてるし鷹を肩に乗せたり夜は星空の下で琴を弾いたりしてるでしょ!全部妄想だけど!希和ちゃんのお帽子もかわいいし、おさげも似合ってる!ベテランなのに初々しいってどういうことなの、好きです。

「遥か花の園で生まれた君へ/僕のもとへ来て欲しい 共に生きていこう」を聞いた時は思わず泣きました。こんなのプレプレお披露目じゃん。咲ちゃんから希和ちゃんへの恋文!(しかも後世に残っている…笑)宛て書き最高。2人で大きな花を咲かせてください。この2人、同じ衣装着てるけど、希和ちゃんは別の国や集落から嫁いできたって設定だと勝手に解釈しています。バックストーリーが欲しい~。

あすなろ抱きで青い宝石をつけてもらってからのデュエダンもとにかく幸せそう。おさげを押さえてあげる仕草にも優しさが詰まっている。おでこキスと思いきやフェイントでこツン、いたずらっぽい咲ちゃんの笑顔、そっと寄り添う希和ちゃん…。柔らかい雰囲気なのにダンスはキレキレなのがまたたまりません。ことなことはまた違ったダンサーコンビになりそう!衣装のすそがふわっとなびくのがいいんだぁ~。こういう方向性のショーをたくさんやってほしい。個人的に咲ちゃんは、ドシッとした男役よりも、軽妙洒脱なおしゃれな男役の方が輝くと思っているので…!

こんなに幸せオーラ溢れる場面なのに、彼らは亡国の青年と乙女で、今は砂の下で眠っているという儚さを感じさせるのがにくい演出すぎる。最後「2人で花を」のメロディーがリフレインするところ、何度聞いてもぐっと来ます。腕を絡めながら思い出として消えていくラストシーンも美しい。袖の長さの違いできれいに見えるように計算されている…のかな?

「いつまでもずっとあなたと/君と生きていくと誓う」とか歌わせるあたり、先生からの祝福・エールだと勝手に嬉しく思っています。どうか末永く、やりたいことをたくさんやって、素敵なトップ街道を爆走してほしい!通うよ!なおTwitterで「彼らの手元にあった時が青い宝石にとっての暖かい思い出」という天才の解釈を見て、最高かよ…となりました。他の場面だとだいたい物騒な出来事に巻き込まれてるもんね。

他にも、再生された世界で盗賊と宝石を見守る鳩の場面も大好き。慈愛に満ちた表情が泣ける。冒頭の銀橋の歌い継ぎも!

 

だいきほサヨナラ公演なのにさききわの話ばかりしてしまいましたが、とにかくショー全体を通して次世代への引き継ぎをはっきり描いているなと感じました。すごく円満なトップスターの引き継ぎで、望海さんと咲ちゃんの2人がハッピーなことがこれでもかと伝わってくる。

演目が発表された時、だいきほの最後のショーがアラビアンってどうなの~などと思っていたんですが、観たあとは最後のショーは絶対シルクロードじゃないとダメだわ!!!と思うようになりました。何よりもまず、だいきほは歌がうまいんですよ知ってる??と退団公演にしてなおぶつけてくる。もちろん知ってる。けど改めて知りました。既に言われ尽くしていると思うけれど、本当に稀有なコンビですね!!!人間に絶望していた宝石と悪事を働いてきた盗賊が出会ってお互いがお互いを救い、世界は光を取り戻す…というドラマチックな展開に説得力がありすぎる。ちなみにこれは菅野よう子かな?という楽曲はちょいちょいわかった気がします。

 

それでは改めて冒頭から簡単に振り返りをば…。

詳しくは芝居の感想で書きますが、この度笙乃茅桜さんがめちゃめちゃ好きだと気がつきまして!どんだけ遅いんだよという話ではあるんですが。なので、キャラバン隊にひーこさんがいて嬉しかった!退団者たちが先導して物語が始まっていくという構図が好き。ライビュで抜かれることはそんなに多くなかったけど、私の記憶にはばっちり残っています、ひーこさん!この場面では回を重ねて目が慣れてきたので、砂の娘役さんたちをじっくり見るようにしていました。一人一人髪型もアクセサリーも違って、こだわりを感じる。男役に比べてクローズアップされることは少ないけれど、やっぱり娘役あってこその宝塚だなぁと最近思っています。

砂が引いて行き、センターに望海さんが現れる瞬間はなんかもうそれだけで泣けてしまう。パンフレットで読むと、この場面は盗賊たちの潜窟なんですね。知らんかった…。刀の演舞はアラジンみたいで好き。そして神々しく降りてくるホープダイヤモンド様…。重責を背負って光り輝く姿はまさに宝石だと思いました。お芝居だと抑えた声だったけれど、ショーだと声量全開!重量がすごそうな青い衣装を凪様がエスコートしてあげるのも良い。凪様ってどんな役でも絶対気品が漂っているのが素敵ですよね…。

またオープニングのシ~ルクロ~~ド~のメロディーのキャッチーさがすごい!初見でも絶対覚えられる!銀橋での歌い継ぎでは、さききわがセクシーに歌い踊っていて眼福。清純もアダルトもどっちもできるって最高。歌詞の中では「砂原に描き出す 運命のアラベスク 美しき悪夢へ さあ」が好きなんですけど、最後の最後のショーに悪夢って単語をもってくるセンスよ!!!でも確かに盗賊と宝石の物語は悪夢が覚める話なんよ!!スゲェ!!少し毒々しくも美しいっていう宝塚ならではの表現だなと思いました。ラスサビはだいきほだけ「共に征こう」って歌っているのがオタク心をくすぐってきます。

夢幻蜃気楼はさっき散々書いたので割愛して、次はスリの場面ですね。一転してご陽気!諏訪・彩海の子分たちがお客にぶつかった望海盗賊さんを引きずる姿がかわいらしい。凪様とのアドリブも毎回楽しませてもらいました。鎖が取れちゃった!と、この宝石って今の服装にいいプラスじゃないですか?の回が印象的でした。千秋楽の今日は初舞台生口上のパロディで、映画館でクスクス笑ってしまった。

千夜一夜物語異聞では娘役さんのバッキバキの腹筋にどうしても目が行ってしまう。普段どれだけお稽古しているんだろう。かくありたすぎる…。白峰ゆりさんと沙月愛奈さんに特に目を奪われました。あゆみさん、かっこいいよ~!あーさシャフリヤールは狂気が見え隠れしていて、目力がうまく作用していた。トップスターもトップ娘役もしばく役どころって珍しいのでは?あーさってゲルハルトみたいな正統派イケメンももれなくかっこいいけど、狂気に振れているキャラクターでこそ光る気がしています。スカピンのショーヴランとかやってほしい~。いやでもゲルハルトの「大丈夫か?」は腰が抜けそうになるほどカッコよかったな…。シェヘラザードと盗賊の惹かれあってはいけないのに近づいてしまう様が良かった。シャフリヤールに黄金の奴隷が斬られそうになるも、全てはシェヘラザードの語るお話なのでした…。これはシェヘラザードがそういう設定に変えてしまった魔法のように感じました。もっとちゃんと解釈したーい。

ロケット~中詰はこういうのもあるのか…と少し意外だった。インド神話の神様大集合!なんだけど、パンフ読まないと役名が全然わからない笑 カタカナの歌詞の意味も調べてないからわかってないままなんだけど、「サイケデリック・マサラ・カーニヴァル!」って書いてあるのでそういうもんだと思って観てました。ダンスもちょっとひょうきんな感じで、なんとなく紅ゆずる感がある。ここのアドリブも毎回面白かったなー!特にe+貸切!

神様望海さん「a~b~」
皆さん「a~b~」
望海さん「c~d~」
皆さん「c~d~」
望海さん「いーぷらすー!!!!」

銀橋ソロでお口をイーッてしてから手でバッテンを作ってぷらす!とはけるきぃちゃんや、神様対決で同じくぷらす!ではける咲ちゃんも忘れがたい。

咲ちゃんと望海さんの羽ダンス対決は、最後の方2人ともニッコニコ過ぎて全然バトルを感じなかったけどそれもまたよし!カリさんとひーこさんの超絶技巧ダンスも見ごたえがありました。

上海も先ほど書きまくったので割愛。いや本当にこの第5章好きすぎる。音楽/太田健、振付/桜木涼介両先生のお名前、覚えましたよ~!!!!

いよいよフィナーレ前最終章の第6章『盗賊と宝石』。争いのコロスたちは正直目まぐるしくて全然細部を追えていないのだけど、金髪のあーさがかっこいいということは把握しています(アホの感想)。ここもまたまあやちゃんの超絶美声が轟く…。何も見たくないと言いつつ目隠しを取っていることは、うん、気にしない。

主題歌というかメインテーマのこのシーン、大好きです。倒れた人々の中に立ち竦むまあやちゃんと、静かに佇む望海さん。「君が見たいと望んだ未来を~」のくだりは正に菅野よう子!!!って感じがしました。素人だけど…。それに答えて「たとえ今は見えなくても~」はもう、聞いてるだけで2人の心が清浄化されていくところが見えるというか。トップコンビの今までのいろいろなことを思い返しながら歌っているのかなぁ。2人の歩んできた道が次世代の雪組の道しるべになる…という祝福を感じました。再生された世界で、2羽の白い鳩としてさききわが2人を見守る構図には思わず涙。穏やかな表情だけど、ダンス自体は結構ハードですね。

フィナーレの始まりであるディガダンの場面では、凪様のサヨナラ公演感がバシバシ伝わってくる。銀橋の真ん中で噛み締めるように客席を見つめる姿はとても美しかったです。このショーではすごく凪様の比重が大きくて、存在感を感じただけに、ご卒業が本当に本当に寂しい。もっといろんなお役で見たかった…!

キャラバン隊が去った後、銀橋に望海さんが現れて照明が切り替わる瞬間、いつも心の中で「絵画か?!?!」と叫んでいました。シンプルだけど、圧倒的に美しい。バイオリンのイントロが荘厳な雰囲気を醸し出している…。バラを背にしてステップを踏むところも、娘役さんたちと戯れるように踊るところも、流れがとにかくきれいで。『悲愴』はあまり聞いたことがなかったんだけど、今度フルで聞いてみようかな。
そして『ALL THE WAY』。しっとりしつつも盛り上がる!ここのチャチャチャチャッチャ…というイントロが好きで好きで!斜めに交差していく娘役と男役の並びが美しい。くるくる回りながら階段を上る娘役さんたちの背中のきれいなことよ…!最後に堂々と大階段をセンターで降りてくる咲ちゃん…!!!望海さん体制の、今しかみれない並びでの演舞は目に焼き付けておきたいよ~。バックハグで幸せを噛み締めてから、青いバラを手渡して一緒に前に駆け出す振り付けをありがとう先生…。望海さんに後を託されてキリリと踊る咲ちゃん。よかったね。大好きだよ。雪組の未来は明るい!と確信しています。
いつかまあやちゃんがおとめに「白いシンプルな衣装でのデュエダン」をしたいと書いていましたが、まんまそれやんけ…と初見時号泣でした。だいきほを最初から追っているわけではないので、あんまり知ったような口を利けないんですが、ファントムしかりだいきほコンビは夢を叶えることの体現のような2人だったんではないかなと思います。よく一緒に戦ってきたと表現されるお二人だけど、その裏にある努力を思うとオタクは頭を垂れることしかできません…。

エトワールが有栖ちゃんですごく嬉しかったし、希和ちゃんの階段降りにも思わずニコニコしてしまった。ほんと、どれだけ情緒がメチャクチャになっても、パレードがあるから最後は笑顔になれるのが宝塚のいいところ…。拍手させてください!!!とにかく、何度観ても楽しすぎるスルメショーでした。円盤楽しみ!雪組万歳!(ほんとに星担かよ)

 

大千秋楽のサヨナラショーについてはまた後日ちゃんと書きたいなーと思うのですが、取り急ぎMIMLで咲ちゃんと凪様が抱き合っているところを観られてめでたく昇天しました。本当にジェンヌさんたちの人間関係は推して知るべしというか、あくまで開示してもらえる部分のみを楽しませて頂くだけなんですけど、長い年月を共に過ごした人たちは仲良くあってほしい…と思っているのでハグとかされると軽率に喜んでしまう。

ご挨拶の中で素敵だったところをいくつか。

・凪様が望海さんに「何か言いたいことはありますか?」と振られて、超絶カッコよく言い放った「これからもずっと、世界で一番愛してんで」。彩凪担ではない私でさえ消し炭みたいになったので、凪様ファンの命が危ぶまれる。ずっと愛してくれる…?しかも世界で一番…?夢…?

・ゆめ真音くんの「ルートヴィヒ様失礼します!…皆様に感じて頂きたい愛の強さはfffでぇす!」がメチャクチャ好きだった。階段降りのご挨拶にも類いまれなる文才を感じたので、早花さんみたいに文章書いてくれないかな~!

・まぁ様のラストデイのぷるぷるゆりかちゃんが好きなので、とにかく絶対カテコで「咲ちゃん!!!!」をやってほしかった。望海さんが力一杯呼んでくれて本当に嬉しかった!!!!!咲ちゃんは呼ばれるとは思ってなかったのかな。お声が驚いてたね。出てきた時も泣いちゃうかなと思ってたけど、謙虚に落ち着いていて好きだな…となりました。望海さんがことあるごとに咲ちゃんの公演に出たい!って言ってくれるの、本気さが伝わってきて最高。ひらめちゃんも呼んでくれて、望海さんに紹介されて、ライビュではすぐ切れちゃってたけど2人で並んで笑顔で顔を見合わせてたの良すぎた。

・緞帳前の最後のご挨拶で、それまで本当に楽しそうだったまあやちゃんが「寂しくなってきちゃった…」と泣き出してしまったところ。ムラ楽ではニコニコだったからさすがだなと思ってたけど、やっぱりこらえられないものがあったんだな。望海さんが「寂しくなってきちゃった?あぁどうしようね~」とちょっと焦ってたのがかわいかった。そんでまた、変貌とか言ってちょっとお笑い感を出しておきながら、しれっと「私も大好きです」とか言っちゃう!言うんだ!そういうこと!えーんってお花で顔隠して泣いちゃったまあやちゃんがもうかわいすぎて。望海さんってちょっと塩対応感があるなと思ってたけど、のぞコンあたりから愛を私たちに覗き見させてくれて嬉しかった。2人が幸せで、私も勝手に幸せです!

長々書いてきましたが、ありがとうシルクロード、そしてさようならシルクロード。明日からは新生雪組が始まります。だいきほの残した道を、さききわが軽やかに歩いていってくれることを願います。咲ちゃん、希和ちゃん、本当に本当におめでとう…!そして、退団者の皆様の進む未来がどうぞ明るいものでありますように…!

 

 

 

 

 

せおティボルト、どうしてあなたはせおティボルトなの(星組 ロミオとジュリエットB日程)

せおティボルトめっちゃ好き
せおティボルト顔がいい
せおティボルト報われない
せおティボルトオタクが好きなやつ
せおティボルト一生懸命パリスを牽制してるのに、横からロミオにかっさらわれてかわいそう
せおティボルトぴーキューシオを刺すんじゃない(絶許)
せおティボルト死に顔もきれい
せおティボルト…

 

冒頭から思わずせおティボルトの歌を歌ってしまうくらいに、ロミジュリ星組Bパターンが良かったです。今まで圧倒的にロミオタイプのキャラが好きだったので、まさか今回自分のオペラグラスがこんなにもティボルトを追うことになるとは思ってもみませんでした。なぜなら私の贔屓は礼真琴(次点で彩風咲奈、音月桂)。見事にロミオ経験者ばかりです。なお私の親ロミオはDVDで観た2011年雪組。ウオオけいみみが好きだ!!

しかしそもそも私は礼真琴を愛してやまないオタクなのに、こんなに瀬央さんについて書いていいんだろうか。もちろんいいに決まっている(自己解決)。というわけでキャスト別感想です。順不同です。

 

・ティボルト(瀬央ゆりあ)

最初に身も蓋もないことを書きますけど、とにかく顔がいい!!いいんです!!!元々せおさんのお顔がとても好きだったんですが、いよいよ本当に好きになってしまったかもしれない。まず目がとても大きくて目力があって眼光鋭いじゃないですか。鼻もすっと通ってるじゃないですか。口の形も綺麗ですよね。全てのパーツが小顔にキュッて収まってるの奇跡では???その顔で挑発されたり苦悩されたりするとたまらないんですわ!!ずっと観ていたい!歴代では清彦さんのビジュアルが最強だと思ってたけど、ティボルトで長髪もバチクソ似合うことが証明されてしまった。

始めて観た2019年梅芸版だと、え!叔母とそんなことに?!という点に驚いて、あまりキャラが入って来なかった覚えがある。その下地があったからか、今回はすごく孤独な人という印象を強く受けました。リーダーとして慕われていても、本当に心を許せる同等の相手が身内にいなかったのが彼の不幸だなと。モンタギューたちが仲良しだからこそ、対称的で余計辛い。まぁ仲良くてもモンタギュー3人衆のうち2人死んじゃったけどな!

ティボルトを見ていると、アダルトチルドレンとかヤングケアラーという言葉が連想されます。どちらの意味とも違うのですが、要は成熟する前に周囲に大人にさせられてしまった人だなと。伯母に憎しみを捨てろと言われて「無理だよ!」と叫ぶシーン、最初ティボルトの台詞とは思えなくてびっくりした。突然子供に戻ったみたいだったけど、これは本心の現れだからなんだろう。

だからこそ「本当の俺じゃない」は、彼の苦しみが真に迫っていて聞き応えがありました。お願い!音源ください!キャピュレットの唯一の跡取りとして家を守る義務があり、プレッシャーからか救いを求めたのかたくさんの女(伯母含む)と関係を持ち、しかし本当に愛しているジュリエットには想いを伝えられなくて…自分で選んだ生き方だけど、当然1人ではどうしようもなかったこともたくさんあったんだろうなと勝手に想像して辛くなってしまう。

ここが不思議なんだけど、ティボルトって反発はしても絶対伯父上に逆らわないんですよね。この手のキャラなら、逆上して家を乗っとるとか家を飛び出すとかそういう方向にも転びそうなもんだけど。不満はあれど、そのぶつけどころはモンタギューにしかならないように育てられてしまったというか。両親について一切言及はないけど、親代わりの伯父夫婦に逆らえない力関係もあったりするのかな。ヴェローナは家族がセーフティとして機能していない街なので、どうしてもティボルトも被害者に見える。

彼の中には、「ジュリエットとは一族の掟により絶対結婚できない」という諦観があると思います。たぶんもう本能的に理解せざるを得なくて、でも諦めきれないままここまで来てしまった。パリスを牽制してみても時間稼ぎにしかならないし、いずれ誰かに取られるという結果は変わらないわけで。ロミオは死ぬのが怖かったけど、ティボルトは長生きするのが怖かったんじゃないかな。

パリスの登場シーンでは舞台の端からどんどん近づいてくるのが、分かりやすい焦りとイライラを表現していてかわいかったです。婚約話にめちゃめちゃ嫌そうな顔をしつつ、叔父に反論しつつ、かつ仮面舞踏会でしっかり妨害しつつ、でもロミオにかっさらわれるまで告白はできなかった(しようとしなかった)んだよな~!!無鉄砲なようでかなりがんじがらめの人!ロミオの方が、よほどその場の勢いでいろいろこなしている。だから彼がヒーローなんだ…。

結婚の噂を聞いて何かがぷつっと切れたような「今日こそその日」。ジュリエットに裏切られた、と歌うところに、彼のどうしようもない子供っぽさがあると思う。だって彼女からすればティボルトの愛は青天の霹靂なんだから…。ロミオの屍の前で告白したって絶対うまく行かないだろうに、そう思わないとやってられないほど愛していたんだな。すごい判官贔屓だけど、かわいそうで応援したくなってしまう。具体的にどこが好きかは明言されていないけど、あの家の中で奇跡的にピュアに育った彼女を見たら、大事にしたくもなるのはわかる。乳母の育て方が良かったんですよ。

きっと彼女のことは、粗暴なティボルトにしては本当に大事にしていて、良好な親戚付き合いだったんじゃないかな。仮面舞踏会でもジュリエットから駆け寄って来てかばってもらってたりしたので、普通に信頼関係はあると思う。じっくり時間をかけていけば、禁断の恋ルートもワンチャンあったんじゃなかろうか。でもジュリエットからの言及がなさすぎて、うまく行く方法がわからない…。

どこまでもロミオを憎んでいる割に、なぜかマーキューシオにばかり絡むのは同族嫌悪なのかな。どちらもキレやすいし今のポジションが嫌で、互いへのすごいコンプレックスが強そう。たぶんティボルトは弱いのに仲間がいるマキュが羨ましくも小賢しくて、マキュはどうしてもティボルトのほうが自分より強いと認めたくなかったのではなかろうか。「マーキューシオお前は死ぬ!」はどう考えても本気で殺す気でしたよね。

マーキューシオを刺した後、興奮したのかナイフを手に走り回ったり女たちと酒を飲んだりしてますが、内心どんな気持ちだったんだ。全然嬉しそうに見えなかった。そしてロミオに刺されてから、息も絶え絶えにナイフをぐっと突き出すのが虚しい…。死に顔も美しすぎるのでまぁ観ますよね。「僕は怖い」でマーキューシオと踊らされる場面の絶望顔も大好きです。最後まで死に利用される男…!

今までこの手のキャラに魂を揺さぶられたことがなかったもんで、正直かなり動揺しています。悪い男というにはあまりに幼く、しかし善良とも言いがたい…。そのあわいで本人も迷い、張り詰めているむやみな勢いと色気が素晴らしかったです。瀬央・ティボルト・ゆりあ、恐ろしい男(役)…!!!!

 

・マーキューシオ(天華えま)

生まれながらの狂犬ちゃんというよりも、自分の境遇を忘れるために、わざと享楽的に生きようとしている人という印象。つまりティボルトの人物評は正しい気がする。ティボルトの項にも書きましたが、お互いを嫌ってるだけあってよく理解している2人だと思うので、何かきっかけがあれば仲良くなれたような気もしてしまうんですよね…。書いていて思ったけど、オタクがめっちゃ好きなやつじゃん…。

眉毛に剃りこみ、薄紫~水色の髪の片面にクモの巣みたいな刈り上げ、おまけに鎖のピアスとチャラさの権現様みたいな格好をしてるのに、あかベンに甘える姿を見ているからか、ティボルトの全員抱いたが?感に比べると母性本能をくすぐって懐に潜り込むけど直前でひゅっと逃げる…みたいな女たらし感を感じた(自分でも何言ってんだ?とは思っている)。装飾しまくってるのは弱さの表れの武装というか。マイルドヤンキー?

ぴーマキュの歌唱レベルは歴代でもかなり上位に食い込むのでは?!と思わせる「マブの女王」が良かった。しかしマブの女王って何?と思ったら、妖精の女王のことらしい。戯曲ではロミオたちの見た夢の話がちらっと出てくるみたいです。「仮面付けりゃわからないさ」の声が!好き~!「出掛けよう~!」でちゃんと高音が伸びるのがめちゃくちゃいい!ベンマキュどっちも歌がうまいとやっぱり聞きごたえがあります。劇団さん!!Bパターンの音源も!!!!絶対欲しいんですが!!!!

キャラクターとしては、死に際いきなり「ジュリエットを愛しぬけ…」って言うのに結構違和感があったんだけど、今回はロミオの裏切りに対して怒っているようで、実はずっと心配していて、最後だからちゃんと言っておこうと考えを改めた…ように見えました。中の人のキャラを重ねて見てしまっているからか、結局ロミオのこと大好きで大事にしてる感が伝わってくる気がする。

ロミオがあれだけぽやーんとしてるのに2人が仲良くしているのは、義務があるとしても単に好きだったからなんだろうな。手のかかるぼんぼんなのは間違いないので、周囲がもっと慇懃無礼になるパターンがあってもおかしくないでしょ。こうなると、マーキューシオとベンヴォーリオがお互いをどう思っていたのかもっと知りたかったなぁ。下手するとお互いロミオのお目付け役として、対ロミオより親しいよね…?冒頭とかすごい甘えてる感じあったもんね…?2人だけの会話シーンってあったかなぁ。やっぱり夫人にお説教くらうところくらいかなぁ。

なお同時に「くたばるがいい、どっちの家も」とも言ってるんですが…。マーキューシオは大公の甥だけど、モンタギュー家からしたら食客みたいなもんなのかな。どうしてそちらについたのかは、そういえばよくわからない。でもモンタギューのリーダーって紹介されるのは、跡取りのロミオじゃなくてマキュとベンなんですよね。二人がかりで初めてティボルトと拮抗できるというか、単体だとちょっと弱いところが萌える!くぅ~!ニコイチ!

話が逸れました。マーキューシオはあくまで家同士の争いに「くたばれ」と言っているのであって、「俺は憎む、お前の家を」だし憎いのは家だけだよね…。しかし彼をリーダーたらしめているのもモンタギュー家なので、アイデンティティーはぐらぐらなんだと思います。

あと書いていて思いましたが、マーキューシオとティボルトではっきりと違うのはリーダーとしての立ち位置かな。かたやはっきりと跡取りであるティボルト、一方正式にはモンタギュー家の人間ではなく、「飼い犬」呼ばわりされて単体ではリーダー扱いではないマーキューシオ。しかも自分より強い。これはコンプレックス生むでしょう…。だからこそそこを煽っているのだろうし。雑にまとめると、血気盛んな若者がふとした弾みで死んでしまう危うさを表しているキャラクターなのかなぁ。役者の解釈で結構変わってくるキャラのような気がする。

また誠にどうでもいい情報ですが、我が家では翔け!すみれんずのせいでぴーちゃんを近江兄弟社の人と呼んでいます。お菓子好きなのかわいいね…。いっぱい食べて、星組でどんどん成長してほしい!!!

あっあと、「きれいは汚い」のイケメンポーズがP-heavenさんのナルシストっぽいポーズだったのでめちゃくちゃ嬉しかったです!!ぴーちゃんはその顔がいいよね!!!!

 

・死(愛月ひかる)

一切台詞がなく、踊ってるだけなのにあんなに存在感があっていいのか。役替わりが発表された時は正直賛否両論だったと思いますが、これは超絶はまり役だと言って差し支えないでしょう。銀髪と青いメイクがあんなに似合うことありますか。2度のTwitterトレンド入りが全てを物語っている。すげーよ表情と身体表現だけで人のオペグラを盗んでくよ…。

基本冷めた表情で愚かな人間たちを見つめているかと思えば、不穏な予感がするやいなや嬉しそうに近づいてくる…いや、死が近づいてくるから不幸が起きるのか?どちらにせよ、にやりと笑う顔にぞくぞくします。無慈悲に魂を刈り取っていくというか、人が死ぬときに口元で何かを飲み込む動きをしているのが怖い。明らかに食べている。でも人間本体には興味なくて、絶望を与えて殺すためだけに動いていそう。ヴェローナ中のどこにでもいて、常に見られているようなスケールの大きさを感じるお芝居でした。ところで、愛とはお互いを認識しているみたいだし、どちらがより人間に影響を及ぼすか競いあう競争でもしてるのかしら…。

「僕は怖い」でのロミオと息の合ったダンスシーンが見事としか言いようがない。糸で操っているような演出が好き。これが円盤に残らないのは間違ってるよ!!!!それにしても薬売りに化けたり仮面を渡したり、結構いろいろできるのね。愛とは違って結構直接物語を動かしている。まぁ喋らないトート様みたいなもんだと思って観ています。中性的だけど、どちらかっていうと男性ぽく見えるので…。銀の長髪がたいへんお似合いです。あとね~スタイルがね~メチャクチャいいよ!!!!!(あたりまえ体操)

最後ヴェローナの民が2人の死をきっかけに和解していくところでは、すごく苦しそうにしていたってマジですか?私は舞台の端で興味なさそう~に見ていたところしか覚えていなかった…。

 

・愛(希沙薫)

カツラのせいかもしれないけど、すごい礼さんの愛とお顔が似てませんか…?つまりかわいい。ダンスもキレてるし、今後注目していきたい生徒さん!暖色の衣装がシンプルなのに綺麗で、思わず目が行ってしまう。なんでしょう、露出は少ないのにすごくセクシー…。

登場人物たちに優しい眼差しを向けているし、さりげなくロミオとジュリエットを誘導して結びつけたりしているけど、ヴェローナの不幸の前では無力というか、悲しそうに見ているだけなのがリアルな神様の使いっぽい。

愛と死って対称ってわけでもないし、その二つが反発しあうって結構不思議だな…と思いました。死が憎しみ、愛が生を兼ねているのだろうな。最後は愛と死が重なりあうように動きを止めて、ロミオとジュリエットが抱き合って物語は終わるけど、最後の最後で一つになったってことなのかな?

 

・ベンヴォーリオ(綺城ひか理)

あかさん、眩耀の時はその他大勢って感じでピンと来なかったけど、ベンヴォーリオはめちゃくちゃいい!!!微妙に不良、微妙に真面目な曖昧さがすごくよく伝わります。キャピュレット夫人にいろいろ頼まれているから3人の中で一番慎重派かと思いきや、あっさり舞踏会参加を決めたりそこまで優等生でもない感じ。マキュとニコイチなあたり、絶対不良だよねぇ。もうちょい皆の手綱を握れていたら話は変わってきたんじゃないかなぁという惜しいキャラクター。皆彼の手をすり抜けて去っていってしまう。

彼はモンタギュー一族なんですよね。原作だとロミオのいとこなのか。設定かぶるからもう少し別のにしてもいいのに…(シェイクスピア御大に文句をつける)。親友設定を噛み締めたいので、3人の力関係をどうかもう少し教えてくれ~!まずは全員同い年だと思ってていいんですか!あと、モンタギュー家は舞台としてまっっったく出てこないので、どういう風に暮らしているのか全然ピンと来ない。ベンヴォは親戚だしロミオと同じ家に住んでてもおかしくないかな。本当はメンタル的にマキュこそ一緒に住んでてほしいけど、たぶん違う家に住んでるよなぁ…。

そこまでティボルトに目をつけられなかったからか殺されなくて、ロミオのことも最後まで追わなかったから(もちろん案じていたけど!)、たまたま生き残ってしまった人。友達のいないヴェローナで1人生きていかなきゃいけないのかと思うとかわいそうすぎる…。マーキューシオと2人でやんちゃして、それをロミオがやれやれ…と観ていたり、ロミオの恋に2人がショックを受けていたり、常にどちらかとニコイチで行動していたので余計に。

「どうやって伝えよう」は安定のうまさ。毎公演どこかしらで裏声アレンジっぽいことをしてくれるので、余裕を感じられてよい!パリスはきっとめちゃめちゃナルシストに仕上げてくるんではなかろうか。

 

・乳母(有沙瞳)

有沙瞳さんは星組に今後も絶対必要な人です!!めっちゃ好き!!!

「パリス様に比べたら、ロミオなんざ雑巾ですよ!」という台詞、最初はジュリエット同様なんてこと言うんだと思っていたけど、友人に「敢えてそう言ってるんだよ」と諭されてようやく気付きました。ごめん乳母…。よく見たら言う時めっちゃ苦しい顔、腹をくくった顔をしているね…。

本当にジュリエットを大事に育てて来たんだなぁということが説得力を持って伝わってくるお芝居でした。「私にありがとうなんて言わないで」に込められた切なさと愛しさよ…。いつもきれいに下がっている眉毛が天才だわー。お顔がかわいいから正直おばちゃんには見えないけど、声色や体型はすごく繊細に作り込まれていると感じた。設定は50代くらい?「私はまだ男が好き」で周囲が驚いているので、当時からしたら結構歳いってるってことなのかな。

もちろん歌も抜群!「結婚のすすめ」のテンポの良さ、「あの子はあなたを愛している」のこぶしの効いた歌い上げ方、「神はまだお見捨てにはならない」の鼓舞する力強さ…。「きれいは汚い」でマキュに壁ドンされていたり、最後ベンマキュにハートマークで囲まれているのがかわいかった。「ピーター!」がいちいちドスが効いてて好き。

ちなみにシーンでは「明日には式を」が作中1,2を争うレベルで好きです。まず前奏のバイオリンが緊迫感を高めていていいよね~。キャピュレット卿・夫人がジュリエットの気持ちを全く慮らないのに対し、ショックを受けたり心配そうな顔でジュリエットを見やったり。最後は卿に何か言いかけそうでぐっと飲み込んでしまったよね。どっちが本当の親なんだろうと思ってしまいます。彼女からしたら割りきってパリスと結婚した方が幸せになれるだろうと踏んで勧めたのに、結果自殺してしまうので、ショックもひとしおだと思います。墓地でも崩れ落ち方が一番大きかったような。

 

・パリス(極美慎)

ちゃんとティボルトのお悔やみにも来るし、意外と嫌なやつではないのでは??と思わせるパリスでした。この顔でちゃんと愛を囁いたらワンチャンあったかもしれん。でもイケメンなのは間違いないんだけど、なんとなく結婚したいかっていうと、ちょっと…。

親への挨拶はしっかり?してるけど、舞踏会では「僕と踊るんだ!」と強要したり、あくまで名家の家柄目当てなんだろうな。歌劇のなりきりインタビューでもそんなことが書いてあったような。それともジュリエットはヴェローナでも有名な可愛い子なのだろうか。それならマーキューシオ当たりがロミオに話してそうだけど。やっぱり、どこの誰とも知らずに恋に落ちるロミオが1番だよね!

弔問客なのに「明日君の式を」と言われ「ヴェッ?!」とカエルみたいな声を出していたのが面白かった。イケメンがそんな声出すな。そしてすぐ「よろしいのですか?」ってグヘグヘ嬉しそうになっちゃうとこ!そういうとこだよ!よく覚えてないけど、最後の墓地に来てはなかった…よね?ちょっと薄情なと思ったり。見落としてたらごめんなさい。

 

・キャピュレット卿(天寿光悕)

・キャピュレット夫人(夢妃杏瑠)

なんてキャラの濃い夫婦!毒々しい?赤い衣装がよく似合う。キャピュレット卿は「夫を愛したことなどないわ」を暴露されても「冗談だろう」と返すのが意外だった。妻は自分を愛していると思ってないと出てこないよね?この台詞。それとも実は激おこなの?

終盤突然「娘よお前のためなんだ」みたいに歌われても、自分勝手さが散々示された後なのでちっとも心に響いて来ず。彼なりに娘を思っての行動なのかもしれないけど「私の年齢も知らないのよ!」って言われてるし気迫な関係なんだろうな…。あ、天寿さんはイケオジでしたよ!剣を抜くあたりはかっこよかったよ!

一方、夫人はかなり重要人物だったなー。恐らく家に縛られていて、本当は自由になりたかったはず。でも年月を経て、いろいろ諦めてどうでもよくなってしまったんだろうな。退廃感が漂って、色っぽかった。髪型とひらひらした髪飾りが好きです。肝心の歌は調子崩してたのかな~。

ティボルトとの情事は、ティボルトがかなり嫌がっていそうだったので絶対伯母からだよね…。年長者からの搾取を感じた。2人の共通点は諦めかな。せおティボ、ジュリエットとは結婚できない!もういい!って絶対ヤケクソになって関係を持ったでしょ。でも代わりにはならないし、どんどん嫌になっていったんだろうな…。

一方夫人は嫌がられているとは思ってないし、どうして私に冷たくてジュリエットを気にするのよ!って感じで、ティボルトの気持ちは全く理解できていなさそうだった。ジュリエットのことは愛している…のかな?「お母様がそんなことを仰るなんて!」から察するに、普段は比較的いいお母さんなのかなぁ。娘なんてこんなもん、ってなめてると言うか、ちょっと義務感で会話してる感じはあったけど。いや乳母に任せきりだから子育てはしてないのかな?

なお愛したことなどない割に、夫には逆らわないイメージ。パリスとの結婚式の話も、驚いた次の瞬間「お父様と決めた」とか言ってるし。時代設定的に女はもの申せないのかな。ところで子供がいなくなってしまったキャピュレット家はこの後どうなってしまうんですかねぇ。

 

・モンタギュー卿(美稀 千種)

・モンタギュー夫人(白妙なつ)

モンタギュー卿は影が薄かったな~!いつも大公に呼ばれてようやく出てくる感じ。キャピュレット卿は火遊びしてたけど、彼は何をしてたんだ…?仕事?ロミオともほとんど絡まないし、妻とは不仲ではなさそうだけど寄り添ってもない。ネームドキャラにしてはもう少し見せ場があってもいいんじゃないかな~。歌も特にないよね?!

一方夫人は、序盤から改心の兆しを見せているというか、大人たちの中では唯一子供たちの争いにしっかり目を向けて憂いている。しかし「過保護な母親だ」って言われてる割に、ロミオに説教は特にせず。ベンヴォーリオ任せじゃなくて自分からコミュニケーション取ってればなぁ。

キャピュレット夫人も同じく憎しみを憂う歌を歌っているけど、彼女はティボルトに執着しているので、終盤まで憎しみに囚われている方かなと。墓地でいち早く息子たちの死から立ち上がり、両家の和解を訴えるあたり、この人が今後のヴェローナをまとめていくのだろうな…。お歌はいつも通りの安定感がありました!

 

・ロレンス神父(英真なおき)

詰めが甘いんだよ詰めが~!!!と思わずなじりたくなってしまう笑 ロミオとジュリエットに対して「そんな無茶はせず、おとなしく親の決めた相手と結婚しろ」と言わないだけ良い大人だなと思う反面、もう少し先を見据えてサポートしてあげて欲しい。どうなるかくらい想像つくでしょ~!一貫して2人の味方をしてくれる頼りになる大人だけに、本当に惜しい!ロミオとは昔から知り合いみたいだけど、ジュリエットは深層の令嬢だから直接お話ししたことはなかったのかな。

 

ヴェローナ大公(遥斗勇帆)

「真実を!」の台詞が印象的。真実を求めているけど、人に聞いてばかりであまり当事者じゃないんだよなー。しょうがないかもしれないけど、ことが起きる→慌てて出てくるの繰り返しで。もう少し街を憂う場面があるといいんだけどなー。歌唱力は実力派だな!と思いました。

 

・ピーター(輝咲玲央)

・ジョン(天路そら)

正直、あんまり役代わりする意味がわからなかった…。特にジョン。出番少なすぎるよね?!ピーターはおつむが弱いというか、きれいは汚いでマーキューシオにくるくる回されているシーンが印象的。役にたたない系従者。感想薄くてごめんね…!

 

・ジュリエット(舞空瞳)

強い!このジュリエットは物語を動かすわ。直前のインタビューで礼さんが「ロミオはジュリエットに影響されて動く」みたいなことを語っていて正直腑に落ちなかったのですが、こういうことか。美海ちゃんのジュリエットとは全然役作りが違う気がするな。バルコニーに来たのは偶然だしロミオの意志だけど、パリスを拒否する、ロミオに結婚式を挙げるための使いを出す、神父に頼んで薬を飲むなど、彼女の意志が確かにロミオの行く先を定めてゆく。

舞踏会の衣装は最初写真で見た時ちょっと美少女戦士っぽいな…と思ったものの、舞台で観ると特に違和感なし!エメの赤い衣装は先行画像からめちゃくちゃ好きだったけど、生で観るとさらにかわいい。少女からの成長を示すような、やや大人っぽい衣装だと思います。透けてる赤かわいい。手首に薔薇がついてるのもいいよね~!エルアルコンでも思ったけど、歌が如実にうまくなっていらっしゃる。努力が形になって視える人って、応援せざるを得ない。

舞踏会も最初階段の上ではなんとなく笑顔でワクワクしてそうなんだけど、実際パリスを見たら嫌になったんだろうな。ロミオとぶつかって「あ、ごめん…」みたいなシーンのどきどきしている表情がリアル。おずおずと手を触れ合う場面の初々しさよ…。ロミオは遊びならば何人かと付き合ったようだけど、ジュリエットは下手すると初恋なんじゃない?

自分を待ち受ける境遇に絶望はすれど、絶対弱気にならないのが舞空ジュリエットだなと。「さぁ朝よ!私の命を奪うがいい!」は悲しみより怒り、憎しみが勝っているように感じました。それにしても「今行くわ!!!!」が笑いをとるシーンになるとは誰が思っただろうか。どんどん語尾が激しくなるので、このジュリエットは16歳になる前も親には反抗してたでしょ!

目覚めてロミオの死を知って愕然とする場面でも、悲しみながらも同じ場所に行くために必死だし。ロミオの胸に耳を当てる姿が痛々しいけれど。「約束通り愛の城築くの」がエメのリプライズになっていて、観客からすればどだい無茶なこどもっぽい約束でも、2人にとっては大事な誓いだったんだな…。

強気な台詞回しが多い(乳母の影響?)からこそ、ロミオとのシーンでは声色が優しくなったりするところがギャップがあっていいのかな。天国では満面の笑みでクルクル回っていて、ようやく幸せになれたのね…。抱きつく笑顔が本当に嬉しそうで良かった。ロミジュリって一目惚れからすぐ死んじゃう話じゃんと思っていたけど、すごく情熱的な恋の物語(ただし諸々のタイミングは最悪)なんだなと思わせてくれました。

 

・ロミオ(礼真琴)

星組ロミジュリが発表された時、絶対最高だろうけどこれが思い出新公枠というやつなのかしら…とかなめ腐ったことを考えていたのですが…お黙り!ロミオは礼真琴のためにあるんじゃい!!!というようなスーパーはまり役でした。三拍子揃った、と簡単に感想を終わらせてしまいたくない。先行画像は一目見て「なんて透明感のある2人なのでしょう…」と感動。スマホの待ち受けにして見るたびにやけています。かっこい~。かわい~。

歴代ロミオの盛髪と全然違うふわっとウェーブがしっくり似合う。青い衣装も素敵。こぼれる光の中からそっと登場するシーンは「いつか」のメロディーも相まって派手ではないけれど、紛れもなくこの人が主役なんだとビシバシ伝わってくる。タンポポをふぅっと吹いて柔らかく微笑む姿は、本当にこないだまでエロい声で「ウィですか、ノンですか」とか迫ってた人ですか?!演技の幅のメーターが振り切れそうな贔屓に乾杯!!!!銀橋で舞台のジュリエットと重なるような演出が好きです。

ロミジュリの代表曲といえばやっぱり「エメ」かな~と思っていたんですが、観劇した結果「僕は怖い」がぶっちぎって印象深かった。死に操られるように踊りながら歌う「君が爪弾くギターの音色」の一節が頭から離れない。ヴェローナには常に色濃く死の影が付きまとっているけれど、ロミオがこんなに怖がっているから、逆に死を招き寄せているんじゃないかと思えました。その割に結婚に向けて突き進んだり、結構明るい未来を夢見てるじゃんとも思ったり。リプライズの高音の伸びは一体どうなっているんだ…?!どこまでも成長し続ける礼さん…一生ついていきます…。

バルコニーのシーンを初めて観た時は、2人の背景にはっきりと(死)という文字が浮かんで見えました。我ながらニコ動みたいな衝撃の受け方をしている。戻ってきたジュリエットに不意打ちでキスをして「おやすみ…」と去るシーン、囁き方が優しすぎる。出会ったばかりだけど、ジュリエットへの愛しかない。超かっこよかった。これはいかんこれはたまらん死ぬ…。いや~あんなことされたら夢中になっちゃうよ。暗転してもジュリエットが「きゃ~!!!」と小芝居を続けているのもすごくかわいい。

先行画像がドンピシャ好みなので、エメのシーンは文句のつけようもありません。ジュリエットを待ち受ける時の優しい顔…。秘密の結婚式のこの荘厳な雰囲気が大好き。なんて幸せそうな2人。でもこの、愛してるし、パリスと結婚させられる前にとりあえず結婚だ!という焦りも含む何も考えてなさがつらい。だって、キャピュレット卿みたいに「バレなきゃ重婚させてまえ!」みたいな考え、両家ともすぐ至りそうじゃない?2幕から察するにロミオ、結婚してからも特に何もせずぽやんぽやんしてたんだろー!

「街に噂が」でものすごい不穏な顔つきの親友たちに平気でやぁ!とか言っちゃうあたりまさにそんな感じ。恋に全力というより、「ジュリエットを愛する」ことが突然すぱっと人生の最重要課題になってしまったと言うか。今までの自分とは変わるよ?と誰にも説明せず、しかし普通に皆のことは変わらず大好きだよ!という「わかってくれるでしょ?」感が坊っちゃんなんだよ~!とはいえ、ロミオは元々両家の争いにそこまで荷担していなさそうだからやむなしなのか…。でも親友2人からしたら、どうしちゃったんだよ!元に戻ってくれ!となるのもわかる。

戻ってきてみれば自分が発端でマーキューシオとティボルトが本格的に争いを始めており、間に割って入るも自分の不器用さのせいで親友を死なせてしまう…。でもあそこ、止めに入らないわけには行かないよねぇ…。唯一の救いはマーキューシオが最後にロミオ個人には恨み言を言わなかったことかな。やっぱり親友だったんだよー!!ウワー!

呆然と友人を看取り、ふと見ればそこには彼の命を奪ったナイフが。衝動的に握りしめ、叫びながらよろよろと近づいていき…「ティボルト…ティボルトォーッ!」の絶叫が、不穏な音楽とベストマッチで観客の胃を痛め付ける!刺した瞬間の我にかえる表情と、ベンヴォーリオの絶望した顔のコントラスト!太公のお沙汰のシーンは辛い気持ちでいっぱい。ベンヴォが一貫してかばってくれて本当によかった…。友達…。

終盤のロミオは本当に辛そうで辛そうで。マントヴァでベンヴォーリオを見かけた時の嬉しそうな笑顔が、ほぼ最後だよね。なお金をばらまく時、無表情なロミオの身体中に群衆が群がっているのが、怖くもあり妙に艶かしくも映ります。完全に死に魅いられてしまっている。もう死ぬしかないという一直線具合がひしひしと伝わってきます。ロミオはね、とにかくやることが極端なんだよね!!!(涙)

そしてまた、ベンヴォが伝えたからこそ、ジュリエットの死を疑わず死んでしまったのも苦しい。ストーリーとしてはありえないけれど、霊廟に行く前に神父様に一言相談できる余裕があれば良かったんだけどと思ってしまう。彼は最後毒を飲んで苦しみながら亡くなったけれど、せめて死後は幸せであると良い…。あんまり死は救いエンドって信じられないから好きじゃないけど…。とはいえ、「天使の歌が響く」で目覚めた時安心していそうだったので心が救われました。

「2人の死がヴェローナに和解をもたらしたけれど、それって別に2人が命を懸けて伝えたかったことではなくて、都合良く利用されているのでは?」という感想をTwitterで見ました。確かに…!と思ったんだけど、ロミオは「誰もが自由に愛し合える」と歌っていたので、そういえ世の中に近づいたとしたらまぁあながち間違いではないのかもしれない。ヴェローナが平和な街だったら、この悲劇は起こり得なかったわけだし。

どんな役の礼さんも大好きだけど、少年役もやっぱり絶品で、現役で推すことができて本当に幸せだな…と尊敬の念を新たにした。ほんと、好きなスターさんがトップになってくれるって奇跡だよなと昨今つくづく感じてしまいます。そして本当はフィナーレについても書きたかったんだけど、力尽きたのでA日程の感想で書きます!

 

そもそもロミジュリ自体そこまで好みの話というわけではなく、AB日程もあんまり気にせず観たらまぁこんなことに…。どうして。後日Aの配信も観ましたが、びっくりするくらい雰囲気変わるね!!Aの方が王道というか若干の陽気さを感じました。Bは初見でびっくりさせてきて、やみつきになる感じ。どっちも好きだよ…。

B日程がとにかく刺さってしまったので友人各位に布教したいんですけど、なんということでしょう、もう配信がないんだ…。せおティボルト(とぴーキューシオと愛ちゃんの死とそれからそれから)を皆に観てほしいのに…。というわけで後日円盤発売とか、スカステ放送とか待ってます…心より。なんてったって宝塚のいちばんいいところは、布教がめっちゃしやすいところなんだからね!()あいつもこいつも沼に沈めたいんです!よろしくお願いします!