今日、お日柄もよく

心浮き立つ遊びがしたい

少年少女と星のかけら(ピーター&ザ・スターキャッチャー)

昨年末の観劇納め!実は発表された時からずーっとタイトルが気になっていた演目でした。でもなんか発表画像めちゃくちゃ簡素だし(下記URLから見て欲しいけどマジで簡素である)、新国立劇場には馴染みがないし、キャストも入野さんくらいしかわからなかったのでためらっていた。児童文学を愛する私なら絶対好きなはずだけど、今いちドンピシャポイントがないからなぁ?と最後まで迷いつつ、チケットを取ったのが当日14:00くらいでした。感想ですが…弾丸して本当によかったなぁー!

ピーターパンの前日譚で、パッと見はハッピーエンド。でもそれって本当に?という奥行きのある物語だったと思います。


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名物らしいくまさん。ポスター画像は、今思えば嵐の中の子供たちだったんだなぁ。話を知る前は「なんの場面??」って思ってたな。

 

まず特筆すべきは舞台機構。

最初にドヤドヤ出てきた俳優たちの「皆さんの想像力をお借りしてここをいろいろな場所にします(ニュアンス)」という前口上からお話が始まります。キャストは総勢12名。場面によってクルクル多様な役を演じ分けられています。普段行くタイプの舞台ではお見掛けしない方が多かったけれど、その分役として見られてよかったのかも。次見たときにはあの人だってわかるようになりたいな。後からバッファロー吾郎の竹若さんがいたことに気づきました。

新国立劇場の小劇場(オペラいらなかった)にWのような格子状の舞台があって…こればっかりは観てもらった方が早いので動画を貼っちゃいます。もう非公開になってしまったけど、公式のバックステージ動画もおもしろかった!舞台監督さんのファンになってしまう笑

簡素な舞台は今までいくつか見てきたけど(例…グーテンバーグ、タイタニック)、大海原や島、2つの船…と本当に自由自在でした。人がドアノブを演じる姿は今後なかなか見れまいて。想像力でなんでも作れるというお手本みたいな舞台だったかも。

ストーリーは以下の通り。

ビクトリア朝時代の大英帝国。孤児の少年(のちのピーター・パン)は仲間とともに、卑劣な孤児院の院長により「ネバーランド号」に売られてしまう。船内で出会ったのは、好奇心旺盛な少女モリーモリーは、父アスター卿と同じく「スターキャッチャー」として、世界制覇を企む奴らから、地球に落ちてきた星のかけら「スタースタッフ」の威力を遠ざける使命を帯びていた。宝がつまっているトランクを狙う黒ひげたち海賊は船に襲いかかり、少年とモリーたちはトランクとともに海中に放り出されてしまう。やがて不思議な島モラスク島にたどり着いた彼らには、更なる冒険が待ち受け、そして......。(公式サイトより引用)

観たあと読み返すと、そこそこはしょられてるな~という印象。

 

主人公の少年は境遇のため結構ひねくれた性格で、かつ年相応の子供っぽさがある。入野自由さんが本当に10代にしか見えなくてすごい!!キャスティングした人見る目あるなー。孤児院仲間の少年2人とも別に仲良くはないので、天涯孤独感が強調されています。家族が欲しいと願うくだりもあり、序盤から切ない。最初は名前もなく、お前とかあなたとか適当に呼ばれている。

前半の舞台は2隻の船。いずれもランドゥーン国を目指しています。

【スピード自慢のワスプ号】

アスター卿、スコット船長、海賊黒ひげが乗っているスピード自慢の帆船。卿の目的は、確かランドゥーン国の火山火口にスタースタッフを投げ入れること。敢えて娘と離れたのはスタースタッフから遠ざけるため。しかし肝心のスタースタッフが入ったトランクは、ネバーランド号の悪徳船長によって既にすり替えられてしまっているのだった…。

【おんぼろのネバーランド号】

少年たち、そして父と離れてモリーと乳母が乗っている。スタースタッフを狙う悪徳船長ビル・スランクが支配しているが、求心力はなさげ。彼は少年たちを奴隷としてランドゥーン国の非道な王様に売り飛ばそうとしている。

この2つの船の場面が交互に挟まります。

 

少年たちはろくな食事も与えられず、奴隷扱い。豚のエサを食べさせられるシーンは演者の演技力(特に食いしん坊の孤児テッドの食べ方が汚かった)が高くて嫌だったな~笑 彼らを雑に扱う水夫は最初は冷酷なんだけど、いつのまにやら乳母といい感じに。ずるいな~。でも応援したいカップルです。なお女性キャストはモリーだけなので、乳母も男性が演じています。なかなか忠義心に厚く、途中でモリーそっちのけでロマンスが始まってもなんとなく憎めない人。ただ、乳母を男性が演じることでギャグになる感じはちょっと古いかなーと感じちゃう。意図的な演出なのかなー、どうかな。

3人1組で扱われてはいるものの、少年たちは孤児院で相当すさんだ暮らしをしてきたこともあってか、微妙に反目しあっている。プレンディスは自分がリーダーだと主張するけど少年は取り合わず、食事のことばかり考えているテッドはどちらかというとプレンディス寄り。かと言って全部言うことを聞くわけではなく…。プレンディスの「リーダーになりたいけれどなれないことがわかっている」という紹介文が切ない…。皆悪い子ではないんですよ…。

そこへたまたま船の中を探検していたモリーがやってくる。あっという間に少年たちをまとめて、部屋の外に食べ物を探しに行くことに。「アスター家は誰も置いてきぼりにしない!」とカラッと言いきるモリーには不思議な力強さがあり、豊原江理佳さんの演技が光っていました。多少こまっしゃくれているけれど、男の子たちより上手でリーダーシップに優れている。序盤は少年がかなりつっけんどんなので、観客はモリーの方が親しみやすいのではなかろうか。

船の中をモリーについてこっそり移動するシーンは、前述の舞台の上を廊下と部屋に見立て、ところどころドアノブ役の人が立っているのがおかしい。ドアノブ役を押したり引いたりすると各部屋が開き、賭け事、礼拝など様々な部屋の様子に切り替わります。

散策がてら、モリーが首から提げているペンダントに興味を示す少年たち。スターキャッチャーであるお父さんとの通信機器であること、スタースタッフは願いを叶える星の欠片で、スターキャッチャーたちが守っていること、モリーはまだ半人前であることが説明されます。スタースタッフの不思議な力の説明のために猫が宙を飛ぶんだけど、この猫もおじさんの俳優(確か竹若さん)が演じているため全然かわいくないー!笑

一方ワスプ号には悪名高き黒ひげが船員として紛れ込んでおり、正体を現してスタースタッフを奪おうとするも、トランクの中身はすり替えられた土くれ。急いでネバーランド号を追うことに。2つの船が嵐の中で交錯して、人々は不思議な島モラスク島に漂着します。船の小さい模型を使って2艘の接近を表現したり、いろいろと人力で乗りきっている感じ。嵐も人力で表現されて、なぜか全員で見栄を切る場面があったりしておかしい。海に投げ出されたスランク船長は、実は孤児であった悲惨な境遇が明らかにされるんだけど、誰にも助けてもらえずあっさり死んでしまうのでちょっとかわいそう…。

 

というわけで2幕の舞台はモラスク島。冒頭では、なぜか人魚になってしまった元魚たちが歌ったりするよ!全員が一列に並んで、人魚の扮装でお気楽な歌を奏でる謎場面。正直雑な女装シーン過ぎて、そういう仕様なんだろうけど笑っていいのかわからなかったな…。

スタースタッフの入ったトランクを守りつつ、お父さんと合流したいモリー一行。そしてそれを追う黒ひげたち…という構図だったはず。記憶が曖昧になってしまっていて悲しい。そうそう、忘れてはいけないのが島の先住民たち。王の「空飛ぶアサリ」とその息子「戦うエビ」です。王がかつてイギリスで奴隷にされていたことから、イギリス人は皆殺し!と少年たちを追いかけてくる…。息子が乳母と同じ屋敷で働いていたため最終的に和解できるんですが、この人たちの存在は結構唐突に感じた。でも島があったら人が住んでるよね。処刑道具として登場する、ピーターパンでお馴染みチクタクワニもはしごで再現されていたりして、子供も怖がらずに楽しめそう。

途中残りの3人を逃がすため、少年が囮に。その場でうおおおおーっと全力ダッシュする演出が強く記憶に残っています笑 そして逃げる途中迷い込んだ泉(入江だったかも)の金色に輝く不思議な水の中で、彼は「まだ子供でいたい」と無邪気な願いを呟く…。実は嵐で投げ出されたトランクからはスタースタッフが漏れてしまっており、近隣の水は願いを叶える魔法の水になっていたのでした。(このせいで魚たちは人魚に変身した)そのため、彼は意図せず永遠の子供になってしまったのでした…。というのがことのあらましです。

その前後に、追ってきた黒ひげとピーターの対話場面がありました。この黒ひげというキャラクター、お笑いおじさんとヤバいやつの境目が曖昧な感じで面白くも怖かった。スミーに冗談を言ってげらげら笑ってたかと思うと、突如人殺しの暗黒面が出てくるんだもの…。少年を仲間に率いれようと(?)あの手この手で誘惑しようとするので、え、乗るなよ乗るなよ…と念じていた。

この二人、悪役とヒーローにしては妙に距離感が近いのが見ていて不思議でした。特に、「君に名前をあげよう!」と言われた少年がすごく喜んで、もらったピーターという名前をあっさり名乗るあたり。普通敵につけられた名前とか嫌がらない?黒ひげはずっと「本当の悪党になりたい」と願っていて、相対するヒーローを求めていた。だからこそ、ピーターを気に入っているんですよね。お互い敵であるために生かさず殺さず追いかけっこを続けていくのかと思うとちょっと不気味。なんかジョーカーとバットマンみたい。九州公演のチラシには、まさかの「俺が欲しいのは、この俺を完璧にしてくれる真のヒーロー」という黒ひげの台詞がチョイスされていました。主題そこかよ!

 

さて無事にモリーたちと再開したあと、2人でちょっといい感じになる場面があり、めちゃくちゃ微笑ましかった。確かここで「僕はピーター!」と名乗る場面があり、名前ができて本当に嬉しかったんだろうし、モリーに聞いてもらいたかったんだよなぁと思いました。

この写真大好き。本当に年齢相応の少年少女に見えるんです。

モリーが思わずピーターにキスするくだりがあるんだけど、ご時世を反映してかまさかのサランラップ越し!キスシーンになると、床に置いてあるラップをサッと取って、ピーターの顔に押し付けてそのままキス。いや結構びっくりしました。そんなあからさまな対策あるだろうか。お客さんは笑ってたけど。子供向けでもあるから分かりやすく…ってことなのかな?他のカンパニーでは宝塚式に手で隠してキスとかをしているだろうところ、異色の演出でした。さすがに本家は普通にしてるだろう…。ピーターが「今キスしたの?なんで?したかったの?」と聞きまくるところが子供だな~。2人はまだ子供なので、お互い素直になれず全然進展しません。じれったい。けどいいの、2人にはまだ時間があるのだから…。

 ともあれ最終的に登場人物が勢揃いして、舞台上でひと悶着(モリーが人質に取られたり、ピーターと黒ひげが対決したり)あったあと、黒ひげが去ってひとまずめでたしめでたし。一番最後「お前がいることで俺は完璧な悪人になれる!」と笑いながら去っていくところはかなり怖かったです。物語は続いていく感じがひしひし。

アスター卿たちは一度本国へ戻り、その後スコット卿は北極へ新たな冒険に出掛けるぞ!ということで、史実を知っている観客はあ、死んじゃう…と微妙な気持ちになる。そういえばランドゥーン国ってどうなったの…悪い王さまとやらはいったい…と思ったら、原作小説は続きが結構出てるみたいですね。舞台だと回収しきれないから仕方ない。

 

さぁこれでハッピーエンド!ピーターも一緒に家に帰ろう!と言うモリーに対し、「スタースタッフに浸かってしまったピーターは連れて帰れない」とアスター卿。良い感じに説明していたけどあんまり論理的じゃなかったし、絶対やっかいごとを家に持ち帰りたくない、モリーとの暮らしには他の人を入れたくないって思っているのが見え見え。「アスター家は誰も置いてきぼりにしない!」がここで効いてくるのか。辛い。お父さんが家に連れて帰れないということで、ピーターたちは島に残ることに。

ピーターの名字「パン」とは「すべて」。島も鳥も人魚も友達も全てがあなたの家族!(だから寂しくない)とモリーは解釈したけれど、結局モリーと家族にはなれないってことで…。ピーターが心底欲しがっていた家族という形ではないという気がしてなりません。少年たちともまだ大親友!って感じではないし、どの媒体でもピーターパンとロストボーイズって親分子分で対等な仲間って感じがしないんだよね。だから一層孤独感が強まる。アスター卿の計らいで、最後のスタースタッフを使ってティンカーベルが生まれるのですが、それだって妖精だし。ティンカーベルの作り方、スタースタッフを帽子中でこねてるのがねるねるねるねみたいで、人外感ありありだったな…。

モリーと再会の約束をしたとしても、きっと2人はもう一緒に冒険しないでしょう。小さい頃遊んだ友達と再会しても、そのままの続きには戻らないという、誰でも体験しうるであろう経験が思い出されてグサッときました。既に終盤のモリーは精神的に大人に近づきつつあって、「もう歳をとったみたいだね」というピーターの拗ねたような冷めたようなセリフが怖かった。大人になることは自然で、何も悪くないことなのに、大人になるとピーターとは分かり合えなくなる。同じ時間はもう過ごせない。

一度お父さんの元に向かったモリーが、ピーターのところに戻って来て、ぐいっとキスをして去っていきます。少し前のピーターの疑問に答えて、最後の台詞は「そうよ、したかった!」。この答えを出したことで大人に一歩近づいた感じがしました。モリーはずっと素直に言いたかったのに、最後にならないと言えなかったんだな。そして彼はこの先もこの瞬間を覚えているのかな。覚えておいて欲しいな…。

幕間にパンフレットを読んだ時、ピーターの人物紹介「もし大人になることがあれば、モリーと大恋愛するだろう」の文にえーかわいい~とニコニコしていたのですが…。終演後改めて読み返すと、当たり前だけどピーターは大人にならないんですよね。でもモリーは「素敵な女性になるだろう」。ifの話だから、2人は絶対に大恋愛しないんですよね…。ここでさりげなく別れを匂わせるのやめてよ…。わかってて書いてるなスタッフめ…。ドキドキな冒険活劇!じゃないよほんとに!でもその切なさが私を魅了する!

彼らが普通の少年少女であったなら、淡い気持ちは少しずつ昇華されていつか形になったかもしれない。けれど少女は日常に戻り、少年は永遠に大人にならなくなってしまった。一緒に冒険した2人はもういないし、思い出も同じようには分かち合えないのが残酷だなぁ。

ラストは記憶がかなり曖昧になってしまったんだけど、モリーの娘がウェンディで、ピーターはウェンディの娘、またその娘と冒険に出掛けていくだろうということがさらっと言及されていました。あとは、ピーターはやっぱり昔のことをどんどん忘れていく…ということも。一番最後はピーターが(ほかの俳優たちに持ち上げられて)夜空へ舞い上がり、ときの声を上げて暗転。拍手ー。

 

総括して淡い恋も含んだ冒険物語であることや、楽しく見えてかなり切ない世界観がとっても好き。ただ、ピーターは人間の世界とは切り離されて永遠に子供として生きる…というのがどうしても悲しく思えてしまう。彼はそれで幸せなんだろうけど、わかりあえない生き物になってしまったというか。小説のピーターパンってやっぱり少し異質な存在扱いじゃないですか。いずれああなってしまうんだなと思うと…。一緒に過ごした記憶がお互い薄れてしまうことが寂しい。普通の人は一瞬で通りすぎてしまう子供時代がずっと続くから、仕方ないかもしれないんだけど。モリーたちとの冒険を観てきたこっちとしては辛い。まぁでもモリーの娘たちのところに来ているから覚えてはいるんだよね…。なお舞台の主題としては「想像力で翼が持てるよ!」という明るいものもあったはずなんですけど、そっちは全然印象に残っていない笑

こういう題材のミュージカルってほかにあったりするのかな。本家のピーターパンも観てみようかな。子供も一緒に楽しめるといううたい文句の演目で、確かに子供が見ても楽しい内容だったと思うけど、実は大人にぐさぐさ来るストーリーじゃないかと思います。

 

自分の記憶が薄れてしまったので、上記の感想にもきっと間違っているところはあるんじゃないかと思います。(ネットで見つけた英語のスクリプト読むか…)だから人の感想が読みたくて読みたくて。いろいろ検索しまくったんだけどなかなか長い感想を書いている人がいない…我こそは!という方がいたら、真剣に読ませて頂きたいです。

検索してるうちに公式の舞台写真ページを見つけました!ありがたい!!上のツーショットもばっちり入ってます!

しかも、よくよく調べたらシアタートークとかあったんか~~!!!聞きたかった!!!しかも司会中井さんじゃん!!!!カフェブレイクでおなじみの!!!うっそ~~~!!!!

 

このキャストでの再演って正直望めないのかなって悲観しちゃうんだけど、待ってます!!入野ピーターと豊原モリーだけでもなんとかスケジュール空けてほしい。いやでも、多彩なおじさまたちが脇を固めているこの布陣だからこそ子供たちが引き立つのであって…。やっぱ丸っと再演しましょ!!次はサランラップはナシね!さすがにちょっと萎えるから。

食わず嫌いをせずに、今後も新国立劇場に足を運んでみようかな。今年のラインナップが既にピンと来てないんだけど、来年の今頃には同じように感想を上げているような気もします。

 

違いを楽しめ!宙組アナスタシア②

今日はアナスタシア大千秋楽!!昼からライビュだよ!13:00までチケット買えるよ!こんにちは!回し者です!

1幕ではおよそ冷静でないツッコミ合戦(愛は感じてほしい)を繰り広げてしまいましたが、深夜に書いた感想は勢いが大事ということで2幕も張り切って参りたいと思います。

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パリの幕は華やかなピンクでかわいいね…。

第1場 シャンゼリゼ通り

パリの街でミラーボールが回る…!回る…!(演目違い)

水色ドレスのみねりちゃんがかわいくて、そこばかり見てしまう。しかしまどちには、もっとウエストがキュッてしたドレスが似合うんじゃないか?!周囲の女の子たちが着てるような。なぜこの黄色の衣装。なぜ謎のサスペンダー。ドレスアップした時との比較で、今はもっさり感を出したいのならわかるのですが。いやでもせっかくパリに来たんだから、まず1段階アップデートさせてあげてくれよと。ここは素直に梅芸衣装のままでよかったのでは?!

梅芸では、途中ディミトリがアーニャを誘おうとしてもだもだしているうちにアンサンブルにかっさらわれて結局踊れない(ちょっと残念そうな様子がキュン)という演出がありましたが、まかトリとまどーにゃは普通に踊ってたな。ところで最後メイン3人以外がハケる時、なぜか1人だけダンサーさんが残ってちょっとディミトリと絡んでいましたが、あれはなんだったんだろう。少しでも出番を増やしてあげようという宝塚的配慮?

エレベーターでエッフェル塔を昇る演出は、梅芸だと四角くぎゅっと集まるのでわかりやすかったけど、宝塚ではそうでもないかな。あと、花火に合わせてダンサーが飛び上がるのもなくなっていた。ちょっとアホっぽくて好きだったのに…。

それにしてもパリはえらく治安がいい。命の危機を感じさせたロシアとの差よ。時代背景的には第一次世界大戦戦勝国なので、そりゃテンションも上がるしイケイケなのかなぁ。こんな風にざっくり語るのはよくないけど、アメリカから観たパリっていつも陽気で恋人たちの街のような。パリにだって辛いことはたくさんあるはずなのに…(雪組…)。

第2場 アレクサンドルⅢ世橋

crossing a bridgeは梅芸に引き続きカット。いよいよ探していた人に会えるかも!っていう歌詞なので、歌っても構わないような気がするのだけど。ネヴァ・クラブに行く前に、ウラドが高いところからチケットをほれほれ~っと渡してるアドリブを見ました。仲良し!

梅芸に橋はなかったので、視覚的に橋があるのは強い。橋の名前を聞いてもアーニャの表情にさほど変化はなく、まだおじいさまの橋だ!ということは思い出せていない様子。「川面に夕日が揺れて琥珀みたい…もう少しだけ眺めていたい」の台詞は詩的でgoodなので、もうちょい滑舌が良いといいかも!そんなアーニャを置いて、ディミトリはいそいそとホテルに退散。「お湯を使いきらないでね!」に対して「気を付けろよ」とはこれいかに?彼はバスタブにかなり憧れているけど、ロシアはお湯が止まってるのかな。路上生活だからお風呂にはたまーーにしか入ってなかったという解釈をしました。

第3場 マリア皇太后のサロン

手紙の内容を聞くすっしぃさんの演技、麻美れい様にも劣らない名演だと思います。ロマノフの残滓(言い方は悪いけれど)として威厳があって、皇族としてのプライドは今も残っている。でも心はくたびれきってしまった老婦人という深みのある人間性が皇太后の魅力。あと麻美さんはお歌が壊滅的だったので、すっしぃさんはノーストレスで聞ける。メインキャラの少ない作品の中で重要な役どころだけど、おばあさん役って路線の人はあんまりしないんですよね。もし星組公演だったら、万里柚美さんだったのかな。

太后が物思いに耽る時のリリーのセリフには、

梅「もう聞こえていらっしゃらないようね…」

宝「(あら~)もう聞こえていらっしゃらないようねぇ」

くらいのニュアンスの違いを感じました。そらリリーの方が根がさばさばしているのかな。あと「明かりをつけますね」の明かりが小さすぎないか?と毎回思ってしまう笑

あと、確か梅芸では「愛するリリー、難しい女であるわたくしについてきてくれるのはあなただけ…」って台詞があって、ああリリーだけはずっと側にいてくれたんだな…態度では飄々と見せてるけど、2人の間には強い絆があるんだなと思えてすごく好きでした。宝塚では「愛する」はカットされていたような。

閉じよう扉をでは4姉妹が登場。どうにか出番を増やそうと苦心しているのが伺えます。お姉様たち、名前すら呼ばれないもんな。アレクセイも呼ばれないけど、まだ台詞があるから印象には残る。「かくれんぼして、ほほにキスを」の、みねりちゃんが手で顔を隠してからそっと指を頬に添える仕草がかわいいったらない。

これは天才のカメラマンが撮ったスーパーかわいいみねりちゃんです。ドレスの翻り方が素晴らしい!娘役さんももっと舞台写真ください…。

第4場A ネヴァクラブのエントランス

初回は気づかなかったけど、しどりゅーセルゲイがリリーを見た瞬間パッと嬉しそうになるのがかわいい。お得意様マダムにかわいがられる若いイケメンギャルソン…。背徳の香りがする。ネヴァクラブのセットは豪華で、本当に建物の奥行きが感じられる。これは絶対宝塚版の方が良い。大道具さん毎回大変なんだろうな。

客とリリーが「来週は白鳥の湖で助かった~」と会話するくだり、かつてロシアで流行っていた演目と、当時台頭してきたバレエ界の新しい流れを表しているという考察をどこかで見たんだけど見つけ出せない。もう一度読みたい。

それにしても、グレブはせっかくネヴァクラブまで来たのに、腹を立てて帰るなんてスパイとしてどうなんだ。うまいことギャルソンを買収するくらいしてほしいもんである。ぷりぷりしながらずっと外にいたんだろうか…。堅物にスパイさせると死んじゃう(例…ジャベール)から、適材適所にして!そもそも何を目的にネヴァ・クラブに来たんだろう?宝塚でたまにある心の声でもいいから(良くないけど)「ここなら彼女の情報が手に入るかもしれない…」くらい目的を語ってほしい。アニメの悪役ラスプーチンだったら、どこに出たとて「まぁラスプーチンだもんな」ですむけどさ。

第4場B ネヴァクラブ

ソラカズキは最高だぁ!!!ソラカズキがいれば、舞台は素晴らしい!!

梅芸リリーは酸いも甘いも噛み分けたおばちゃまって感じだったので、宙組では誰がやるのか全然ピンと来なかった。娘役っていうより女役って感じのお役だし、元雪組の舞咲さんとか向いてそう~って思っていました。が、発表されて実物を見たらまぁ~和希さんにぴったり!そらリリーは何歳設定なんだろう?衣装も梅芸のモスグリーンから、真っ赤なノースリーブドレスに。髪型も赤毛のおばちゃまスタイル(近いイメージはヘレナボナムカーターの赤の女王)から金髪美女に。やっぱり若い役作りになっていると思う。

過去の国へはかなりの難曲だと思われますが、高音が伸びる伸びる。これは歌も喜んでいますわ!!「ここーはー♪」「ローシアー!⤴️」の上がり方が最高。しかしラストのサビ前をちょっと削ったのはなぜ!?!!?そのままで良くない?ソラカズキの歌声を1秒でも長く聞いていたいと思わないのか。もしやこれがフィナーレのための都合というやつ?

梅芸再演があるとしたら、数年後に仙名彩世リリーとかいいかもしれない。切れのあるダンス、迫力の歌声、あだっぽく色っぽいかつコミカルな演技!全部できそうじゃん!見たい!はい唐突な話終わり。

メイドさん(の割に衣装がめっちゃ豪華)やギャルソン、お客も相まって、宝塚らしい賑やかな場面になってました。ダンスの系統はかなり梅芸から変わっていた印象。最後にしれっとずんウラドがいるの、かわいいけど腹立つ顔してるな。ギャルソンたちがたいへん冷たい目付きで早く椅子から降りろよと促していたけど、うさんくささが滲み出ているからか、ロシアでの評判が悪すぎたのかどっちだ。そんな一大詐欺師ならネヴァクラブに現れた時点でシバかれているだろうし、お得意様のマダムに俺の女面するから不愉快だったんだな!

第5場 ネヴァクラブの中庭

歌の途中、我慢しきれず「ん~っ!」と溜めてから「愛してた」と歌うリリーに対し「愛された」と返すウラドはさすが詐欺師!ずるい!受け身!一見人畜無害でちょっと頼りないおじさんに見えて、本当に人の心を操るのがうまいんでしょうね…。

なんかそらリリー、「あなたの知っているリリーかしら…」のテンションといい、梅芸に比べてデレるのが早いというか素直。若いから?梅ウラドはやたらめったら腕にキスしていたけど、ずんウラドはそうでもなかったかな。これすみれコード?熱烈にイチャついてるし、リリーって肉感的(ソラカズキはありえんほど細いけど)なキャラだし、わりと直球にエロいシーンですよねここ。また秘密の合図は梅芸では腕を払う→手を目元に当てるの2段階だったと思うけど、腕を払うのみになってましたね。

カップルたちが楽しそうにしていると、永遠に眉間にシワが寄り続けるグレブさんが登場。貴様今まで何をしとったんだ。梅芸ではウラドが落としたバレエのチケットを運良く手に入れて劇場に足を運んでいたが、ずんウラドはチケットを落とさない。(梅ウラドはその後リリーに工面してもらったんだろうか…?)きっとキキグレブはチケットを求めて奔走したに違いない。ギャルソンと仲良くなってたらご厚意で譲渡してもらえたかもしれないのに。とにかく無言でアーニャを追っかけることに集中している。彼女がアナスタシアかを見極めて、極力殺さない方向にリードしたいんだろうけど、いちいち方法が迂遠だぜ!

第6場 ホテル アーニャの部屋

ロマノフたちの悪夢にうなされるアーニャ。家族の夢だし、彼らの話す内容はそこまで怖いものじゃないのに、誰だかわからなくて怖くなってしまうのが悲しい。ららアレクセイが初めてセリフを発しますが…声がかわいい!!表情も全部かわいくてすごい(彼の台詞だけ怖いっちゃ怖い)。もふもふのお帽子もかわいい…。そしてららちゃんをずっと片腕抱っこしているこってぃの筋肉もすごい。ぽっぷあっぷのトーク面白かったです!

梅芸ではディミよしの上腕二頭筋に驚いたこの場面、さすがに宝塚でタンクトップはダメですよね!でもあのゆったり仕様のパジャマ、もうちょい男物っぽいデザインでも良かったんでは。そして2人とも互いに心を許しあっているのか、やたらと距離が近い。梅芸ではちょっと近すぎて一瞬離れてどぎまぎ、みたいな描写がありましたが、宝塚の2人はそんなに気にしてなかったな。無意識に近いというか。

「俺が皇太后だったら、君みたいな子がアナスタシアだったらって思う」って、金儲けの裏でずっとアナスタシアを追いかけて来たディミトリが言うと最大級の誉め言葉だよなぁ。彼の中ではアーニャはきっと完璧ではない。口喧嘩もするし、反りの合わないところだってあるはず。でも、彼女の強さ、気品、それらがアーニャをアナスタシアたらしめていると強く確信している(いつからかは明確にわからないけど)。

小さい頃ディミトリが見た皇族のパレード。馬車に乗っていたのは、かつての皇女アーニャだった…。実は2人が幼少期に出会っていたことがわかるロマンチックなシーン。2人だけで描写としては地味かもしれないけど、静かに記憶が甦るところがいいと思います。アナーキストの父は収容所で死んだとのことでしたが、少年ディミトリは皇族のパレードをどんな気持ちで観たんだろう。もっと皇族を憎んだりしても良さそうだけど、すさんだ生活の中でも綺麗なものは心に残ったのかな。

歌の途中からかなり演出が変わっていたので驚いた。ここは梅芸の方が好み。

梅…「でも私覚えてる!」で駆け寄る二人。至近距離でデュエットしてから、見つめ合ってキスしそうになって、でも直前でディミトリがスッとひざまずいてからの「皇女様」。好きになっちゃったけど、自分が手を出しちゃいけないという()諦めを感じる。
宝…近づかないからわりと距離が離れたまま。(もしや長い脚でひざまずくスペース確保用??)曲が終わると同時に「皇女様」。この時点では恋心より、アナスタシアに会えた驚きと敬意の方が強いのかな?まかトリはとにかく紳士。

この場面でディミトリは完全にアーニャをアナスタシアだと確信しているけど、アーニャも一部記憶を取り戻して、ほぼほぼ自分をアナスタシアだと思っているんですよね。ディミトリとしてはもうお金は目当てじゃなく、とにかく彼女を家族に会わせてやりたい。でも計画はあくまで詐欺の形をしているから、後々気持ちがすれ違ってしまうんだなぁ。

第7場 バレエ

ここもかなり演出変わってましたね!

ウラドとディミトリが談笑しているとセンターから青いドレスのアーニャが現れて、周囲の人々がざわついてた気がする。アーニャは周りの視線が気まずいのでディミトリを手でくいくいっと呼び、エスコートしてもらう。そもそもディミトリはウラドに指摘されて靴ひもを結んでいるため気づいておらず、顔を上げてアーニャに見とれる(パンフレットとかでもよく使われているシーン)
他の観客がはけたあと、袖からアーニャが登場。ウラドとディミトリだけが彼女を見つける。ディミトリのネクタイを直そうとするも、大丈夫だから!と手で払われてエスコートされる。

結構雰囲気変わりますよね?というか、敢えて変えなくても良かったんじゃないかな~って思っちゃったよここら辺は。周囲がざわつくことで、アーニャがアナスタシアらしいってことを表せるのでは?

さて件のバレエですが…いやロットバルトよ!!!

歌ってる4人の表情、まさかの立ち見グレブさん(まじで立って観てるし、アーニャが歌うときだけオペグラ上げてて本当に笑う)と見所たくさんあるんですけど、まぁ~~~ロットバルトさんが出てきた瞬間何を差し置いてもこの人を見なければ!!!!となってしまいますね。跳躍力半端ね~!!!優希しおんさんね!どうしてキヨちゃんなのかわからんがとにかく覚えました!私カンパニーもニジンスキーも観てないんで、もっとばりばりバレエしまくる公演があるかもしれないんですが、礼真琴のロクモ爆踊り以来の衝撃だぜ…。東京から拍手できるようになって嬉しい!

第8場 舞台、そしてボックス席

ティアラがかわいいそらリリーだけど、「ご機嫌の良い時はないの(ゴゴゴゴ…)」という書き文字が背景に浮かんで見えるようだ。

Everything to Winもいい曲ですよねーー。そわそわするディミトリの心情がよく伝わるシーン。全てを勝ち取れても、ただ一つだけ失うものが…それは…。詐欺師だったディミトリが、自分の幸せより相手の幸せを願えるようになったんだなぁ。でもたぶんその気持ち、全くアーニャに届いてないんだよなぁ。

戻ってきたアーニャは、しかしディミトリの期待とは裏腹に皇太后に顔を向けてももらえなかった。ショックだったのはわかるけど、ここでアーニャがディミトリにキレる理由はやっぱりわかりにくいと思ってしまう。

だってディミトリたちの「偽アナスタシアで報償金をもらう計画」にアーニャが気づかないはずないのでは?出国許可証をもらいに来ただけなのに、突然君は記憶喪失のアナスタシアかもしれない!一緒にパリに行こう!なんて苦しいじゃん!少しは疑いませんか。ストーリー全否定になっちゃうが。そこはさすが詐欺師ってことで、全く悟らせなかったのかもしれないけど、ロシアを踏破する女はそんなにチョロくないのでは?いやもしかして、アーニャめちゃくちゃ鈍い…?ピュアなのは間違いないけれど。

しかも「嘘をつかなかった」ことがアーニャ的なポイントだとしても、最初は自分がアナスタシアだとは思ってもみなかったし、詐欺師と呼ばれる不安はあったんだから、ある意味嘘をついていないとは言い切れないんじゃないかなぁ。その辺の自意識気になる。

自分が誰か自信がなかったけれど、ディミトリとの会話で子供の頃の記憶が甦って、自分は本当にアナスタシアかもしれない…と思い始めたタイミングで皇太后に全否定されたのがショックだったんだと思いたい。まぁでも、お金じゃなくて「私を待つ誰か」に会いたい一心なら、報償金狙いの詐欺師呼ばわりされたら普通怒るか…。

せめて台詞で「私はお金なんかいらなかった!家族に会いたかっただけなのに!」「偽アナスタシアで報償金をもらうなんて話なら、参加しなかった!」くらいにフォローしたらどうにかなるのかなぁ。

第9場 皇太后の控室

アーニャが「大嫌い!」と吐き捨てて走り去った後、「もう行きました?」と皇太后が現れるのは一緒。ディミトリが話しかけるも無視されて、梅芸ではとっさにドレスの長い裾を踏んづけて止めていましたが、またトリは前に回り込んで通せんぼ。そして、結構痛そうだった皇太后の平手がない!!やはり宝塚ナイズされるとお上品になるのかな?(でも、ばあさん!と捨て台詞は吐く…笑)

そういえば、皇太后のドレスは黒基調から白基調に変わってましたね。

第10場 ホテルの部屋 

ディミトリはそのまま舞台に残って、場面はホテルの部屋に。怒り心頭のアーニャが何よこれ!と投げつける謎人形は宝塚でも謎。絶妙にかわいくないし、本当なんのために買ったんだ。え、それプレゼント…?20代女性に?なんで??それこそバスタブトークの後にでも「喜ぶかな…」とか言いながら買い物するシーン足してくれたらいいのに。

アニメだとディミトリが皇太后の車をかっ飛ばして無理やり連れてくるという力業を見せていましたが、舞台の皇太后は自分から来てくれる。ディミトリの去り際の捨て台詞が効いたってことなのかなぁ。「歴史がこのゲームに決着をつけるように要求していると思います」ってカッコいいけど、なんで来たかはちょっとわかりにくい。「あの青年が無理やり…まったく、どうして私がこんなところに!」くらいにしたら、ディミトリの熱意が伝わって良かったんじゃ?

アナスタシアの白眉はこのシーンだと思っています。自分は誰か、という問いに決着が着くからこそ、後々のグレブとの対決が効いてくるのでは。静寂の中で2人だけのお芝居は見ごたえがある。皇太后が自分を「おばあさんよ」っていうのが、いかにもくたびれていて良かったんだけど、ちょっと台詞変わってた気が。「あのさよならが最後になるなんて思いもしないでしょう?!」は、梅芸ではコロナ禍を感じさせたし、宝塚では異動を感じさせるし、2020~2021年に無駄に親和性が高い!

結局、アーニャが本当にアナスタシアなのかは、いまいちはっきりしないままだと思います。終盤リリーも同じようなことを言っているし、初見時どうしてもそんなにあっさり認めてもらえる~?!と思ってしまって。お話だからと言ってしまってもいいんですが、それだと身も蓋もないので…。

もちろん観客はみねり→まどかの交代を観ているし、アーニャの記憶が戻りつつあることもわかっています。メタ的にもアーニャはアナスタシアでしょう。ただ相対する登場人物たち(特に皇太后)は、アーニャの記憶が見えるわけでもないし確信を持てないと思う。というか、本人の記憶だけが根拠っていうのがもう弱いと思ってしまう。曖昧なものだし、妄想かもしれないし、勉強したり思い込みだったりするかも。たとえ今までの幾多の偽アナスタシアたちに比べたら、遥かに正確であっても。

だからこそ、自分は、彼女は「アナスタシア」だと「信じる」ことで本物になっていくのではないかと。そこを疑ってどうする?っていう話だとはわかってるんですが、正直梅芸からずっと引っかかっていたので…。ディミトリが彼女が本物だと思った理由は直感です!と言って皇太后が鼻で笑う場面がこの後にありますが、本当信じるって直感だよね…。説明つかないよね…。

第11場A ホテルの控室

梅芸だと抱き合うアーニャと皇太后にガラス越しに一礼して去っていき、しばらく出番のないディミトリ。アニメではもう一度アーニャやウラドに会って別れを告げる場面があるものの、舞台では終盤「彼は報奨金を断ったの」の一言で説明されてしまっていました。ここを増やさないと影が薄いままなので、追加シーンはまぁあるだろうな~って感じ。

宝塚では「オレンジの香り…!」の後ろでガラス越しに佇んだ後、「home,love,family…」と口ずさんでパリの街を歩き出します。ここ、アニメ版の「夜のお屋敷に向かってお辞儀するディミトリ」を拾ってくれていて、とても良い!背景の夜景もきれい!she walks inのリプライズもベストな使い方。もう会えないけれど、死ぬまで思い続けるよと歌うのが泣かせます。これを本人に言えないのがディミトリなんだよなぁ!言わないのがかっこいいんだけど!!

お芝居はお芝居として、本来余計なノイズは入れずに観たいもの。というか、感想はあくまでその舞台のみの情報で書きたいと思っています。でもこの公演中に発表されたトップコンビ解散・まどかちゃん異動には、どうしたって言及せざるを得ない。現実のお別れと作中のお別れのリンク感がすごくて、余計に切なさが増すなと。作中では再会してずっと一緒にいられるであろうのがまた…。

太后とのシーンは、梅芸みたいに想像で補えなくもないから、あってもなくても良かったのかな。でもアーニャを信じた理由が直感だとわかったり、「俺は人生で初めて褒美をもらった気分だよ」「彼女を認めてくれてありがとう」などなどディミトリの善性を補正しているからあってもいいのかも。

第11場B ホテルの広間

歌っているリリーの後ろからウラドが割り込んできて歌う「ポ・ポ・フ💕」の方が「POPOV!」よりわかりやすいから、梅芸も再演はこっちにしては?やたらとウラドは名字を強調されるけど、何か意味があるのかな。ディミトリなんか名字の話かけらも出てこないのに。ところで記者のあきもさんもかわいいね。

なんて思っていたら、ちょうど昨夜Twitterでそんな話題が!!めっちゃタイムリー!領地なし貴族だとか、皇太后に叙任されたとか、普通にリリーのでまかせ(しかも、リリーに言わせるウラドが仕向けたんではないか、さすが詐欺師)だとか、皆さん考察力高いなぁ。やっぱり当時の制度とかちゃんと調べないとだめだぁ。

「静かに!」「そう!」のドスの効かせ方が天下一品で、再演リリーはかなり人選が難しそう。今劇団にいる人でできそうなのって誰だ?今後出てくる歌うま下級生とか?

最後にウラドがこっちを向いてぺこっとお辞儀する場面は梅芸にはなかったかな。お騒がせしました~ってこと?笑

第12場 ホテルの控室

ナナとアナスタシアの最後の会話。「あのさよならが最後になるなんて想像もできないでしょう?!」と言っていたナナが、別れを悟ってアナスタシアに告げる「私たちはもう二度と離れない」が優しくて辛い。でもここ、梅芸だと「どこにいてもずっと一緒よ」みたいな台詞だった気がするんだけど、気のせいかなぁ。

アーニャのピンクドレスは後ろに(なぜか)ブーケがついていてかわいいね。まどかちゃんはこういうデコルテが出るドレスの方が似合う!絶対!!カフェブレイクを見て、いっそうその思いを深める私であった。

宝塚のはい陛下、本当にひどい男です!より、梅芸のはい陛下、彼はクズです。の方がシンプルに悪口で好き。

第13場 ホテルの大広間

アナスタシアからディミトリに主人公変更ってことで、最後の対決に乱入してきたりしたらどーしよ…と懸念していたがそんなことはなかった!!アーニャは自分の因縁には自分でけりをつける!し、ディミトリは彼女の幸せを願って身を引ける男だった!疑ってすまん!

キキちゃんの流れるネヴァ河リプライズは声量豊かでとても良い。グレブはアーニャがアナスタシアになってしまう以上、「父の仕事=皇族を皆殺しにする」を完遂させなくてはいけない。しかし、思い詰めた表情で銃を向けながら、やっぱり引き金を引くことはできないのだった。崩れ落ちながら私は父の息子にはなれなかった…って言ってるけど、結局アーニャに情をかけてるから立派に父の息子だと思うよ…。

グレブ父は、皇族を皆殺しにできなかったこと、皇族を手にかけてしまったこと、どっちを悔いていたんだろう。「父は自分を蔑んで死んだと母は言った」なら、本当は軍人として守るべき皇族を手にかけたことを後悔した方がわかりやすいかな。だから、自殺したと。

アニメの悪役ラスプーチンは出したらギャグになってしまう。だから代わりに作られたキャラがグレブ(たぶん)。いまいちキャラがボケていることが否めない彼の存在意義は、とにかくこの「君は誰だ」という台詞にかかっていると思います。アナスタシアは主人公アーニャの自分探しの物語で(稲葉先生ごめん)、そこが終着点。皇太后はアーニャをアナスタシアだと認め、ディミトリはアーニャを肯定してくれてしまう。でも最後までグレブは彼女に問いかけ続ける。二段階認証とでもいうか、皇太后とのやりとりで一度自分でもはっきりと信じることができて、なお疑問を突きつけられて、その時初めてアーニャは自分が誰かを高らかに宣言できたのだと思う。だから彼はこの物語にいていいの!OK!なんか、ようやくグレブというキャラクターに自分なりの答えが出せたような。

絞り出すような「あなたがアナスタシアだと信じている…」も良い。しかしこれだけでかい感情を抱えているにも関わらず、グレブが去ってからアーニャが走りだすまでのタイムラグがなさすぎる。いかにアーニャからの思い入れがないかがわかってしまってかわいそう。とことん本命に印象を残せない男…。長い人生を、同志。

第14場 アレクサンドルⅢ世橋

トランクキスあれへんのかい!!!!!(大声)

絶対やると思ってたので、かなりびっくりした。まかまどの身長差でこそやるべき演出だったのでは…?なんで??アーニャからの背伸びキスもかわいいけどさ。

夕暮れの橋の上で、ディミトリを見つけるアーニャ。ディミトリはアーニャは皇太后と暮らしていくと思っているので、わざとつっけんどんに別れの挨拶をするも…。「パレードから俺を見つけても手なんか振るなよ。お辞儀もダメだ。人生を一緒に過ごせない相手に、恋なんかしたくないから」が「手を振っちゃだめだぞ」になっててびっくりした。まかトリは最後まで語気が優しい。ぶっきらぼうさがない!ここの演出はかなり違いが際立っていたように思います。

 

梅芸…トランクに座っていたディミトリが立ち上がる。「ずっと夢だったの。初めてのキスは、パリで素敵な王子さまとするんだって」

「俺は君の王子さまじゃないよ」

「さようなら、皇女さま」からの、「皇女アナスタシアは、異議を唱えるでしょう!」。

近づいたアーニャがトランクを手に取り、床に置いて乗る。上からディミトリを見つめて「ディマ!」でキス。トランクを持って舞台奥に二人は歩いていく(ウィキッド…)。


宝塚…「ずっと夢だったの。ファーストキスは、パリで素敵なプリンスとするんだって」

「俺は君のプリンスじゃないよ」

「さようなら、皇女さま」

「大皇女アナスタシアは、許しませんよ!」からのアーニャが背伸びしてキス。二人はセンターの橋のたもとで踊り続ける。

 

橋が実際にあるのとないのでは、だいぶ演出が変わってきますね。そして宝塚はなぜ単語をいちいちカタカナにしたのか。ごめんね…梅芸が親だからいちいちケチをつけてしまって…。

第15場 ホテルの広間/政府事務所/そして…

何回観ても、途中さすがに飽きたかなと思っても、皇太后とアーニャの対話グレブとの対決エンディングは絶対泣いてしまう。皇太后の最後の台詞「それでも!」に万感の思いが込められていて号泣ポイント。それでも、彼女は私のアナスタシアだった、なのかな。

二人がセンターにいる間に、袖から皇太后とグレブが出てくるのは同じだけど、舞台の色合いが全然違うので印象が変わってくる。梅芸は白っぽく光っていた記憶があるけど、宝塚は紫っぽい場面だったような。

梅芸では、アーニャとディミトリは舞台奥で後ろ向きに立っていて、『遠い12月』に合わせて盆が回って正面を向いていた。同じタイミングでロマノフたちが現れて踊り始める。最後舞台上に全員集合して幕。

一方宝塚。二人がセンターで踊り続けていると、次第にロマノフ家の面々だけが橋を渡って現れる。なんとなく、橋を渡って死者たちがやってくると、異界との繋がりみたいなものを表現したいのかな~なんて思ったり。家族写真の構図でシャッターが鳴り、最後はshe walks inのメロディーにあわせて、本が閉じる映像でfin.〆のメロディーにShe walks inが入っているから、梅芸とかなり違う印象。ディミトリの入った家族写真は、きっとアーニャの夢なんだな…。

梅芸は「愛(恋愛)」宝塚は「家族愛」を主題にしているのかな?私は最後ディミトリが写真に写らなくてもいいんじゃないのかな~と思うので(皇室に入るわけじゃないから)、梅芸の方が好きかな~。でも、よりおとぎ話っぽさを強調しているのは宝塚だと思う。

【千秋楽後追記】

結局なんでこんなにアナスタシアに惹かれるのかうまく説明できない…。曲が良くて、ロマンチックなストーリーで、キャラクターが良くてハッピーエンドだから…だとかなりがばがばした判定になってしまうなぁと。散々書いてきたように脚本にもツッコミどころはあるし…。でもやっぱり、主人公アーニャが自分探しの旅を終えて、皇女としてはなく何も持たないディミトリと力強く生きていくことを選び、歴史の表舞台からは消えていくもきっと幸せになるだろう…という幻想的な結末がいいんだろうな!とにかく好きだー!!!

 

第16場 フィナーレA

エメラルド色のずんさん、歌うめ~!!!そして鼻筋がキレイ~!!!とても10分前までヒゲのおじさんだったとは思えません。というか、この準備のために最後はロマノフたちだけなんですよねきっと。ロケットちゃんたちを指し示しながら、銀橋の端でキラッとポーズを決めるところがやっぱりかっこいい。目力ある。

第17場 フィナーレB

このロケット衣装と髪型は素直にかわいいと思うぞ!時々トンチキなやつあるじゃないですか。山吹ひばりちゃんという衝撃。エッめっちゃかわいい…。正直1回しか観れてないけど、すごく印象に残っています。ショーケースが降りてくるみたいな演出も、少ない人数だからできて結構効果的なんじゃないかと!

第18場A フィナーレC

Mypeterburgをあんなにかっこよくアレンジして頂いて、本当に本当にありがとうございます。まさか2パターンもアレンジがあるなんて~!!どっちも神!娘役群舞も男役群舞も大好き!!

エッフェル塔幕の丸い穴からバァーン!と登場する真風さんはねぇ、もうなんかこれぞトップスター!輝き!!という感じでファンの人感涙でしょ。贔屓じゃなくてもこれはもう文句なしにマジでカッコいいです。ららちゃんみねりちゃんが真風さんと絡んでいて嬉しいぞ!そしてカズキソラもきれいだぞ!もう一人のえびさまって方は初めまして。娘役さんの投げキスだのスカートさばきだの見所たくさんなのに、上からは男役がずんずん降りてくるし、なかなか娘役さんだけに集中できないのが辛いところ。

第18場B フィナーレC

まかキキのオタクを殺す気か!!ご本人たちも唯一の絡みの4小節と仰ってましたが(by宝塚グラフ)、ファンにとっても大変ありがたい一瞬です。ほんと秒なのに、肩を寄せあって見つめあって微笑むだけで伝わる信頼感よ…。本当に芝居では絡みがなかったね…。いやなくていいけど…。

この場面をクリアポスターにして売り出しましょう!って言った人、ボーナスもらった方がいいと思う。気がついたら売り切れていた。悲しい。

階段でのキキずんの対象的な表情(笑顔と挑戦的な顔)、毎度どっち見ていいか迷う。銀橋にオラオラしながら来てくれて、「殴り~蹴られ~逃げて~」をあんなにカッコよく決めてくれたらもう言うことないです。アレンジ最高。あれは…音楽的にはどういう種類なの…。後ろはピアノなの…知識がなくて使ってる楽器すらわからん。詳しい人教えてください。ブロードウェイの作曲家も付して拝んでいると思います。CD聞くと1人ものすごい巻き舌でおらついている人がいるけど誰だろう?

第18場C フィナーレC

The Neva flowはキキちゃんを見たいのに、どうしてもずんららを見てしまうよ~!!だって円盤には残らないだろうから~!!ずーっとニコニコしてるららちゃんと、ららちゃんと目線が合わない時まじで「俺の女」みたいな顔してるずんさん。いや誰も取らないから!笑顔からの切り替えにものすごい圧を感じる。顔を首筋に寄せるの、他のカップルもやってるんですか?観てないからわからない…。

個人的には上手側を観ておくと、ずんららもキキちゃんもあきもさんもいい感じに観られるのでそっちばかり観ていました。俺得。でもそうすると下手のみねりちゃんが見えないんだわ…。なぜ人間の目は2つしかないのか…。

第19場 フィナーレD

まかまど解散なんて嘘だろ~!!!鼻ツンは、劇場であっタカニュで観たやつだ…と進研ゼミの面持ちになった。本当に間に合わないことあるんですか?あれ。水色~紫の淡い色のドレスが、円形にふわっと広がるのがものすごくきれい…。一番重い衣装らしいけど(by宝塚グラフ)、全然そんな風に見えない。そしてラストの銀橋でのバックハグ!畳み掛けるような一連のシーンが大好きです。

第20場 グランパレード

パレードめちゃくちゃいいです。絶対泣きます(突然語彙力が失せる)。なんたってアナスタシアは全体的に曲がいいのでね。手拍子も指がちぎれるほどしちゃうってワケ。home,love,family…

総じて今回、フィナーレの出来が死ぬほど良くないですか?スカピン星組のフィナーレも好きなんだけど、それを超えて一番好きかもしれない。

 

なんとなくお察しかもしれませんが、私はもともとそこまでまどかちゃん推しというわけではありませんでした。宝塚箱推しなのでトップコンビは基本みんな好きだし。歌うまだけど、今一つ魅力がピンときていなかった。

でも、アーニャの強さや気品をばっちり見せてくれて、真風ディミトリとの相性もぴったりで(真風さんも今の5人で一番ディミトリが合っている)、今の5組でアナスタシアをやるなら宙組だったんだなぁ…とつくづく思いました。他の4組のアーニャも考えてみたけど、強いていうならさくらちゃんとかかな?くらい。

公演中にいろんな発表があって、宙担の皆さんの心が千々に乱れたことは想像に難くありません。星担の私ですら衝撃を受けたもんな…。まかまど体制の集大成にふさわしい大作だったと思います!円盤とCD買ったよ!これからもたくさん見返すよ!そして、今後も宝塚で長く再演されることを願っています。

でもやっぱ梅芸オタクとして言わせてほしい!梅芸も円盤とCD出してください!!今回の記事も記憶を捻り出しながら書いたけど、結構きつかった。変に曲を分けないで、ちゃんと全員網羅できるやつがほしいな!!!!next timeまでオタクは待っています!!よろしくお願いします!

 

そして、せっかくなので大劇場の公演メニューを。おいしかった。
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アナスタシア大千秋楽の配信チケットまだ買えますよ!!!私はこれから映画館に走ります!皆観てくれよな!

違いを楽しめ!宙組アナスタシア①

明日は宙組アナスタシア大千秋楽!!!!もっと早く書き上げる予定だったけど、ギリ公演中に間に合ったからヨシ!

最初に断っておくと、総じて私は梅芸版アナスタシアのオタクです。いつだって再演をお待ち申し上げている。だけど宝塚も大好きなので、いい感じにやってくれ~!と思っていたら安心と信頼のクオリティですごくいい感じになってました。サンキュー宝塚!!!ありがとう稲葉先生!

せっかくどちらの公演も観ることができたので、違っている点などを挙げて語ってみたいと思います。というか、どうしても梅芸はこうだったな~と考えてしまうので…。宝塚は円盤も出るしいくらでもリピートできるけど、梅芸はそういうわけにも行かず。なんかどんどん記憶が薄れてくるのが悲しくて…。

梅芸4回、宝塚6回観ましたが、それでもうろ覚えなところがあるので、間違ってたらご指摘頂けると嬉しいです~!!!

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ロシアの幕。白鳥。厳かな雰囲気がありますね。

Introduction①王宮の小さな寝室

ファンファーレに合わせて、スクリーンには本が浮かび上がる…。宝塚オリジナルの演出です。薄い幕が上がるとそこにはみねりちゃん~~~!!!すっしぃさん~~~!!!2人が座っているのは梅芸版だとソファーみたいな長椅子だったけど、完璧ベッドですね。みねりちゃんがベッドから足が出ないようにして子供身長を表しているという感想を見て、そういう細部に気づきたいものだと思いました。「私は大皇女アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノフよ!」の言い方とニコニコ笑顔が好きです。宝塚版は「大」皇女にこだわっている様子。

太后がアナスタシアをお気に入りな理由が、かわいいからとかじゃなく「強く、何者も恐れない」なのがいいな。プリンセスってのは強くないとね!!

マリア皇太后の衣装は紫メインではなく薄いクリーム色。パリでアーニャが着るドレスとなんとなーく似ているような。あと、梅芸はLEDで窓に割と明るめの夜空が映っているけど、宝塚は普通に暗かったですね。このせいか結構印象が違う。

Introduction②舞踏会

梅芸版では別の女優さんがアーニャを演じていましたが、お父さんとのダンスの途中みねりちゃんが後方に全力ダッシュでまどかちゃんとチェンジ。アーニャ=アナスタシアをにごす気は全くない。まぁぼかさなくてもお察しなところではありますが。

娘役さんがたくさんの華やかな場面ですが、私の視線はららちゃんアレクセイに釘付け…。びっくりするほどかわいい!!!!!丸くて小さい頭がたまりません。あときれいな鼻筋。横顔天才か?最初膝ついてるのは弟の小ささを表すため?お姉さんたちに混じって踊ってばったり転ぶのは、血友病で病弱だったことを示しているのかな。

梅芸版のボリシェヴィキは映像のみでしたが、宝塚ではボリシェヴィキたちが踊りながらなだれ込んできます。おびえるロマノフ一家の芝居が細かくて、ついついそちらに気を取られがち。アレクセイは潤花ちゃんのマリアとよく絡んでいたような。「坊やって呼ばないで!」ってぷんすかしていた回があったらしい。聞きたかった~!!そういう会話ってやっぱりSS席でしか聞こえないのかなぁ・・・。

混乱の中オルゴールを取りに来たアナスタシアを、1人のボリシェヴィキが横向きに抱き止める形で暗転。この人がグレブの父なんじゃないのかという考察をTwitterでよく見かけました。確かにそれだと、グレブ父がアーニャを逃がしたのでは説や、そもそも皇帝一家暗殺を恥じて自殺した(?)理由づけにもなるような。梅芸版では1人で手を伸ばして暗転だったので、ポーズ自体は同じ。花道から皇太后とリリーが出てきて、皇帝一家が皆殺しにされたことを嘆いてすぐ引っ込みます。その頃スクリーン上ではロマノフ家の家族写真が燃え尽きていく…。これも宝塚オリジナル演出。

第1場A プロローグ(動乱)

これこれ!この最初に一踊り入れるのが宝塚って感じ。曲は流れるネヴァ河のアレンジですね。薄暗かったので、正直群衆の皆さんはあまり見分けがつかず…。複数回を重ねたらあきもさんはわかるようになりました。そして銀橋から出てくる真風さん。初回は全く気づけず、2回目以降はひたすらオケピをガン見していました。注目しておくと、よいしょっと上ってくるお姿がわりとよく見える。この時は帽子をかぶっているためか少年ぽく見えますね。

梅芸版だと詐欺師であってもあまり泥棒ぽくなかったディミトリだが、まかトリはめちゃめちゃ財布をスッている。これは悪い。仲間たちとわちゃわちゃしていると、ずんちゃんウラドが逃げてきて、なぜかウラドとあきもさんを入れ替えて助けてやる。後々「柄にもないことしちゃったよ」と語っている通り、結構かつかつな暮らしをしてそうなディミトリがわざわざ助けてあげたのはイレギュラーだったんだと思う。でもその後悪友たちを差し置いてウラドとコンビを組んでいるから、何かびびっとくるものがあったのかな?哀れ悪友!とにかく2人の馴れ初めが描かれたことで、ユスポフ宮殿でのセリフが説明だけにならないから、ここはいい追加シーンだったんじゃないかと!

ちなみにアナスタシアを観ているうちに、秋音光さんの顔面が完全に好みということが発覚しました。あきもさんあまりに美少年。ボリシェヴィキに布を取られた後、違いますけど?としれっとしてる顔が良い。掴まれているあごがシャープ!もともとイェンの時から気になっていたんですが、つくづく少年顔が好きだな私。

第1場B ネフスキー大通り

キキちゃ~ん!(一斉に上がるオペグラ)軍服がよくお似合いで…。梅芸だとグレブが手を振ったタイミングでLED背景がパッと切り替わってレニングラードになりますが、さすがにそこは手動だった。パンフレットの解説で「グレブの演説を聞いているものは誰もいない」って書かれてるのちょっとかわいそう。若いから威厳が足りないのか?

アナスタシアの脚本の弱いところが集中しているキャラことグレブさんですが、キキグレブは梅芸キャストに比べて若々しい。「どうして急いでるの」と、口調も若干柔らか。悩み多き青年将校~って感じの役作りで、アーニャへの恋心と任務の狭間で揺れてても違和感がない。パンフレットに記載があったけど、ご本人も一目惚れ設定で演じてらっしゃるそう。あの短期間で一目惚れってことは、①シンプルに顔が好み②自分になびかないところが良かったの…?仕事を理由に速攻立ち去られているのに「私は毎日ここにいるから!」と呼び掛ける様がちょっと不憫。そんなこと言われたら来ないって。

というか、梅芸版グレブがイマイチ何がしたいのかわからないんですよね…。どう見てもアーニャよりそこそこ年上なので、恋心とも一概に言えず。かといって父の果たせなかった任務の相手にしては、なんか個人的な思い入れが見えすぎるっていうか。キャリアも長そうで汚い仕事もある程度やってきたんだろうなと思わせるので、もう少し掘り下げが欲しいんだよな~。

場面の感想に戻りますが、宙組さんってまじでコーラスうまいですね。コーラスの宙組とかほんとかよ、と思っていた過去の自分を殴りたい。他人とタコ部屋でぎゅうぎゅう詰め~♪とか、すごく歌詞が聞き取りやすくてノンストレス!

人数の多さを生かした演出も良し。ディミトリを囲んでぐるぐる回ったり、銀橋の上に役者が勢揃いするのはやっぱり迫力がある!次オーブでやる時はいっそ客席降りとかしたらいいんじゃないかと思ったけど、人数足りないかなぁ。なお、まかトリさんは緑のコートにお召し替え。いっきに青年みが増します。

第2場 ユスポフ宮殿の劇場

街の男に「出国許可証が欲しいならディミトリのところに言ってみな(ニュアンス)」と言われ、「ユスポフ宮殿…ディミトリ…!」と呟いて花道を走り去るアーニャ。全体的にまどかアーニャは動きがパワフル。ここも良い追加シーン。梅芸だと突然アーニャが部屋に入ってくるので、ちょっと雑かなと思ってました。それにしても、神々の土地のオタクにユスポフ宮殿という言葉はよく刺さりますね。また…会うのかな…(吐血)

まどーにゃの髪型と衣装は、梅芸(BW)とはまたちょっと系統が違う。おでこ出しと茶色の服のトーンは似てるんだけど。髪型はまどかちゃんのほうがかわいいかな~。梅芸はコートを脱ぐとブラウスとスカート姿になるけど、下はワンピースでしたね。

偽アナスタシアオーディションは、噛み煙草を吐き出す勢いが強すぎて笑った。役が少ないから、こういうところで芝居力を見せていかないといけないんだろうな。

真風さんのための新曲She walks inはここで披露。オリジナル曲を作ってもらえたり、演出も結構変えられたり、すごいことのような気がするけど普通にあることなのかな?まるでバイオリンが突然~♪で本当にバイオリンの旋律が入ってくるところが好きです。あと「空を覆う雲が 消え去り晴れて光るように」のメロディーがとてもドラマチック。これ梅芸にも逆輸入したらいいと思うな。梅芸ディミトリーズにもぜひ歌って欲しい!

ディミトリが「アナスタシアを探すためなら、シベリアだって行く」とまで執着強めなのは、歌詞のとおり久々のでかいもうけ話だからだってことでいいんですよね?別にアナスタシア連れじゃなくても国外脱出はできるけど、出た後の食いぶちがないから?情勢は不安定でも今までロシアでやってこられたなら、無理に国外に出なくてもいいんじゃと思ってしまうので、なんで出たいのかもう少し台詞を追加して欲しい~。あ、でもShe walks inでアナスタシアへの憧憬を表しているってことで説明付くのかなぁ。

アーニャとディミトリのファーストインプレッションは梅芸に負けず劣らず最悪。でも「水とチーズをひとかけ!」って言われて割とでかいチーズを複数持ってきてくれるまかトリは優しい。なおガツガツした食べ方は、梅芸アーニャたちより激しい笑 

まかトリの「アタマおかしいよ」は、直前の「パーリだあー!」のために、いやお前さんの言い方もなかなかトンチキやで…と思っていましたが、なんとペルミからペテルブルグまでって東京から宮古島までと同じ距離らしい。Twitterには有益な情報が転がっている。確かにその距離を徒歩で踏破したと主張されたらヤバいやつだなとは思っちゃいますね。というかその設定は盛り過ぎじゃないか?!よく無事だったねアーニャ…。

まどかちゃんって歌姫タイプではないけど、高音がよく出て聞き取りやすい声だなぁ。宮殿を幻視しているお芝居の表情が好き。

第3場 政府事務所

アルバイトのみねりちゃんを目で追ってました。腰が、腰が細すぎる。あと潤花ちゃんもつい目に入ってくるんだけど、もしかして宝塚と東京でかつらが変わってませんか?宝塚のウェーブショートが好きだったな~。それにしてもせっかく椅子と机を持ってきたのにすぐ持って帰っちゃうのおかしい。ここ梅芸だとどうなってたかな~。

アナスタシアオーディションのお姉さんたち、ハンサムじゃなかったら通報してるって言ってたのに結局通報してるじゃん!!よほどコケにされたのが悔しかったのか。この辺が、知り合いにしてはドライだなあと。通報してもお金にはならなさそうだけど、混乱期のロシアは密告が常だったことを表現してるのかな。

第4場 ユスポフ宮殿

みんな大好きLearn to do itタイム。「皇太后が私を詐欺師って言ったら?」の台詞、やっぱりアーニャもこれって詐欺かも…って意識があったのかなぁ。だとすると、ディミトリを後で責めるのはどうなんだ。

まどかちゃんのバチコンウィンクがとってもかわいい!娘役のウィンクを浴びることでしか摂取できない特殊な栄養素がある。あと梅芸と違って、野郎どもではなく自分でハッ!て掛け声を入れるのもいいな。しかし早口言葉のところは、誰が歌ってても噛まないかやっぱりドキドキしてしまう。

その前にダンスを~♪で2人が踊るシーンはだいぶ変わっていた。梅芸ではディミトリが(たぶん)うっかり足を踏み、怒ったアーニャが思いきり踏み返して一触即発の雰囲気になるところ(グレブが「アーニャ~」と仲裁する)。あれ、順番逆だったかも?でもまどかアーニャは転んでも素直に謝るし、なんならえへへって汗かいてる感じだし、まかトリは足を踏まれても「~っ!…(はぁやれやれ)」って許してあげる。2人ともかなり丸くなっている!!というか、まかトリが大人。ここはトップスターをかっこよく見せるための改変なのかなぁ。黒板に頭をぶつけたりもしなかったし…。ダンスシーンは2人が楽しそうで、観ていて幸せ。

「私ができれば♪」のまどかアーニャの声が思ったより低くてびっくり。裾をつまんでぴょんぴょんする姿がかわいい!!!!後ろで鳴ってるのはピッコロ的な楽器なんだろうか。アーニャはとにかく元気でへこたれないのがいい。

「ロシア語で話せよ!平民のために」の後、ディミトリがコートを羽織って「ありったけの残り物を売りさばく。もしくはそこらじゅうの人のポケットから頂いてもいい…」と一人ごちて出ていくシーンが追加されてます。まぁ確かに2人ともお世辞にもお金持ってなさそうだもんね。今まではかなりその日暮らしだったのかな。ところでウラドはスリはしないのね。詐欺専門なのか。

第5場A ネフスキー大通り 

宝塚版の追加シーン。ペテルブルグの噂のアレンジに合わせ、ディミトリが夜の街で決意のスリ行為を働きまくる!夢を叶えるには金がいる、ってまぁその通りなんだけど、あんたキリリとした顔でやってることは犯罪だよ!!!!と毎回思ってしまう。やればできるのフレーズをここで使うのはどうかなぁ?でも、梅芸に比べて悪だせアピールにはなるかなぁ。

「あんな良い女優を手に入れたんだ!」のセリフは、この時はアーニャを駒としか見ていないことを示すのによかったと思うので、梅芸再演の折はどこかに入れてほしい~。

第5場B 政府事務所

キキちゃんのアドリブシーン。私が観たときはシェー!、刀が刺さって苦しむ姿、親指取れちゃった、肩外れちゃった、東京宝塚劇場公演のチケットを電話予約などでした。どんだけ変なことをしても笑わないまどかちゃんと部下、ウケないとなるとスンッと押し黙ってシリアスに移行するキキちゃん、大変だろうな。梅芸グレブたちは笑っていいのかよくわからん小ボケだったので、振り切って笑いを取りに行く方が分かりやすくていいのかな?世界観を壊さない程度にお願いします。

流れるネヴァ河は声量豊かで良い…んだけど、やっぱりグレブ父とグレブの気持ちが分かりにくい。父はボリシェヴィキとして皇帝一家銃殺の命を受けた。そして実行したが、己を恥じて死んだ。つまり自殺?もともとは皇族を守る側だったのに、裏切ったのが耐えられなかったのかな。それとも、良心の呵責でアナスタシアだけを見逃してしまったことを恥じた?その辺もう少し説明してくれ~。

少年グレブは銃声を聞いた。直接見てはいないけど殺害現場の近くにいたから生き残りはいないと思っていて、偽アナスタシアが許せない。単に現体制下で皇族が生きていたら困るし、父の仕事が不完全だと思われたくないから…と解釈しました。後のシーンで「父の仕事を完遂させろ」みたいなことを言われているので、グレブ父の死は上層部には知れ渡っているけど、その息子と言われつつ実力でのしあがって来たのかな~。

アナスタシア脚本の良くないところはセリフを途中で切りがちなところなんですが、グレブも君の瞳は…って言いかけたなら、最後まで言ってほしい!!!なんなんだ、ロマノフ朝独自の青い瞳だとでも言うのか。少なくとも日本の観客には…わからない!勉強するけど!!

そして「君は私の運命か」は邂逅2回目とは思えぬ激重セリフだが、全くアーニャに伝わらないのがかわいそう。怖がられてるより嫌われてる感じが半端ない。一応内心で大葛藤しているのだから、もうちょい自分の気持ちを吐露してほしいところである。守りたいの?消したいの?

第6場 ネヴァ湖畔の公園

酔っぱらいたちの歌詞が宝塚版でようやく聞き取れた~!「ロマノフは死に絶えた 今はウォッカ飲んでるさ 地獄で!(爆笑)」ね!めちゃくちゃひどい!まぁでも「ロマノフは全てを与えられ、何も与えなかった」から庶民からしたらついにくたばったぜ~!となってもむべなるかな。グレブは「ロマノフは潰えた」って歌うけど、酔っぱらいは下品な言葉遣いってことなの?しかしべろべろでもあきもさんは素敵だ。

海宝ディミトリがよわよわだったことはつとに有名(局所的に)でしたが、まかトリはさすがの身のこなし!正直イケメンが隠せない。よっ!ペテルブルグのプリンス!伊達に戦い慣れしてません。なおまどかアーニャは想像通り強い。当時のロシアで女性の一人旅ってリアリティーがあるのかわからないけど、ものすごく危険なはずだから強くならざるを得ないよね。

アーニャが振り回していた棒は、ディミトリが受け取って火にくべるのではなくその辺のベンチ脇に放置。曲に入る前の「誰があなたを育てたの?」への答えは「誰も!勝手にでかくなった!」から「ずっと一人でやってきた」へ変更。やはり少年ぽさより青年ぽさが増している。まぁ確かに設定は30ちょい前くらいのはずだから青年でいいっちゃいいんだけどね。

ここは作中一番好きな場面なのですが、ちょっと期待値が高すぎたかも…。いや曲は変わらずいいんですが。そしてディミトリをキラキラした目で見つめるアーニャはとってもかわいいんですが。空の色がピンク~紫なのはやめちゃったのね。梅芸版ではパンフレット表紙にもなってたし、象徴的な色だなと思ってたんだけど。いくら夕方~夜とはいえ、宝塚版はなんか暗いよ!そしてMypeterburgの高音ロングトーンはないのか~!聞きたかった…!真風さん出そうとすれば普通に出るんじゃないか??なぜやめた?あと、この曲めちゃくちゃ好きなので、いつか贔屓に戯れに歌ってみて欲しい…。無理だと思うけど頼んます…。

梅芸との相違としては「ようこそ俺のペテルブルグへ!」の台詞が追加され、最後アーニャが鞄を渡してあげる演出はなくなってたかな。

宝塚版だと後ろでカップルたちが踊ってくれるから目が足りない。みねりちゃんが出てくるので嬉しい。でも正直2人だけの場面にしておいて欲しかったかも。だって恐らく2人が初めてお互いの過去を思い合って、心が通い始める場面じゃないっすか…。「私たち2人とも、家族がいないって訳ね」「君はまだわからないだろ」のくだり、確実に今までとはテンションが違うもんね。

第7場 ネヴァ湖畔

君の家族のことをもっと教えて、と促されて喋り始めるも、突然「あなたが思うほど私は強くないわ!」と叫ぶアーニャ。ここはちょっと唐突に感じる。彼女自身は切れ切れの記憶はあるものの、恐らくまだ自分を完全にアナスタシアだとは信じきれていない。まぁそりゃそうだ。自分でもパリで誰かが私を待ってる、きっと思い出すいつかって歌ったり、詐欺師2人には君は本物!思い出せるよ!と言われたり、グレブに「君の目は…」とか限りなく匂わされてはいるものの確証はない。辛いだろうな~とは思うものの、ちょっと説明が欲しい。「私は本当にアナスタシアなの?わからない!自信がないの」とか?

ご褒美のオルゴールを渡される時、梅芸では最初手のひらをグーにして差し出してディミトリがやれやれ強情だな…ってなっていた気がするけど、記憶の捏造かも。遠い12月に合わせてロマノフたちが出てくると、ディミトリも彼女の記憶に迷い混む…。梅芸だと「アーニャ?」のあとフェードアウトしていたような。

このオルゴールが偶然ディミトリを介してアーニャの手に渡り、最後は皇太后との再会の後押しになる…のはとてもロマンチックだと思うのですが、ちょっとご都合主義なのは否めないかも。アニメ版の「パリで会いましょう」と書かれた鍵、それでしか開かないオルゴールの方が特別感ないかなぁ。でも皇太后謹製の一点ものだろうし、中の歌もオリジナルなんだろうな、きっと。歌詞を知っているのは2人だけだったんだと思いたい。

どんどん国境が封鎖されてる、お金はあとどのくらい?と尋ねるアーニャに、実はまだ全然足りないから、他の誰かを頼った方がいいと告げるディミトリ。いくらなのか金額を明示してくれた方が観客にはわかりやすいかも。どう考えても自分が稼いだお金を「あなたのお金なんかいらない!!」と叫ぶアーニャはやはり強情だし、わりと短気で勢い任せなところがあるなと。でもディミトリも「今謝っただろ!」じゃケンカになるだけだから、もっと他の誰かを紹介してあげるとかしようよ。アーニャのお金を返したんじゃなくて自分の分も渡してるんならこの台詞には納得できるけども。この時点で「君は行くべきだ」と言っているので、アーニャが本当にアナスタシアだと信じ始めているのかな。

ところで、やたら伏線ぽい「訳ありな赤子の下着に縫い付けられたダイヤモンドに気がついたけどガメずに取っておいてくれた看護婦」は何者だったんだ。いい人過ぎるだろう。Twitterではグレブ父の差し金説を見ましたが。グレブ父、情報がなさすぎて妄想をねじ込むのにちょうど良い立ち位置。

まかトリの「ダイヤモンドぉ~!?!」はなかなかクセになる言い回しだなぁ。それを受けたずんさんの「なんじゃこりゃ~!!!?!」もどんどんアドリブが進化していって、長期間公演ならではの楽しさがありました。なおディミトリの「パリ、ホテルの部屋、バスタブ!」にロンロンの「シンガポール、夜景、デートスポット!!」を思い出すなど。

梅芸で謎だった「君が女の子じゃなかったら…」の続きは「俺はそうするぞ~!」でした。女の子じゃなかったらお金持ち逃げするんかい!!笑 いや反語なのはわかるんですが、もうちょいわかりやすい言い回しにできないかな~。

第8場 サンクトペテルブルクの駅

電車のセットが素晴らしい!!LEDだけじゃなく装置との組み合わせで、かなり奥行きを感じました。本当に駅にいるような臨場感と、盆を使った演出が良い。梅芸のスケスケトレイン+映像が好きだったのでどう再現するのかなーと思ってたら、また全然違う感じで攻めてきたな~。列車が縦長なので、座席感がすごくありますね。りんきらさんはあまり知らなかったけど、声が朗々としていて迫力あった。イポリトフ伯爵は名ありキャラなのに出番が一瞬過ぎて、もう少しロシアの現状を喋らせたり「彼はフランスに亡命するつもりなんだろう」みたいな台詞を足しても良いと思う。アーニャ=アナスタシアに気づいた貴族なのに、ちょっともったいない。この出会いを受けて、アーニャは車中で私はアナスタシアよ!って自称してみようと思ったのかなぁ。

「我がふるさとに愛を」の順番はアーニャとディミトリが逆転していたかな。ところで宝塚でアカペラって珍しい気がしますが、そんなことない?

第9場 列車のコンパートメント

ちょっと子犬のように飛びはねおじさんのインパクトが強すぎて、梅芸の歌詞があんまり思い出せない笑

梅芸ほど背景が動かないかと思ったら、宝塚も動く動く!ちゃんと電車に合わせて角度も変わる!そして電車が広い分生徒さんの動きがはっきり見えて良いかも。うろ覚えの歌詞は以下の通り。

梅「ちょっと老けたけれど シワも(白髪?)増えたけれど」

「年こそ重ねたけれど 魅力も増えたと言われるし」

宝「白髪も増えた でも関係ない」

梅「これが最後のチャンス」

宝「このチャンスしかない」

宝「ここから始めよう」

梅「新たな旅立ちだ」

子犬のように飛びはねおじさんを、若者2人が「なんやこいつ…」と非常にしらけた顔で見ている様子がばっちりライビュで抜かれていて笑いました。あそこ、どうしてもおじさんに着目してしまうからなかなか気づけない。

梅トレインだと席に立っちゃうお行儀の悪いディミトリが見られたけど、まかトリはちゃんと座ってるし、窓からちょっと顔を出すだけなので躾が行き届いている。あと、今更だけどまかトリは帽子をかぶらない。ウラドもモフモフ帽子をかぶらない笑 観客たちも曲に合わせて一緒に揺れているのがかわいい。グレイヘアのマダムなららちゃんがまどかちゃんと一緒に嬉しそうなのが眼福。そして、初見では絶対気づけないソラカズキ!こんなにもさもさしてるのに2幕では…という振れ幅がすごい。なんかヒモ男って設定を見たんだけどほんとですか?

イポリトフ伯爵が撃たれた後、電車から飛び降りようとする3人を周りの人たちが止めようとして「危ないからやめなさい」みたいな台詞を言っていたらしい。そういうマイクに入らない会話聞きたい~!歌劇とかに載ってるかな?宙組でジャーンプ!と言われると「お前は~跳べる~」と歌いたくなってしまいますね(にわか)

公演ポスターは、この汽車から降りて徒歩でパリに向かっているところなのでは?という説を強く推したい。

第10場 政府事務所/様々な場所

確かに様々な場所だけども!笑 わちゃわちゃ踊るボリシェヴィキたちは追手なの?グレブだけが単独でアナスタシアを追っかけているはずなんだけど。そもそも根本的に、偽アナスタシア捕獲作戦にしては人員が足りてなさすぎる気がする。新政府側からしたらそんなに重要視していない案件なのかな。でもロマノフに関する噂話ならなんでも集めているくらいだしなぁ。その割に銃一つで何とかしてこいやという雑さがある。役職持ちなんだから、アシスタントを一人くらいつけてあげてください。ここをもっと説明してくれないと、グレブが使いっぱしりみたいに見えちゃうよ。

「急げアナスタシア~♪時間がない」の背景はやっぱり地図の方が良かったな~!遠くに来ました感が欲しい。実際、日数にするとどのくらいかかるのかな。直後の「あの命は お前次第だ」の言い方がどうにも気になってしまう。それにしても、アナスタシアじゃなかったらロシアに連れ帰って見せしめに処刑/アナスタシアなら父の仕事を完遂させろ(パリで殺せ)なの、さほど違いのないご提案では…?

第11場 田舎町

ほぼパリだと思っていたけれど、あそこは田舎町なのかそうか…。「ロシアみたいだ」「フランスなんだよ」のやり取りはアメリカン…なのかな?笑いは起きてました。ちびウラドのアドリブはいつも面白かった!でも放り投げられたり、放置されたり不憫。あと、突然運転手が出てくるのはやや唐突。「車に乗せてもらって楽できたな!」とかウラドあたり言ってくれそうでは?

ウラドの「彼女がアナスタシアだったら、お前は寂しくなるな(ニュアンス)」に対し「(どうして寂しくなるんだよ、)意味がわからないよ」と返すディミトリ。計画が成功すれば、もう彼女に会えなくなってしまう。梅芸ディミトリたちは自分の気持ちに自覚がある/ないが人それぞれに感じたけれど、まかトリは若干気づいてそうだったな。でもまだそこまで強い感情じゃないから認めたくない、そんな感じ。

ウラドは2幕で2人のロマンスは想定外だった~やっちゃったな~と歌うのですが、この時点では人生の先輩としてなんやかんやディミトリを心配しているのかな。恋が成就するかはともかく、傷ついたらかわいそう的な?相棒の割に、最後はあっさり別れるドライさがある2人だと思うのですが、意外と情がある。

宝塚版はディミトリ主人公ではあるものの、やはりこの物語の主役はアーニャなのはどうしようもない。それを踏まえるとJourney to the pastはぶっちゃけソロ、もしくはアーニャ比重もっと重めにして欲しかった気はする。あれはあくまでもアーニャの歌なので…。でも宝塚だから仕方ないか。訳詞はさほど無理なく宝塚ナイズされていたように思います。ところで最後、キキちゃん草むらから飛び出してくる必要あった???笑 ここでも背景は紫ではなく陽射しの色(うろ覚え)。あの色は使っちゃダメだったのかな?

 

なんだか梅芸と宝塚の比較というより、脚本全体へのツッコミ感想になっちゃった。好きだから辛口になるのか、辛口に書けないとべた褒めしてるだけみたいで嫌なのか…。2幕は次の記事で!

ここまで読んでくださった方は、ぜひぜひ明日の千秋楽ライビュorライブ配信を観てください💕まだ間に合うぞ!

 

2020年現場まとめ

(とっくの昔に)あけましておめでとうございま~す!あっという間に2021年になってしまった~!!!今年はコンスタントな更新を心がけたいものです。とりあえず去年観劇したものをまとめつつ、個別の感想はおいおい書いていこうと思います。 特に宙アナスタシアは絶対感想書くぞ…!!!

El Japón -イスパニアのサムライ-/アクアヴィーテ!!(東京)

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ご縁があって、貸し切り公演の1列目で観ることができました。一年の運を使い果たした感ある。真風さんと乾杯(お散歩の方ではないシンプル客席降り)できたので、グラス大事にします。

しかしこのポスターめっちゃ詐欺じゃないですか?笑 蓋を開けたらマカロニウエスタンどころかとんだトンチキチャンバラミュージカルであった。アレハンドロさはまだいい。ずっと帽子被ってたから。おいにっちゃ、その帽子いつかぶってたか言ってみな!!!(天下の真風涼帆様に向かって)

ここで天彩峰里ちゃんを知る。はるちゃんがかわいすぎた。

フランケンシュタイン

加藤和樹を観に行ったはずが、まさかの音月桂にはまった回。「あのえらく歌のうまい女優さん気になる…」と思ったら元トップスターだったので、終演後すごい勢いでけいみみについて調べ倒し、桂さんの写真集も買っちゃった(美海ちゃんの素敵なラブレターが載ってるやつ)。やはり少年顔のジェンヌが好き…。

シャボン玉とんだ宇宙までとんだ

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超よかった…。歌うまい人しかいなかった。ストーリーがかなり予想外の方向に飛んでいくので、かなり引き込まれかつ胃が痛くなった。思ったよりしんどいラブ(ばかでかい感情)ストーリーだよこれ。そして咲妃みゆって天才じゃん…。見てよ今の私たちは~♪のジャンプ力、笑ってしまうくらいすごかった。あと吉野圭吾さんがあんなにかっこいいってしらなかった。私のなかでは永遠のアルトワ伯様なので…。

KING OF PRISM SUPER LIVE

好きなんですキンプリ。こんなに素敵にイカれたアニメはなかなかありません。常に全力でトンチキ面白いことが起きているが、結局何が起こっているのか観客にはサッパリわからないが勢いでついていける…というキレキレ具合が宝塚のショーに似ていると思っています。観たら元気が出るのも一緒。

2年ぶりの声優さんライブということで現地マチソワしたものの、マチネの段階で「コンテンツの終わり」をビシバシ感じてお通夜みたいな気持ちになりました。MCとかトークタイム全然なくて次から次へ歌って終わりだし、恒例次回への匂わせが全くなかったから…。正直泣きかけました。でもソワレでずんたさんが「(続編を)22世紀まで待ってられるかー!」と叫んでくれたことで本当に救われた。本当にね、こちとら22世紀まで死ねないけど生きられないんですわ!早く作って!!!

ドリームガールズ

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4人目、すごく不憫なのに腐らず偉いなー!って思って観てた。海外ミュージカルあるあるの、そこそこ素行が悪いから擁護するのが難しい主人公だった。曲は好きだけどはまれなかった…。

眩耀の谷 ~舞い降りた新星~/Ray -星の光線-(宝塚)

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初ムラ!何もかもが楽しかった~!!テーマパークばりにワクワクしました。殿堂でシャンシャン持って写真を撮ったり、食聖の小道具を観られたこと忘れません。瀬央うちわ…。何度でも言うけど、有沙瞳天女の舞台写真を売ってくれ~!!!芝居の脚本にはあまり満足感が得られなかったけれど(正直65点くらい)、贔屓がトップスターとして光り輝いていたので、本拠地で観られて本当に良かったなぁ。あと黒髪の瀬央さんに赤チャイナはやばいです。

ラヴ・レターズf:id:MyPetersburg:20210110003653j:image

またちょっとクズっぽい男をやっていますね和樹さん…。そんなに多くないはずなのになぜかそういうイメージがある。幼馴染みのうまく行かない恋愛模様という触れ込みだったものの、想像以上にどろどろしていたな?!幼少期のアンディはアホかわいいラブレターを贈ったりして微笑ましいのに…大人になったらお前、お前…。引き込まれる話であったのは確か。パンフレット掲載は次回公演とのことなんだけど、もう一度行くかは悩ましいな~。キャストによっては観たいなぁ。

天保十二年のシェイクスピア

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浦井健治かっけ~~~というシンプルな感想。客席を割って登場してきたシーンが今もかなりはっきり思い出せます。普段のぽわぽわぶりは鳴りを潜め、荒々しくも精悍な若者がそこにはいました。お芝居は王次がかなり早く退場してしまうのが驚き!高橋一生演じる三勢次の悪事もかなり度を越しておりそれもまた驚き。

アナスタシアf:id:MyPetersburg:20210110003732j:image

圧倒的今年のマイベスト。楽曲がどれも本当に大好き!ディミトリの3キャストが自分達のライブで『My Peterburg』を歌ってくれたりしたので、演者さんにも意味深い作品になったと思いたい。観劇が厳しくなってきた時期に、幸せを与えてくれたミュージカルでした。こんなにはまるとは我ながら驚き。梅芸版の再演は近々あるって信じてる!!極力同じキャストでまた観たいです!!

★劇場4回

ONCE  UPON A TIME IN AMERICAf:id:MyPetersburg:20200607205632j:image

ちょうど東京公演が休演に入る直前の回だった。緞帳が降りないのでどうしたのかと思ったらご挨拶が始まって、本当に驚きました。観れたのは本当に奇跡だった。トップコンビはスターアングルがあると思って、ずっと咲ちゃんを観てしまった。男役群舞カッコよかった~!射殺すような鋭い目付きが好き~!!!ちなみに両親のヅカデビュー日でした。初観劇が雪組だなんてついてるぞ!

いつか(限定配信)

劇場で観損ねていたので、ありがたく配信を観ました。曲がよかった!話が思ってたよりしんどかった!テルの最後の選択はめちゃくちゃ賛否両論だろうな。こちらを先に観ておけば内海くんのことを知った状態でアナスタシア観れたななどと思ったり。

私の頭の中の消しゴム(限定配信)

加藤和樹しんどい。いつも幸せになれない!序盤の生駒ちゃんとのツンデレ掛け合いがかわいいよ。

「なんかこんなの素敵!」かわい~~~

「ラーメンでいいよ」もかわい~~~

「そんなの、楽しかった!」もかわい~~~

手作りチョコに震える加藤和樹めっちゃかわい~~~

「こんなので私が喜ぶと思ったら、大正解よ!」もうめっちゃかわい~~~

わかってはいたが終盤本当につらい。涙声になる薫…わからなくて焦るところとか。かずやさん、って呼び続けられるのきついよなぁ。「初めまして」はさらにきっつ~~~。和樹さん、焦燥する演技がなんてお上手なの。あれ、なんかいつも焦燥してるような…。ラストは希望と取るのかはっきりと絶望と捉えていいのか難しいところですね。

井上芳雄 by MYSELF」オンライン・スタジオライブ(配信)

YouTubeでの視聴は珍しいスタイルだったな~。好きな人が最近冷たいんです、と好きな人(芳雄さん)に相談する浦井健治という訳のわからんものを観られて楽しかった。わかってやっているのか?

浦井健治Dressing Room Live at Streaming+(配信)

伊礼彼方にも愛される浦井健治!愛され力高ぇ~!楽しかったので追いチケしてマチソワにしてしまいました笑 確か王家の紋章再演が発表された頃で、浦井くんがポロリをしないか人々が心配していたような。

Precious moment 朝夏まなと×浦井健治(配信)

歌より何より、即興ショートコントミュージカル『サザエさん』が面白かったことはよく覚えている笑 芝居がかった演技が上手い二人だな~。陽×陽の組み合わせで常にハイテンション。司会の平方さんはお疲れ様でした!この企画、発表された時メンツが豪華ですごく嬉しかった記憶がある。

Precious moment 加藤和樹×柿沢勇人(配信)

これ途中までしか聴けなくて悔しかったー。かきかずだとどうしてもフランケンシュタインメインになりますが、私フランケンあんまりハマれなかったんだよね…。なのでロミジュリのトークが聞けて良かった!和樹さんが出てた頃のロミジュリの映像が欲しいよぉ。配信だと劇場ほど拘束力がないから集中するのが難しいなと思い始めた頃。ほんとはエル+Wエメット回も観るはずだったのに、時間間違えて撃沈した。キューティ観たいよ~!

リーディングシアター「緋色の研究」(配信)

矢崎広ホームズ×相葉裕樹ワトソンの組み合わせ。矢崎ホームズの理知的な変人ぶりと、苦労人相葉ワトソンの掛け合いに名コンビ感を感じました。話は知ってるはずなのに全然犯人を思い出せなくて、普通に謎解きを楽しんでいた…。配信時間ぎりぎりに観終わって、すごく焦った思い出。

Tohoミュージカルラボ (配信)

海宝くん出てる!と思って視聴したけど、Happily Ever Afterがすごく好きだった~!いつかライブで聞きたいな。いつになく早めに感想を書いてしまった。

THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE

久しぶりに劇場に行けて、とっても幸せだった。歌割にはめちゃめちゃ文句を言いたいけど、和樹さんのロナンがまた観れたからヨシ!

★劇場2回、配信3回

眩耀の谷 ~舞い降りた新星~/Ray -星の光線-(東京)f:id:MyPetersburg:20210110003756j:image

東京公演は、とにかく幕が開いて本当に本当によかった!!!!脚本イマイチ~と思っているにも関わらず、涙腺が壊れたのかひたすら泣きながら観ているやばい奴になっていた。贔屓のお披露目公演だったのに、2階席でしか観られなかったのが心残り…!

★劇場2回、配信1回

THE MUSICAL BOX

平方元基さん回に行きました。万理生さんとのトークいじられキャラ全開でとってもかわいかったけど、もう少し歌が多い方が嬉しかったです!!!なんとなく元基さんは相葉くんと同じ匂いを感じるぞ。星組とのマチソワでちょっと疲れてしまい、体力の衰えを感じた夏。

スペシャトーク&ソングイベント “ダディトーク

ダディ・ロング・レッグスはチケット取れないだろ…と思っていたら本当~~~にチケットが取れなかったので、イベント配信が嬉しかったですね。あれキャストのファンクラブ先行とかじゃないととれないのでは???一般全く取れる気がしません。

チャリティー、幸せの秘密、マイ・マンハッタンの3曲も芝居つきで見せてもらえて豪華~!とにかくマイ・マンハッタンが気に入りました。でも今出ているCDには入ってないんだよね。英語版を聞いたけど何かしっくり来ず…。新演出版のCD出して欲しい!!!芳雄さんの「このトランクがね、真綾を転ばすんですよ」って言い方がすごくツボで今でも覚えている。ずっと躊躇していたけど、ついにDVDを買いました!たくさん観るぞ~!

海宝直人 舞台芸能活動25周年記念コンサート

セトリのド頭が全力『MyPeterburg』で爆泣き。一番聴きたかった曲を速攻聴かせてくれる海宝直人マジありがとう…。ご本人も「3回しかできなかったけどいい作品」とおっしゃっていたので、ぜひまたやってね。イントゥザウッズの巨人の歌もメロディーが好みだったし、海宝くんのコンサートは選曲が結構幅広いのでいつも新しい発見がある。ヨゾラノムコウもとっても良かった。まさかの生誕の瞬間とか、少年~青年期への変遷とか、結婚披露宴でもなかなか見せてもらえないような量の海宝家ヒストリーを見せて頂けました笑 市川、横浜、青年館と3回も行ってしまった。だってWOWOWで放送あるかわからないし…。

★劇場3回

NOW ZOOM ME!!(ライビュ)

面白かったぁ~!欲を言えばミュージカルの名曲をもっと歌ってほしかった。リクエストコーナーもう少し長くても良くない??パロディは雪組作品をたくさん観ていたのでクスクス笑えて面白かった。またの名をエリック源太!一番好きな場面はやっぱり一幕ラストの黒燕尾ですね。アカツキ、覚えたぞ…。

井上芳雄 The Amazing 3(配信)

芳雄さん×海宝さん×相葉さん回を視聴。何度も言われていたけど、このメンツでトークだけって新しい試みだな~!?趣旨から逸れるけど歌って欲しかった~!!!

ばっちは基本ネガティブなんだね笑 3人のLINEグループが生きていることを願います。イメージと違ってややびっくり。海宝さんは突き抜け方がなんとなく万里生さんと似ている気がするので、海宝×田代回と平方×相葉回があると、なんとなく似ている雰囲気になりそうな。

芳雄さんの感想、暖かくて好き…。

ローマの休日

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いや私の推しかっこよすぎません????円盤は無理でもCD出してもらえませんか?????頼む!!!!

和樹さん、スカウトなのかオーディションなのかわからないけど、とにかく出てくれてありがとうございます。楽しそうに踊る姿も、街中をこそこそ移動するコミカルな動きも、最後王女がいなくなった席を見つめてから去る姿も、最高にカッコよかったです!!あとスーツ素敵です!『それが人生が』の音源PVにもないのはどうして…。どこにも残らないの間違ってると思います…。加藤×朝夏2回、平方×土屋1回観ました。まぁ様のお腕が長くて毎度新鮮に驚く。個別の感想書きます!

★劇場3回

はいからさんが通る(東京)f:id:MyPetersburg:20210111002537j:image

大正浪漫恋歌が大好き!!!ラスサビはどうしたって泣いてしまう。生で観る花組のビジュアル力強い~。音くり寿ちゃんのエトワールが最強でした。パレードの音源買おうかな…。原作好きな友人をデビューさせたのが楽しかった。

★劇場2回

ビリー・エリオット

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今年のベスト3に入る衝撃。アングリーダンスでボロボロに泣きました。子役で泣かせるのはちょっとねーなんて斜に構えていましたが、役者の才能がビリーの才能に完璧な説得力を与えていて、素晴らしかった。大人たちも苦しい役どころが多くて刺さりました。お父さんがスト破りするの、観ていてとても辛い。最後皆で炭鉱に戻っていくのも。炭鉱夫たちは負けたけど、守れたものはある…。方言はちょっと笑っちゃうから、演出どうにかならないかなぁ。

海宝直人 舞台芸能活動25周年記念スペシャルコンサート『Break a leg!』with オーケストラ・アンサンブル金沢 

遅刻して冒頭聞けなかったの本当に悔しいから、WOWOWさん放送してください…。来たときちょうど日差しのなかへでした。海宝さん×オーケストラ×ディズニーは強い。Defying Gravity聴けました。感無量。あとゲッセマネは初めて聞いたんだけど、あんなに肺活量が必要なヤバい曲があるだろうか。歌詞とかメロディーはちっとも思い出せないのに、ヤバかったことだけ覚えている。

35MM:A MUSICAL EXHIBITION

ソングサイクルミュージカルは苦手かもしれない。トータルのストーリーがない上に歌詞が聞き取れなくてとにかくストレスだったんだけど、TLを追う限りアクトシアターって音響微妙なんですね?!歌唱力に定評のあるメンツのはずなのに、成河さんがいなかったらだいぶ苦しかった印象。

今まで歌を聞くのが好きだからミュージカルが好きなんだと思ってたけど、私はストーリーがあっての歌が好きだったんだな…。全然話に乗れなかったから、途中からこれは宝塚のショーだと思うようにしていた。ハッピーにしてあげる♪とかキャレリー♪とか細切れに思い出せるのに、どれが一番良かったかなぁ?印象深いのはダンドイ舞莉花さん。歌うっま~!内海くんとのデュエット良かったなぁ。

いつか(コンサート)

神田明神ホール初めて行ったな。席がちょうど内海くんの立ち位置の延長線上だったので、とりあえずひたすら見つめていたらカテコで目線をもらえた…と思っておく。そういう時の目線のやり場、皆どうしてるんですか?天文学者になりたかったの歌かわいかった!話の筋は補強してもらえるけど、コンサートなのではっきりとはわからない感じ。これは観てから行ってよかった。終盤のナンバーはやっぱりどれも重いですね。『いつか』が好きなので、生で聴けて嬉しかった~!普段よく観るのは藤岡さん内海くんだけど、キャスト全員歌がうまくて、普段何に出ていらっしゃるのか気になりました。そういえば藤岡さんが一回出とちってました笑

WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-/ピガール狂騒曲(東京)f:id:MyPetersburg:20210102010447j:image

ウェルタカは正直眠かったですごめんなさい!!歌詞…歌詞がないと寝る…。私にとってショーとはトンチキソングがあってこそなんだな…と実感しました。ピガールは月組子さんたちの芸達者ぶりが光って個々のお芝居はとっても面白かったんだけど、「ガブリエルは顔だけ同じで全然性格の違うヴィクトールの相手役に据えるくらいなら、ジャンヌ/ジャックとくっついてほしかった」「最後のジャンヌのセリフを女言葉に言い換えさせたのが強烈な違和感」というモヤモヤが残りました。脚本~!!!令和だよ~!!!

エル・アルコン-鷹-/Ray -星の光線-

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贔屓がクズ役をやると、さすがに役としては応援できないという学びを得る笑 ティリアンは何も裁かれずにうまくいっちゃうのか?!とハラハラ。七つの海、七つの空で終わるのかと思っちゃった。勧善懲悪ものでよかった…。同行の友人は「悪いやつすぎるけどかっこいいから許す!」とのことで、人それぞれ。ショーは追加場面がことごとく良く、特にひっとんの歌唱力が急成長を見せていて、俺たちのトップ娘役…!!と勝手に感動しました。羽扇持って踊るシーン好きで~す!円盤はよ!

アナスタシア(宝塚)

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梅芸版が好きなので、めちゃ改変されたらどうしよ…と思っていたのだけど、綺麗に宝塚ナイズされていた!フィナーレのMypeterburgアレンジが良すぎたので毎回しとどに泣く。宝塚版を観たことで、アーニャがアナスタシアであるかは、本当にそうかということより、信じることに意味があるのかなと思うようになりました。遠征2日で3回観たけど、たぶん円盤買っちゃうな…。でも梅芸の記憶がだんだん曖昧になってきてるから、上書きされちゃうのは嫌だな…。

★劇場2回、ライビュ1回

The Musical Day ~Heart to Heart~(配信)

メンツが豪華~!!芳雄さんのI Got Rhythm聴けると思わなかった。エマちゃんの司会、テキパキしててすごく良いのでまたビシバシやってほしい笑 身内だけのイベントってグダグダしがちな気がするので…。次に繋げるという意気込みを感じたので、また配信があれば観たいな~。

ピーター&ザ・スターキャッチャー

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今年の観劇納め!児童文学原作ということで見て参りました。ギリギリまで迷ってましたが、観て良かった!ストプレ的な?要素も多く、普段観ている舞台とは違った面白さがありました。箱が小さいから舞台と近くて嬉しかった。ストーリーは、思ったより大人になってしまった自分に突き刺さる…。パンフレットの人物紹介書いた人はだいぶ悪意あるでしょう!笑 大恋愛してよーーー。

観劇するはずだったもの

・アナスタシア×3

・ヘアスプレー

WSS×2

・ニュージー

・VIOLET

ミス・サイゴン

・熱海五郎一座 Jazzyなさくらは裏切りのハーモニー
~日米爆笑保障条約~

ビリー・エリオット

結局取り直して観られたものもあるけど、公演ごと中止のショックは半端なかった…。東宝系がまとめて中止発表された日はしばらく立ち直れなかったな。特にヘアスプレーとニュージーズが取れたのは奇跡だと思っていたので。救いとしてはテレビやYouTubeでパフォーマンスを残してくれたこと。なかったことにはしない、という主催側の様子があると嬉しいよね。ヘアスプレー、中止直後に上演問題が持ち上がっていたけど、いつか公演できるだろうか。

【マイベスト3】

1位 アナスタシア

2位 ビリー・エリオット

3位 ローマの休日

アナスタシアは梅芸・宙組合わせて7回観ており、ぶっちぎり一番観た公演でした。今年の1曲はMy Petersburg一択です。何回聞いただろう。状況があんなでなかったらもっと多くの人に観てもらえた作品だと思うので、梅芸にはずっと再演希望を出していくぞ。

ビリーは想定を遥かに超える素晴らしい出来で、ショックを受けた度だと1位かも。アングリーダンスの衝撃はしばらく忘れられそうにありません。ローマの休日は、静かに癒しを与えてくれた。加藤和樹だし、名作だし、まぁ安定していいだろうと思ってたんですが、しみじみと良かった。大きなことが起きない作品ほど役者の演技力が試されると思うので、推しはいい役者さんだと思えて嬉しかった。

本当は星組公演も入れたかったし、いつだって礼真琴は優勝しかしていないんですけど脚本が…。ちなみにスカステで観た演目だと、龍の宮物語、神々の土地、星逢一夜が良かったです。かなりウエクミが好きなのね私。

 

2020年は観劇ができないってこんなに辛いことなんだ、と痛感させられた年でした。いかにいつも舞台から力をもらっていたことか。配信だと集中力が持たないという課題はあるんですが、少しでも業界を応援したいのでライビュとか配信とか手を出して行きたい所存。後はもう円盤とCDは躊躇わずに買うぞ!えい!

今年も早くも先行き不安ですが、観たい演目がたくさん観られたらいいな。正直観劇することについては賛否両論あると思うし、行ける人/行けない人の分断が進んでいる気はする。感想を呟くのを躊躇う時もあるけれど、自分が気に病まない程度に、かつ楽しめる限り舞台を愛していこうと思います。まずは星組ロミジュリのチケットがんばるぞ!

 

お前も井上芳雄の舎弟になれ!(THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE 8/23ソワレ)

この記事もしばらく寝かせていたもんだから、当時のテンションが高くて我ながら新鮮。楽しかったのね…。これといって推しが出ているわけではない(のに劇場のチケットは取った)Cプロですが、これまた良かった!思い出しながら書いていこうと思います。

 

いよいよCプロ。和樹さんは帝劇の上の階でお稽古してるらしいです。

推しがいないと落ち着いて観られるな…と思ったんですけど、私かなり芳雄さんを好きになっている!!いや、このコンサートを通ったものは皆芳雄さん…スゲェや!!!と舎弟のようになってしまうのだから仕方がないのでは?

トークも切れる、声量ばつぐん、おまけに顔がいい。なんつーの、品のあるよさというかちょっと意地悪なところもザ・素敵!って感じがすごくないですか?!だから仕方ない。

 

そして私は各所から漏れ聞こえてくる芳雄さんと浦井くんの仲良し先輩後輩ぶりにやられているわけなのですが、今回それを生で実感することができ感無量でした。

それはMCでのこと。シュガーさん曰く、帝劇は広いから大きく見えてしまうため(?)、顔のシェーディングがどんどん濃くなって行ってしまったと。その流れで突然「浦井健治もよくそうなってる」的な話をぶっこんでくる芳雄さん。よく見てるな。そして唐突だな。ソニンちゃんがすかさず「そんなこと言わないで、今クリエでがんばってるんだから笑」とフォローするや、「浦井くんがんばれ!大好き!」と叫ぶ芳雄さんなのだった…。脳裏に激震走る。

びっくりしたわ…。語尾に💕が見えたわ…。Twitterを見る限りは愛が深いな~と思ってたんだけど、芳雄さんのラジオのYouTube配信とかでは結構塩じゃん…と思ってしまい、いやよく考えたら浦井くん「好きな人が塩対応です!」つって好きな人にお悩み相談するくらいだから、なにも心配はいらないんだけど、初めて芳雄さんからの愛を感じたよ私は…。

そのあと大地真央さんとのトークでも「なんでも話して頂いて」「浦井健治と話すみたいにですか?」ってぶっこむから、大地真央さんは浦井くんのことをよく知っているんだろうか???ってなってしまったよ私は。そんな誰でも知ってることみたいに言う???

のっけから曲関係なくてすみません。大変勝手に萌えておりました…。役者さんたちのプライベートのことはわからないし夢を見てはいけないんだけど、できれば仲良くいてほしいな~などと勝手に思っています。

 

♪オープニング「レビュー THE IMPERIAL」(井上芳雄 ほか)

芳雄さん、Bプロの配信をばっちり観ながら突っ込んでいたらしい笑 その様子を観たかった。
♪「サウンド・オブ・ミュージック」より「サウンド・オブ・ミュージック」(島田歌穂

♪「王様と私」より「シャル・ウィ・ダンス?」(一路真輝石井一孝
♪「キス・ミー・ケイト」より「ソウ・イン・ラブ」(一路真輝石井一孝
♪「屋根の上のヴァイオリン弾き」より「陽は昇り又沈む」(大地真央を除く全員)
♪「ラ・マンチャの男」より「見果てぬ夢(騎士遍歴の唄)」(井上芳雄


♪「スイート・チャリティ」より「ビッグ・スペンダー」(朝夏まなと
♪「アニー」より「明日は」(ソニン

ソニンちゃんが歌うと一番少女感が強かった!
♪「ナイン」より「グイードの唄」(田代万里生)
♪「シカゴ」より「オール・ザット・ジャズ」(瀬奈じゅん朝夏まなと
♪「レ・ミゼラブル」より「オン・マイ・オウン」(島田歌穂

ほ、ほ、ほんものだ~~!と感動してしまった。いや、このコンサートに出てる人は皆本物なんだけど、なんていうか別格感があった。
♪「レ・ミゼラブル」より「民衆の歌」(石井一孝佐藤隆紀島田歌穂平野綾
♪「ガイズ&ドールズ」より「はじめての恋」(平野綾佐藤隆紀
♪「回転木馬」より「もしも あなたを愛したら」(ソニン
♪「シー・ラヴズ・ミー」より「バニラ・アイスクリーム」(平野綾
♪「ミス・サイゴン」より「神よ、何故?」(石井一孝
♪「南太平洋」より「すてきな人に恋してる」(一路真輝
♪「42nd ストリート」より「42丁目」(朝夏まなと


♪「ルドルフ ザ・ラスト・キス」より「明日への道」(井上芳雄
♪「ダンス オブ ヴァンパイア」より「フィナーレ」(ソニン

聖子ちゃんもよかったけどソニンちゃんもいいな!聖子ちゃんは笑顔だった気がするけど、ソニンちゃんは終始怖い顔をしていたような。
♪「天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~」より 「さあ、声を出せ!」(瀬奈じゅん朝夏まなと

リボンつけてるあさこさんかわいかった!笑
♪「モーツァルト!」より「ダンスはやめられない」(ソニン

ソニンコンスタンツェ生で観てみたかったなー!!と思わせる圧巻の歌唱!
♪「エリザベート」より「私が踊る時」(一路真輝井上芳雄
♪「エリザベート」より「夜のボート」(瀬奈じゅん佐藤隆紀

エリザベートで1.2を争う好きな曲なので、聞けて嬉しかった!2階席だったので、床の照明が二艘のボートみたいになっていることがわかってテンション上がった。
♪「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」より「塵と灰」(井上芳雄

やっぱりいい曲だな~。最後の盛り上がりが好き!頭上の照明が彗星っぽく丸くなっているのだと今回気がつきました笑


♪「マリー・アントワネット」より「遠い稲妻」(田代万里生)

これー!!これも聞きたかった!MAで一番好きな曲。「マリー!」の叫びにイェーッ!とテンションが上がる私。「マリー!」があってこそのこの曲ですからね(誰だよ)
♪「マリー・アントワネット」より「もしも鍛冶屋なら」(佐藤隆紀
♪「レディ・ベス」より「秘めた想い」(平野綾

やっぱり来た!ベス!これはもう平野ベス×和樹ロビンのDVDを買えということかな…。

 

MC(井上、大地)

ここのトーク面白かった!風と共に去りぬのストプレ時のエピソードがどれも秀逸。舞台上に本物の馬屋があって、馬に一億の保険がかけられていたとか。馬の名前がよりによってレットで、大地さんが台詞で「レット!」って呼ぶ度に反応しちゃったとか。なぜレットを連れてきたんだ笑 件の浦井トークもあったよ!

 

♪「十二夜」より「私はシザーリオ」(大地真央

すごい自己紹介ソングだった笑 曲調が好みだったから、そのうち再演しないかな。そういえば桂さんも十二夜やってたと思うけど、そっちはストプレだったな。
♪「風と共に去りぬ」より「女は降伏しない」(大地真央

ドラマチックでかっこよかった!風共は宝塚版を録画しているけどまだ観てないので、もしかして真琴もこの歌を…?
♪「ローマの休日」より「自由~誓い」(大地真央

これは大島ミチル~!ローマの休日やれるなら和樹さんにも一曲くらい歌わせてよ~と思った記憶がある笑 今思えば制作発表の歌唱披露なかったし。
♪「マイ・フェア・レディ」より「踊り明かそう」(全員)

やっぱり泣いた笑 これは泣かずに聞くの無理!

 

帝劇コンは今振り返ってもなんだか一夜の夢みたいな公演だったな。セトリには最後までモヤモヤを消しきれなかったけど、こういうお祭りイベントは楽しいからまたぜひやってほしい。次はもう少しプログラムあたりの人数を調整してくださいね…。正直Cプロくらいが適正だと思うよー!!

ほんともっと早く書いとけよって感じなんですが、とりあえず帝劇コン感想のお焚き上げは完了だ!

まだまだ海宝コンとか星組眩耀の谷とかエルアルコンとか宙組アナスタシアとかいろいろ書くものだけたまっているので、ちょこちょこ上げていけたらと思いますという決意表明をして寝ます!おやすみなさい。

 

推しが愛され過ぎていてありがとうございます(THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE)

 

めちゃくちゃ久しぶりの投稿になってしまった~。帝劇コンとかもうずいぶん前のことで、WOWOWの放送を観ながら書きかけだったこの記事に追記しています笑 観劇後すぐ感想アップできる人ってすごいな…。

 

因縁のBプロともすっかり和解を遂げたわたくし。千秋楽配信もなんだかんだ観てしまいました。2回目なので、思ったことだけつらつらと。

・海宝さんのラ・マンチャも観たい(スーパーチョロい)

・あーやさんのハロウィントークはマジでよくわからなかった!笑 会場の誰もわからなかったのでは??

・上記を踏まえて、レミゼ組のMC、笹本さんのトークでいっくんが「こういう話が欲しかったんだよ!!!」って言っててかわいそうになりつつめちゃめちゃ笑ってしまった

・ジャージーボーイズメドレーで固まったの本当に許せねぇ…。自宅の回線のせいかもしれないけど、配信のリスクってこれにつきるよね…。劇場だと途中で消えることはないからな…。スウィングする海宝直人が脳裏に焼き付いていて、どうしてももう一度見たかったのに~!!かろうじてフーラブは聞けました涙

・和樹さん、MCでいじられてるのかわいいね…。パッと見俺様でも差し支えのないイケメンなのに…。コンサートを通してひたすら日焼けのことをいじられている。

 

以下、終演後に嬉しかった和樹さん関連ツイートまとめ。

ギャーッ?!推しと推し候補が会話してる!!!!まだ敬語だし固いけど、共演をお互いに希望している!!!!!ありがとうございます!しかし二人とも共演より先にラーメンが出てくるのなんなんだ。ラーメンが繋ぐ絆…(?) いずれトートとフランツとかどうですかね…?

さーやにも動く彫刻言われてたし、彫りの深さは万国共通認識なんやな…。そしてあーやさん、カオストークな自覚はあるんかい!笑

かーくん!癒し!!あんなにいかついのに!!

番外編。海宝さんと和樹さんが繋がったのが嬉しくて、「内海くんとも繋がったらいいのに~」と呟いたら、フォロワーさんがRTしてくれた!ありがたい。そらそうだ!テニミュ繋がりで先輩後輩だった!あきよしくん若い~!

 

推しが愛されてるって嬉しいな…としみじみ嬉しく思ったのを覚えている。そして今ちょうどプログラムBのJBメドレーを観ていたのですが、Can't Take My Eyes Off Youのアッキーさんソロの間に階段をかけ上がって全力お手ふりする藤岡さんと爆踊りする海宝さんとニコニコの福井さんを観てたらなんだか泣けてきてしまった。

今でこそ、多少は(本当に多少は)観劇できるようになったけど、夏はまだ不安がいっぱいだったなぁ…。いや未だに全く安心できないんだけど。

次こそCプロの感想を書きます!笑

 

 

愛していればわかりあえる(THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE)8/20ソワレ

帝劇コンにはな、言ってやりたいことが100個くらいあったわけよ。

のっけから前回記事と激しく違うテンションでごめんあそばせなのだが、配信をAプロ2回・Bプロ1回観た段階で、正直めちゃくちゃ文句言いたいことがあったわけですよ。

私の推し(スーパーセクシーお顔がきれい姿勢がいい歌うまお兄さんにして二郎の伝道師こと加藤和樹さん)、出番少なくね?!

Aプロの時はまだ(まさかの)ガイズがあったんですよ。ローマで組むからか、まぁ様とまさかのデュエット。これは良かった。本役が少ないから、何かしらやったことない曲をやるだろうと予想はしていたんですよ。で、本役ソングは皆大好きサイラだったと。私もサイラは大好きです。公演の時は4カップルをなんとか同時に摂取しようとして目が大変なことになっていた。DVDの特典映像には各カップルごとのアングルが本気で欲しかった。それはいい。トータルの曲数が少ないよ~!(号泣) せめてもう1曲ください!話がそれますが、そもそもフレンチミュージカル枠少なくない?!だったらせめてロナンの代名詞こと『肌に刻まれたもの』とかさらりと歌ってくだすってもよろしくってよ?!とお嬢様口調でお叱りも垂れたくなるというもの。

Aプロは同様に古川さんが1曲、花總さんが2曲と曲数が少なくて、ファンの悲しみの声を聞きながらも(いやいや私の贔屓も2曲ですから!!)と思っていたわけなんだけど。

やっぱ冷静に考えて2時間で1曲は少ないわ!!!!やっと気持ちわかったわ!マジごめんな!!!!!

大いに反省し、かつ憤り。これはガツンと東宝ちゃんに言って(アンケートにお手紙をしたためる)やらねばなるまい!と思ったわけです。そりゃいろいろな事情があることだろうし、元気に出て歌ってくれるだけでスーパー感謝祭なんだけど、でもあんな露骨に曲数少ないことある~?

かなりがっかりしてるけど、でもせっかくナビザーブちゃんが用意してくれたお席なので、足取りだけは軽く帝国劇場を訪れたわけですよ。

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え、よく考えたらダンスオブヴァンパイア以来の帝劇…?嘘でしょ…?

 

01. オープニング「レビュー THE IMPERIAL」(山崎育三郎 ほか)

オープニングのマンマとママンの歌でもうちょっと泣いてた。嘘。めっちゃ泣いてた。Oh~~~ l understand…自分でも引きましたね…。配信で既に3回観てるんやぞ…。でも生で帝劇の席で観ると全然違うんだよ~!!皆さ~ん帝劇へ~お~いでな~さい~♪のところではもう大号泣。ミュージカル曲でやたらめったら泣ける性質の持ち主なんですけど、来たわよ~!!ってな感じでかなり感じ入ってました。ああ観に来て良かった…企画・制作の東宝さんに感謝…ってなってた。めちゃくちゃにチョロいです。芳雄さんがカンペを暗記してたから、いっくんも負けじと暗記した話、笑って聞いてたけど気が遠くなりそうだ…。観たことないけどStarsを勝手に感じました。


02. 「サウンド・オブ・ミュージック」より「サウンド・オブ・ミュージック」(平原綾香

いくちゃんと全然違う良さ。力強い歌声~!マリア先生っぽいのはこっちかなぁ。ていうか調べたら映画の50周年記念吹き替えやってるんだね?!本役じゃん!


03. 「王様と私」より「シャル・ウィ・ダンス?」(瀬奈じゅん藤岡正明

藤岡さんの声がとても好きなので耳福だったー!!!チャチャチャ、に合わせてステップを踏むのがかわいらしい。いたずらっぽい優しい嬉しそうな顔で歌っていたのが印象的。WOWOWでやってたケリー・オハラ版、早く観ないとな…。


04. 「キス・ミー・ケイト」より「ソウ・イン・ラブ」(瀬奈じゅん藤岡正明

私/俺はあなた/お前のものっていう感じが双方向って感じでいいなと…。周知の事実ですが、藤岡さんはマジで歌がうまい。


05. 「屋根の上のヴァイオリン弾き」より「陽は昇り又沈む」(全員)

加藤和樹と海宝直人が前後に並んでくれたので、ひたすらその辺りをオペラでガン見しておりました。もう少しソロパート欲しかったな…。てかソロ曲ないんだから優遇してくださってもいいのでは?!??


06. 「ラ・マンチャの男」より「見果てぬ夢(騎士遍歴の唄)」(福井晶一

福井さんバージョンもとてもよかったー!!!最後の高音は全員の中で一番好きかもしれない。福井さんはすぐラ・マンチャできそうだな。

 

MC(山崎育三郎、福井晶一平原綾香藤岡正明

あーやさんに全員がペースを乱されるの巻。これは司会力試される。がんばれ!楽屋の壁に台詞を貼って呪いの部屋みたいにして覚えてたけど、ある日(声の振動で)一斉にばさばさ落ちて怖かった…と。男性陣が総ツッコミになっていて笑った。

 
07. 「スイート・チャリティ」より「ビッグ・スペンダー」(朝夏まなと

脳内で癖になる歌詞。めっちゃ主観だけど、まぁ様ってカッチリしたお衣装の方が似合うんでないだろうか。ちょうどアンサンブルさんたちが着てた黒ドレスのような。キャミソールタイプの薄いワンピースだと、どうしてもずるーっと見えちゃうというか。そんなことは百も承知でお衣装作ってるんだろうけど!!スイート・チャリティのお話を全く知らないけど、娼婦の歌っぽいし、敢えてだらしなく見せているのかな。それにしても手足が本当~~~に長い。まじまじと見てしまう。


08. 「アニー」より「明日は」(平原綾香

好きだった!!シンガー!って感じの歌いかた。あーやさんは最後マイクが絶対上向くね。アニー未見だけど、わけわからんくらい泣ける歌ですね。子役ソングだからか…?


09. 「ナイン」より「グイードの唄」(田代万里生)

グイドって城田君がやるという事でかなりしゅっとしたキャラのイメージだったんだけど、40代の体には辛い~みたいなこと言ってたし、もしかしてとても頼りないキャラなのか…?はけ際のニヤリ顔が好きです。


10. 「シカゴ」より「オール・ザット・ジャズ」(瀬奈じゅん朝夏まなと

アンサンブルさんたちがかっこよくてつい観てしまう!そして気になる方が2人もいた。どうしてもプリンシパルを観がちな人間なので、オペラで追っかけるっていうのが我ながら新鮮だった。今後注目してこ~!

脇卓史さん(次はローマの休日に出られるらしい!)

www.instagram.com

島田彩さん(次はレミゼらしい!)

 
11. 「レ・ミゼラブル」より「カフェ・ソング」(海宝直人)

すっすごい!!1人でレミゼをやっているのか?!と思う熱演。コンサートじゃなく、あくまで役をやっていますという気合いを感じた。海宝マリウス、コンサートとかテレビで聞くから勝手に観た気になっているけど未見なんだよなぁ。2ndアルバムに収録してくれないかなぁ。


12. 「レ・ミゼラブル」より「民衆の歌」(福井晶一笹本玲奈藤岡正明、山崎育三郎、海宝直人)

正直ワンデイモア派なんですけど、毎度びしょびしょに泣く。いっくんの目のうるみが最高潮。全員本役はやっぱり迫力あるなー。卒業したキャストが集うレミゼミュコン(リーヴァイコンみたいに同じ曲たくさんやる)やらないかなー。

 

MC(山崎育三郎、海宝直人、涼風真世笹本玲奈)

笹本さんの「子役の最終選考の時、男の子を使うからって落とされてお母さんに『なんで男の子に生んでくれなかったの』って泣いた。その後レミゼで帝劇に立てた時『女の子に産んでくれてありがとう』って言った」って話、子役あるあるなんだろうか。笑って聞いていいのかなーって思っちゃった。海宝さんのレミゼの稽古の話(歴代キャストの前で新入りから歌う)は想像すると怖すぎる。そしてあれだけ技量のある人でも最初は怖いもんなんだな…。


13. 「エニシング・ゴーズ」より「エニシング・ゴーズ」(瀬奈じゅん

これまためっちゃ歌詞が癖になる。瀬奈さんって宝塚時代は歌の人だったのかな?ダンスの人なのかな?まだよくわかってない。


14. 「オリバー!」より「愛はどこに?」(田代万里生)

去年やってたオリヴァー・ツイストとは違うんだよね。そしてディズニーでオリバーやってたけど、ディケンズが元ネタじゃんと今気づきました。しばらくやってないのね。子役メインだから、今はあんまりできなさそうな作品なのかな?


15. 「ガイズ&ドールズ」より「はじめての恋」(笹本玲奈、海宝直人)

ガイズやろうよ~。話はそこまで面白くなかったけど、歌うま同士のデュエットを聞きたい!!それにしても、みちふうのガイズでこの曲聞いたはずなのに全然思い出せない不思議。


16. 「回転木馬」より「もしも あなたを愛したら」(涼風真世

涼風さん、どうしてこんなに高音が出るんだろう…。まごうかたなき妖精なんですけど…。マスカラの白いラメがきらっきらしててかわいかった。

 
17. 「シー・ラヴズ・ミー」より「バニラ・アイスクリーム」(涼風真世

この曲が選曲された理由がいまいちわからん…!最後の高音で驚きな!という枠なの?それとも往年のミュージカルファンにはぐっとくるセレクトなんだろうか。


18. 「ミス・サイゴン」より「神よ、何故?」(山崎育三郎)

クリス誰かな~と思ってたらいっくん!衣装はクリスっぽくなくてもクリスだった~。幕に映る写真で、当時に思いを馳せるなど。サイゴンはロンドンキャストの映像しか観たことないから、日本人キャスト版再演楽しみにしてます…涙


19. 「ミス・サイゴン」より「世界が終わる夜のように」(笹本玲奈藤岡正明

歌ウマ同士の本気の殴り合いというか。互いに全く遠慮せずぶつけ合っている感じが見ていて気持ちよかった~。笹本さんはMAしか観たことないんだけど、キム観たかったな~!「あなたと~!」に気合こもってた。


20. 「42nd ストリート」より「42丁目」(涼風真世

モリクミさんとはまた違った雰囲気。これまたアンサンブルキャストのダンスがかっこいいんだ~。

 

MC(山崎育三郎、田代万里生、朝夏まなと瀬奈じゅん

トートのかつらトーク。宝塚のトートって、他の人と髪色かぶっちゃダメなんだ?!どんどん選択肢なくなるじゃん。次の人大変だな…。短髪のトートも見てみたいな~。いっくんがイケコこだわりのセンター分けだから、次の帝劇トートは1:9分けという話でめちゃくちゃ盛り上がっていた。


21. 「ジャージー・ボーイズ」より「ジャージー・ボーイズ・メドレー」(中川晃教藤岡正明、海宝直人、福井晶一

最高。最ッ高。4人がめちゃくちゃ楽しそうで、観てて泣けた。なんたって始まりが海宝直人のソロ~~~~~~!!!!!!!ばしっと決まる高音~~!!!!このイントロ大好き。アッキーさんのソロパート、一人ですんごい踊ってる海宝さん、を見て思いっきり笑顔で会話してる藤岡さんと福井さん…を観て滂沱の涙を流す私。何喋ってたんだろ?ていうか作中の曲だとWho Loves Youがいっとう好きなんですけど、まさかこれで締めてくれるなんて、なんてありがてぇメドレーなんだ。WOWOWで絶対流してほしい。


22. 「ルドルフ ザ・ラスト・キス」より「愛してる それだけ」(笹本玲奈

ルドルフは曲が好みなので、芳雄さんと海宝君のWとかでそのうち再演してほしいな。ロイヤルみのある人選でぜひ。


23. 「ダンス オブ ヴァンパイア」より「フィナーレ」(朝夏まなと

高音の伸びはやっぱり聖子ちゃんの方が好き。でもまぁ様も似合うね!この曲!こんなご時世じゃなければ客席降りとかしてほしいし、一緒に踊りたかった!!とにかく手拍子はめちゃくちゃやったよ!


24. 「天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~」より「さあ、声を出せ!」(瀬奈じゅん朝夏まなと

フィナーレからの「マエストロ!」はテンションが収まらない!!このセトリは上がる。まぁ様がいつの間にかでっかいリボンをつけてて、ちょっと黒猫みたいでかわいい。あさこさんはまさにワイルドチャーミングって感じ。シスアクはSpread the Love Aroundも聞きたい!「とにかく歌えよ命がけ」が大好き。この曲もアンサンブルキャストの力をすごく感じた。


25. 「1789 -バスティーユの恋人たち-」より「サ・イラ・モナムール」(加藤和樹

何も~かも恐れることなく…

バン!(拳を突き出す)

バン!(胸に引き寄せる)

バンバン!(噛み締めるように下を向き、バッと正面を見据える)サイラモナ~ム~ル…!

この一連の流れ、オペラグラスの中で鮮明に輝いて見えました。顔を上げた時の決意のまなざしがすさまじく力強かったです。ほんとね~!曲割りどないなっとんねんとか言ってやりたいことたくさんあったんですよ!!でもね!!この曲がかっっっっこいいからもうなんも言えないわけ。真剣な表情、ハチャメチャに良い姿勢、響く低音…。ぐわぁ~!好き~!この1分1秒が15,000円やぁ~!って真剣に思いながらガン見してましたよ…。これは1789まだ卒業しないってことかな(希望的観測)


26. 「ビューティフル」より「ナチュラル・ウーマン」(平原綾香

ビューティフルはあーやキャロルで絶対観ますぅ…と誓わされるような歌声だった。ドスの利いた声大好き~!!かっけ~!


27. 「モーツァルト!」より「僕こそ音楽」(中川晃教

この声を持った人が歌を歌うことを仕事に選んでくれて、かつ僕こそ音楽って歌うの、世の中のチョイスが天才では…。マジで唯一無二のお声だと思う。芳雄さん熱も高まってきたことだし、M!も両方DVD買うか?!


28. 「エリザベート」より「闇が広がる」(山崎育三郎、田代万里生)

いっくんトート!目が全くうるうるしておらず驚いた。単にまばたきをしないからかもしれない。それも「死」だからなのか…?トートって絶対目を見開いてますよね…?ルキーニの時はすごくナルシストっぽい役作りだなぁ~と思ってたんだけど、トートからはあまりそれを感じなかったような。不気味ってよりは普通に怖いトート。


29. 「エリザベート」より「私だけに」(涼風真世

おお、ようやくこの曲が…。当時のファンにはたまらないんだろうな。私にとってはどうしてもゾフィー様なので…。歴代シシィのこと全然知らないな~と改めて思う。

 

MC(山崎育三郎、花總まり中川晃教加藤和樹

和樹さんの尊いエピソードが満載で、本当この回に行ってよかった!!

レディ・ベス初演の本番直前までお稽古をしていて、花さんが不安で泣いてしまった時「大丈夫だよ、一緒にがんばろう」って爽やかな風を吹かせてくれる和樹さん、相手役として最高過ぎんか?!いっくんとアッキーさんに「再現、321!」って振られた時は普通~の言い方してたけど、絶対本当はめちゃめちゃイケメンボイスで言ってたでしょ…。少女漫画かよ…。この話いる?!って照れてる姿も圧倒的に姿勢が良くて、とりあえず10000000000点差しあげます。

いっくんの闇広を聞きながら、袖で一緒に歌っていたのをアッキーさんにばらされてるのも最高だった。「かーくん、(トート)やりたいの?」って聞かれてこくこくするの、想像するけであまりにかわいくて無理でした。あとかーくんて呼ばれてるのも圧倒的弟感があって最高。前髪1:9ならぬ0:10分けでもやりたいなんて本気じゃないですか…。私は白い軍服姿が観たすぎるのと「私の妻だ!」と夜のボートが聞きたすぎるので初エリザはフランツ希望だったんですけど、推しがトートやりたいってぇんなら一刻も早くトートをやっておくんなせぇ!(号泣)「そのときはルキーニやるね!」って言ってくれてアッキーさんありがとうマジめっちゃ観たいっす。あとミュージカル紅白は絶対観たい。


30. 「マリー・アントワネット」より「明日は幸せ」(花總まり

花さんの曲が増えた!何を歌っても気品が漂っている。


31. 「マリー・アントワネット」より「あなたに続く道」(笹本玲奈、田代万里生)

MAからデュエット曲やるんか~い!ってAプロを観た人が思わないかちょっと心配になった。私が観たフェルマリコンビだったので、観劇時のことを思い出すなど。


32. 「レディ・ベス」より「秘めた想い」(花總まり

べス観た方がいいのかな~いいよね~でもDVD花總さん和樹さんじゃないんだよな~。と思ってなかなか購入に至らず。平野綾ちゃんでもいいんだとは思うんだけど、2人のエピソード聞いちゃうとその組み合わせで観たくなっちゃうんだよね~。


33. 「マイ・フェア・レディ」より「踊り明かそう」(全員)

やっぱりダバダバに泣いてしまうよ~。万里生さんと一緒にくるくる回ったり踊ったりしててめっちゃかわいい和樹さん。どうして海宝さんは正反対の端っこにいるんだぁー!私の目は1つしかないんだぞぉー!!!ちきしょー!

というわけで、東宝にガツンと言ってやるどころか、しとどに泣いて帰ってきたというわけでした。次は負けないぞ(何に?)でもアンケートは出したよ!あらぶるTwitterをフォロワーさんが面白がってくれたのでよかったです。すぐ呟かないと忘れちゃうからね…。

そして帰り道、Twitterを見て悲鳴をあげた私。

ぎゃー!今まで共演経験のない推したちが邂逅したー!私海宝さんのこと推しって言っていいのかなー!ファンクラブ入ってないけど、もう言っていいよねー!好きー!というわけで次はCプロに参ります。

 

帝劇ほど素敵な劇場はない (THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE)8/14ソワレ(配信)

だっはっはっはっは、これでこの夏は勝ったも同然よ!!!(扇をあおぐ)

いきなり高笑いで大変恐縮だが、帝劇コンAプログラムの配信を観た後のテンションなのですと言えば勘弁して頂けると思う。

およそほとんどの舞台が中止・延期となった悲しみの春からあっという間に季節は過ぎ去り、そう!今は夏!帝劇にド熱い夏がやってきたぜ!

もともと推しが加藤和樹さん(今回のキャストだと次点で海宝さん、藤岡さん)のため、Bプログラムは絶対観たかった。驚くべきことにナビザーブちゃんに席をご用意頂き、Cプロも迷いつつA席を購入。Aプロはかすれもしなかったため、和樹さん出るけどWOWOWもあるしな~と、配信を観るかはそこそこ迷っていた。今思うとなぜ。和樹さんを見落としていた可能性がある。

ところがどっこい前々日突然観たくなり、今日は朝からソワソワしながら過ごすことに。

こんなツイートされたら絶対観るじゃん…。重ための前髪かわかっこよ…。好き…。

イヤホンを耳に差しながら18:00過ぎに喫茶店に滑り込み、手帳片手にいざ開幕!ものすごい勢いでメモを取りまくっていたため、さぞ怪しかったことであろう…。7ページもみっしり取ったメモを元に、つらつら感想を。

 

♪オープニング

最高~!高まるー!みんな歌うまい!芳雄さんはMCが本当にお上手でいらっしゃる…7月はなんだかんだ毎日舞台に立ってたって、ナイツテイルコンのことかな?「レビュー THE IMPERIAL」ってタイトルだったんだな~。本当に、宝塚のレビューみたいだった!笑

 

♪「サウンド・オブ・ミュージック」より「サウンド・オブ・ミュージック

イントロ聞いたら分かるよ!上がる~!いくちゃんソロがトップバッターなのすごいね!

 

♪「王様と私」より「シャル・ウィ・ダンス?」(一路真輝今井清隆

♪「キス・ミー・ケイト」より「ソウ・イン・ラブ」(一路真輝今井清隆
♪「屋根の上のヴァイオリン弾き」より「陽は昇り又沈む」(全員)

この辺は観たことない。今井清隆さん大ベテランとしか存じ上げなかったんだけど、wikiの経歴を見て震える。深い歌声素敵ですね。


♪ 「ラ・マンチャの男」より「見果てぬ夢(騎士遍歴の唄)」(井上芳雄

去年観とけばよかったなぁ~!芳雄さん、何年か経ったら本当にドン・キホーテやりそう。


♪「スイート・チャリティ」より「ビッグ・スペンダー」(朝夏まなと

この辺も未見の演目だったけど、テンションがひたすらに上がっており、しみじみBプロが楽しみに。

 

♪MC (井上芳雄今井清隆一路真輝森公美子)

お母さんAなモリクミさん、想像つかない…けどみんな最初は端役だったんだなぁ…。森繁久彌さんがつけたあだ名がひどくて笑った。クソジジイ!ってなるわ。次はレミゼまでを一気に振り返るそうです。何が出るかな。

 

♪「スイート・チャリティ」より「ビッグ・スペンダー」(朝夏まなと

この辺も未見の演目だったけど、テンションがひたすらに上がっており、しみじみBプロが楽しみに。

 

♪「アニー」より「明日は」(和音美桜

これもイントロドン!この方が和音さん…かな?お噂はかねがね伺っていたけど歌うっっっま!!!!tomorrowの日本語歌唱初めて聞いたかも。


♪「ナイン」より「グイードの唄」(田代万里生)

城田くんのポスターイメージからギラギラ!男の野心!を想像してたらなんかかわいい歌だね…?


♪「シカゴ」より「オール・ザット・ジャズ」(瀬奈じゅん朝夏まなと

まぁ様とあさこさんの手の使い方がセクシー!かーっこいいー!!


♪「ピピン」より「コーナー・オブ・ザ・スカイ」(城田優

ピピンだ~!イントロ好き~!(それしか言っとらん) 去年一度観劇しました。オチで宇宙猫状態になって、なんやこれ…と思っていたのだけど、時々思い出すので割りと好きなのかもしれない。てか城田くん歌うまいね…今さらですが…。ところで和樹さんはいつ来るんですか!!!


♪「レ・ミゼラブル」より「心は愛にあふれて」(生田絵梨花、田代万里生、新妻聖子

あっもうレミゼになってしまった。和樹さん何やるの…役縛りがないならエリザとかどうですか…。

まりマリウス!声に出して読みたい日本語感ある。このメンツならいくちゃんしかコゼットいないよね~、エポ…と思ったら新妻聖子様がいらしたわ。ゴールデンキャストなのは当たり前なんだけど、私のエポはふうかちゃんなので一瞬忘れていた(恥) 絶対On My Ownか夢破れてやると思ったけど…。


♪ 「レ・ミゼラブル」より「民衆の歌」(今井清隆和音美桜新妻聖子生田絵梨花森公美子

女性メインの民衆の歌!行けるんじゃん!!この曲ここで来るんだ!という驚き。すごい〆感。休憩なし2時間全然あり。むしろ最後まで熱が抜けきらなくていい。

 

♪MC (井上芳雄和音美桜新妻聖子生田絵梨花)

毎度レミゼに出られないことで勇名を馳せている井上芳雄さん!(もし出たら誰?ジャベール?)

聖子さんがM!のあっきー回を観た話の時「ダブルキャストめ…!」って悔しがる芳雄さんに笑った。こういう恨み節っぽいキャラクター好きだなぁ。頭のいい人なんだろうなぁ。続いてはロンドンやブロードウェイの大型ミュージカルということで、知ってる作品が多そう!何かな!わくわく!


♪「エニシング・ゴーズ」より「エニシング・ゴーズ」(瀬奈じゅん

好き!やっぱりセトリが分からない状態で聞くのが最高。瀬名じゅんさんのことは最近知ったんだけど、Instagramで相手役さんへの愛がすごい、アサオサのアサの方、という怒られそうな知識しか持ち合わせてなかったんだけど、歌うまの人なのかな…?


♪「オリバー!」より「愛はどこに?」(田代万里生)

これもなんかかわいかった。今日はかわいい万里生さんセレクション。オリバー・ツイストディケンズ原作のミュージカル観たことないかも。


♪「ガイズ&ドールズ」より「はじめての恋」(朝夏まなと加藤和樹

KKさんはこの流れだとベスと1789枠だな、でもまりおさんがめっちゃ歌うから、他の人との兼ね合いで出番少ないのかもドキドキ…とか言ってたらガイズだったァー!!!!!アー!!!!Aプログラム観てよかったァ!!!!!(元を取るのが速い)

ウッ!恥ずかしながら先日の配信ライブとかZoom会とかディファイルドとか全っ然観れてなかったけど、やっぱり好き!!!死ぬほど好き!!!ウワー!好き!!!ガイズはみちこさんスカイしか知らないんだけど、「女~神様♪」聞きたいなぁ。ローマはまぁ様と和樹さんの回観よう。3回くらい観よう。


♪「回転木馬」より「もしも あなたを愛したら」(和音美桜

和音さん、本格復帰されたら絶対観に行こ(決意) ところでお花様はいつお出ましに…?そして後2回もトークあるのに、これ2時間で本当に終わるのか??


♪「シー・ラヴズ・ミー」より「バニラ・アイスクリーム」(森公美子

アイスクリーーーーーーム!!!の迫力がすごすぎ。WOWOWのおうちでブロードウェイで録画しっぱなしだから観なきゃなぁ、シー・ラヴス・ミー。


♪「ミス・サイゴン」より「命をあげよう」(新妻聖子

ああ!サイゴン!大型!聖子ちゃん!(原文ママ)このメンツだとクリスできるの誰…?城田くん…?今さらだけど生オケなんだよね!音の違い自体は分かるような分からないようなだけど、後ろに見えるだけで良い。しかしこの迫力、聖子様って思わず呼びたくなっちゃうね。すごいはまり役。

このプログラムの大型ミュージカルってあとエリザとM!は確定だよね。ルドルフは主演が揃ってるんだから「それ以上の」聞きたいなぁ~!


♪「南太平洋」より「すてきな人に恋してる」(一路真輝

あー!!!みちこさんのサヨナラショーで観たやつ!!風ちゃんの水夫姿がキュートだったやつ!!一路さん歌うま!!訳詞の「恋してる」より「I love you」の方が歌にあってると思う。最後皆でハートマークになってたのかわいかった。


♪「42nd ストリート」より「42丁目」(森公美子

モリクミさん正統派歌うま。為様…。なんでもできてかっこいいな!サックスというかジャズだけは、マジで生じゃないとダメだなって感じがする。

 

♪MC (井上芳雄朝夏まなと瀬奈じゅん、田代万里生、城田優)

ところで今日エリザでルキーニやるとしたら誰?(唐突)

このメンツだと城田くんいじられキャラなんだ~。「やる気は!満々なんですが…」なんてしおらしいとこ初めて見た。やる気で全公演出られる人決まるんかい!笑 エリザめっちゃ緊張した~みたいな話の流れで「何を言うんだ小鹿よ」って芳雄さんに言われる城田くん面白かった。

万里生さんが何を言うのかと思ったら「この辺が初めて男性とキスをした場所です」笑 ここ結構皆聖地ですねって言ってたの、いわゆる何番なんだろう? フランツ/トート/トート/トート/トートはめっちゃ笑ってしまった。

いよいよウィーン、フランスのミュージカルということで、あと45分しかないのですが和樹さん何曲歌えるんや…。

 


♪「ルドルフ ザ・ラスト・キス」より「二人を信じて」(和音美桜

ルドルフだーッ!!芳雄さん早く着替えてデュエットして!和音さんやっぱメッチャうまい。観たい。2年のブランクなんてないでしょこれ。すごい。


♪「ダンス オブ ヴァンパイア」より「フィナーレ」(新妻聖子

えー!ここでDOV!なんで?しかも聖子さん?でもめっちゃコンサート向きだねこの曲!真っ赤に流れる血が欲しい~!モラルもルールもまっぴら~!楽しい!

※この辺で、チャット画面に「宝塚の人の歌が多い」って愚痴が流れてきて、いや万里生さんとか男性でも多い人いるよ…それファンの人が見たら嫌がるでしょ…と思いつつ、残り30分で出てこなかったら文句も言いたくなるかなと…歌割りには若干疑問が。


♪「天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~」より「さあ、声を出せ!」(森公美子瀬奈じゅん朝夏まなと

テンション高い+テンション高い=最高。まぁ様メガネもお似合い♥️


♪「1789 -バスティーユの恋人たち-」より「サ・イラ・モナムール」(加藤和樹

ギャーッサイラ!!!!めちょめちょにかっこいい。これを待ってたよ~!!!!「何もかも恐れることなく」の後、バン!バン!って決めポーズがしびれる。脳にきく。好きー!!!!1789は…思うところいろいろあるけど…なんとでも言ってくれ!好きなんだよ!!!

やっぱり1789は最高だぜ!加藤和樹は最高にかっこいいぜ!


♪「モーツァルト!」より「僕こそ音楽」(古川雄大

この一曲なのはもったいない気がする~!なんか優しいお顔で歌ってるな~という印象。


♪「エリザベート」より「私が踊る時」(花總まり城田優

花總さんめっちゃかわいい。わけわからんくらいかわいい。髪型が天才。トートいっぱいいるし誰かなって思ったら城田くんなんだね。どこが小鹿やねん。めっちゃ表情がトート。ディズニーの悪役みたいな目付きをしている…。サビのバイオリンが好きです、この曲。私だけにやるかな?


♪「エリザベート」より「闇が広がる(リプライズ)」(城田優、田代万里生)

ルドルフ誰!万里生さんか!これ、トートもルドルフも日替わりだったりするのかなあ。お花様のInstagram見る感じ、少なくともトートは変わりそうですね。絶対キスしないトートとルドルフにソーシャルディスタンスを感じた。私だけに、ないのか…。


♪「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」より「塵と灰」(井上芳雄

チャット画面に「芳雄さんの特許」って書かれてて笑った。確かに!日本で唯一のピエール!グレコメチケット瞬殺だったけど、観たかったなぁ。再演してね。

 

♪MC(井上芳雄花總まり、古川雄大加藤和樹)

そろそろトークコーナーに来るのか、来ないのか…来た!!やっと会えましたね!!(泣)

和樹さんエリザ出てないからこのメンバー不利やん…ってなった。城田くん回はだめだったのか。古川さんが「あれ(ルドルフ)やって出世しないやつはちょっと」とか言うもんだから歴代ルドルフ思い出してしまうじゃん。

ベスやるよね、このメンツめっちゃベスの流れだよね。トートじゃないなら古川くんクールヘッド枠なんと違う?(そんな枠はない) オリジナルだし、近々再演するのかなぁ。そしたら晴香ちゃんかなぁ。

和樹さんの帝劇の思い出は初出演のベス。グランドミュージカル2作目って言ってたけど1作目ってなんだったかなと思ったらロミジュリか!芳雄さん「あんなに日に焼けてはいるけど」っていじりはなんなの笑 和樹さんも「いや焼けてますけどね」って律儀に返さなくていいけどそういうところが好き!とりあえずローマで帝劇に立つ日を待ってるよ!!


♪「マリー・アントワネット」より「100万のキャンドル」(新妻聖子

MAだー。どうにもMAでテンションの上がらぬわたくし…。フェルマリ期待してる人が多いかもだけど、万里生さんで『遠い稲妻』聞きたいなー。しかし聖子さん声量すご!キャラ違うかもしれないけどシシィやってほしい。ここのオリジナル作品枠、海宝さん王家とか…?


♪「レディ・ベス」より「秘めた思い」(花總まり

あぁベスじゃん、と観たこともないのに勝手にがっかりする私。なんか、分け行っても分け行っても悪い評判なので、推しが出ているにも関わらず円盤買うのをためらっている。ビジュアルが好きだからパンフは持っているのに…。とはいえこの曲は好き!女性主人公気になるし、再演したらとりあえず観るか(とてもチョロい) これがラストなら、古川さんまじ1曲?!そんなのあり? 


♪「マイ・フェア・レディ」より「踊り明かそう」(全員)

終わってしまう、終わってしまうよ~!和樹さんが嬉しそうで私も嬉しい。無事に最後まで行ってよかった!し、序盤芳雄さんが焦ってたけどきっちり時間内に終わったね!司会お疲れ様でした…!初日だからアンコールとか…って思ったけど声出せないんだった。ご挨拶は…なかった。幕が1度上がってくれて、お手ふりしてもらって、おしまい。芳雄さんの「またの来場を心よりお待ちしております」アナウンスまで聞かせてくれてありがとう!

 

ああいいもの観たなぁ~。幸せだったなぁー。どうやら歌う人が変わる曲がありそうなので、17日も配信観ちゃおうかなぁ!帝国劇場よ永遠なれ。とりあえずネタバレ回避のためにパンフレットまだ買わないけど早く読みたいのでウズウズしています。

 

 

憂鬱さえ後悔さえ美しく瞬く (Happily Ever After)

本当はアナスタシアの感想が終わったあと、上げようと思って書きかけになっていた記事がたくさんあるのだけど、それらをぶっ飛ばしてこの感想を書く。(公演から2週間経ってるけど)

東宝ミュージカルラボが、すごく良かった。

シアタークリエから、完全新作の短編ミュージカル二編を生配信。企画が告知されてから実施するまでが非常に短期間で、それでいてこのメンツ!すごい!と発表された時ワクワクしたのを覚えている。

二本立てのうち、特に惹かれたのはHappily Ever Afterの方。

夜を愛し、願いを込めて眠りに入る少女。
イマジネーションの力でどこへでもいける彼女にとって 一つだけ叶わないのは、彼に触れることでした。

ってすごい気になるじゃんか!あと単純に海宝くん見たさはあった。

 

舞台には薄紫色の照明が落ちて、それが白いベッドや2人の服に映えてとてもきれいだった。いくちゃんは正直全然注目したことがなかったんだけど、透明感が雰囲気にぴったりで、正にあてがき。ハミングのささやきがかわいい。演出とはいえ、口をあんぐり開けた驚き顔はちょっとイラッとしたけど笑 演じる主人公の名前はマリアってどこかで読んだけれど、特に説明はされていなかったように思う。

物語は背景から聞こえる両親の会話から始まる。食べ終わった後の食器のかたづけという些細な(しかし大事な)口論は夫婦喧嘩に発展し、少女はとぼとぼと部屋に戻ってくる。日記に何かを書き付けてから、ベッドに横たわり眠りに落ちる。(隣には影のようにダンサーが寄り添っている)そして夢の中で、突然現れた青年とコミュニケーションを取ろうと試みる…というのがおおまかな内容。実際に観てみると、結構上記のストーリーと違う物語だったなと。

彼女はイマジネーションでどこでも行けるというよりは夜に逃げ込んでいるのであり、さりとて「彼」よりは夢に重きを置いていないというか。彼の方が切羽詰まっていて、本当に夢でしか心落ち着けなさそう。また彼に触れるのも叶わないというより「よく分からないけど触っちゃいけない気がする…」って自分から極力近づかないようにしてたし。これはコロナ禍の演出だし作品の条件にもなっていたとはいえ、ちょっと露骨だったかも。でもミュージカルでソーシャルディスタンスを取り続けることって難しいと思うから(だいたい気持ちと物理的距離は比例する)、仕方ないのかな。触ろうとして弾かれるとか、手がスカッとすれ違うとかして諦める、みたいに物理的に無理です!って視覚で見せてくれてもよかったのにな~。

お互いに「これは自分の夢だ!」と主張しながら、かなりもどかしい(Not恋愛的な意味で)やりとりを繰り広げるので、序盤は微妙にイライラした。すぐどっちかが「あ~~~」って言うからかも。でも夢の中って得てしてもどかしいものかと思うと納得できる。後述する1作目とは逆に、めちゃめちゃ言葉で説明するぞ!という気概を感じた。それにしても、なんて面倒くさい海宝直人なんだ!!

びびっときたセリフは思わずメモを取りながら観ていたんだけど、そういえば劇場ではそんなことできないから、台詞を書き起こしながら見るというのは初体験だなと改めて思ったり。

「たくさん出てくる言葉の選択が難しい!」

と頭を悩ませる少女に対し、

「どれを選んでも大丈夫だよ」

「どの言葉が出てくるかわからないけど、どの言葉を選んでも僕に伝わる気持ちは同じだ。それだけはわかる」

と彼が語りかけるシーンが私の中では白眉でした。面倒くさくても、言葉にしないと人には伝わらないんだ…。

そして、確かそのシーンの前後で歌われる歌!この歌!

うわ~好きだ!大好きだ!

ジャジーな他幸感溢れる雰囲気と、ピアノのキラキラした音と高温デュエットがたまりません。よかった!事前に公開されたのを聞かなくて!

こういうドンピシャ好きな曲に予習なしでぶつかって聞き惚れるのが舞台の醍醐味のひとつだと思う。「憂鬱さえ後悔さえ美しく瞬く」「please please please Darlin please」をずっと聞いていたい。2人のデュエットって全然想像付かなかったんだけど、とても相性がいいのでは?作曲の清竜人さんはこれから注目していきたいな。確実に今年の好きな曲ベスト3に入ります。9月の海宝コンで歌ってくれないかな…。カーテンコール後、アンコール歌唱が全体のエンディングテーマみたいになっていたのもよかったです。

ラスト、2人がお互いを運命の人だと確信し、夢が覚めてもまた会えるように…と歌う歌もすっごく好みだったんだけど、曲名すらわからない…!「眠れぬ夢も目覚める夢も」「Because I with you」とか歌詞らしき走り書きが私の手帳に残されている。またどこかで聞きたい。テンション高い曲も落ち着いた曲もピアノだけで再現されていて、研ぎ澄まされていた…。

正直運命の人だと思うにはちょっと早急な気もしたけど、尺の都合だから仕方ないかなぁ。あと15分あったらよかったなぁ。少なくとも2人が「また会おう」って思うには十分な会話量だったと思います。

もうひとつ特筆すべきは、ダンサーのRicoさん。動きが猫のようで、いくちゃんの心の動きを機敏に柔らかに表現していて素晴らしかった。二人芝居じゃないんだ?と思っていたけれど、これはダンサーさんがいないとダメだ。少女が時折「どうかな?」と確認するように振り返ったりするので、イマジナリーフレンド的な立ち位置だったのかな。

終演後のツイートがとっても素敵だった。

正にこの舞台を観てから眠りについたので、とても夢見がよかったです。いい夜をありがとう。

 

というわけでHappily Ever Afterは大満足だったものの、同時上演のCALLは正直あんまり好みじゃなかったな。なんで苦手だったのかはきちんと書いておこうと思う。

ある時は森の中、ある時は深夜の海辺・・・人がいないところを選んで「聴衆のいない音楽会」を開き、
旅を続けるガールズバンド「テルマ&ルイーズ」が、とある廃墟に迷い込む。
かつて“劇場”といったその場所で、彼らは思わぬ先客と出会う。

荒廃した近未来?が舞台だったのかな。めみちゃん演じる実質主人公の末っ子ミナモは知らないことが多く、何かしら文化の分断があったことを思わせる。30分でバッドエンドにはならないだろうということで、先客とは劇場専用ドローンの木村達成だったのでした。たつなりがええよという事前情報通り、ちょっとオドオドしたまさかの機械キャラは確かに新鮮だった!翼が壊れちゃっているのが切ないね。風ちゃんしかりキャストは皆歌唱力抜群でとても良かったんだけど。バックストーリーがフワッとしすぎていて、私はある程度説明のあるストーリーが好きなんだなと。

あとは、ミュージカルというより単なるお芝居ぽかったからかな?挿入歌的に歌パートとして歌うより、気持ちを歌で説明してほしかったのかもしれない。それとセリフ回しがややゆったりめなのがどうにも気になってしまい…。森本さんの演じた長女のキャラが、若干強引な感じで苦手だったんだと思う。妹たちのために意図的に明るく振る舞っているのではないかという考察を見たので、わざとそういう演技なのかもしれない。

ドローンのヒダリメと人間のミナモが心を通わせる様はとても良かった。公演を観に来たお客さんの話をしながら、少しずつ近い席に移動していく二人。ただ、演出の都合上結局隣の席には座らないという笑。最後皆で「観客」に向かって歌う歌は好きだった。小さい頃に見たファミリーミュージカルを思い出して、電車の中で泣いちゃった。へーい、ヒダリメ。聞こえてますか。公演の後ミナモたちはまた旅を続けて、ヒダリメは劇場に残り続けるのかな…。

 

正味30分のお話だと書ききれない部分はたくさんあると思うし、起承転結を付けるのは難しいんだなとしみじみ思った。稽古も2週間しかなかったそうで、でも今できる最大限を届けてもらったんだなと思う。保守的なイメージのある東宝がこんな挑戦的な試みをすることがいい意味で驚きだったので、これからもどんどん新しいことをやってほしい!今回はオリジナルミュージカルなので、音源か円盤をぜひ残してほしいなぁ。

 

アナスタシア⑦ Until next time

もうしばらくアナスタシアについて書くことはないだろう(アニメ版の感想以外)と思っていたが、公式から突然こんなツイートを投下されれば、泣きながら書かざるを得ない。

そう!!スペシャル!ロング!PVで!ございます!!!

ツイートを見かけた瞬間「ウォア」と名状しがたい奇怪な音声をあげてしまったので、在宅時で本当によかった。3月にちらっと触れられたきり、母さん、僕のあのロングPV、どうしたんでせうね…?と呟きたくなるほどには全く音沙汰のなかったロングPV。大千秋楽も迎えたし、もはや公式に存在を忘れられているものと思いこんでいた。6月末の通販終了時に、一言くらいまたね的なツイートがあったらいいな…とか勝手に諦めててほんとごめんな!!!ありがとう梅田芸術劇場のアナスタシア担当の皆様!!!!!!!圧倒的に感謝!!!!!お手紙書きたいけど、HPにお問い合わせフォームが見つからない!!

明日まで絶対死ねない…と重すぎる決意をこめて迎えた翌日。お茶に行ったものの、リアタイしたすぎて友達に「私は突然YouTubeを観始めますが気にしないでください」と厳かに告げ、12:10頃見事灰になった。しかも感極まってその場で2回観た。

ありがたい、ありがたいよ~(号泣) 以下、心の赴くままに綴った感想です。今さらですけどネタバレ満載です。

 

・わーいロングPVだ~!!長い!!(バカの感想)

・革命に消えたロマノフ家、あたりまではTwitterの動画とほぼ同じ。

・わかーにゃのIn My Dreams(たぶん)。この髪型似合うな…。

・はるーにゃのきれいなお辞儀。スッとした表情に説得力がある。

・おっ海宝ディマ!!

海宝直人のMy Petersburgだーッ!!!!ありがとうございます!!!!

・そうだろ?って表情の内海くんかわいい。

・遠山グレブだー!!!

・Learn to Do Itのウラドどっちだろう…ディミトリはばっち。3人で踊って手が外れちゃうところかわいいぞ。

・Journey to the PastをバックにMy Petersburgの場面が映るのエモい。歌ははるーにゃかな。やっぱりこの青~紫~ピンクの配色はアナスタシアカラー!

・皆大好き「ご褒美だ」。

・君が女の子じゃなかったら…!ぐるぐるのシーンが入ってて嬉しい~。この台詞の意味はよくわからないけど!女の子にむやみに抱きつくのはよくないけど、我慢できない!えーい!ハグ!ってことですか?(だとしたら意外と紳士だなディミトリ)

・Paris Holds the Key (To Your Heart)のダンス、ばちトリとわかーにゃの身長差がよくわかってめちゃくちゃ萌えます。

・3人連続で聞くと、リリーのお声全然違うなぁ。

・噛み締めるような表情でゆっくり腰を下ろす皇太后様…遠い12月のメロディとの親和性がすばらしい。

・ゆっくり歩いてくる麻実れい様の貫禄たるや。

・まさかのEverything to Win!再びの海宝直人!

・えっ内海くんの歌唱、ない…?悲しい…。せめて一フレーズくらいあっても。

・海宝ディマとはるーにゃのIn a Crowd of Thousands。大好きなシーン。2人とも笑顔が素敵。歌があるならこっちかと思ってた。

・はやくはやくって急かすはるーにゃかわいい…

エスコートして出ていくディミよしとはるーにゃもかわいい…

・流れ~る~ネヴァ川~、大好き。これ、歌は堂珍さん?遠山さんにも聞こえるんだけど、番手(?)的には堂珍さんが妥当だよね。

・まさか平手が入るとは。

・オレンジの香り!の時、アーニャこっち向いてたっけ?わかーにゃの笑顔がとってもかわいい。

・涙ぐむ山本グレブ、指で払う仕草に葛藤が感じられて良いですね。

・ネヴァ川の流れからのフィナーレ、曲がそこそこ繋がって聞こえる笑

・(公式、はるーにゃ海宝ディマめっちゃ本命視してませんか…?)

・ラストのこんな大事なシーンを出しちゃっていいんですか?!はるーにゃのディマ!が聞こえてくるようだ…。海宝ディマの真剣な表情もたまらない。しかしこんなの見たら、宙担はまかまどトランクキスの流れ読めちゃうんじゃないですか?!(要らぬ懸念)

・パンフレットの組み合わせだな?!これはばちトリとわかーにゃですね!!

・葵×相葉、木下×内海は固定なのかな?海宝くんはどっちもシーンあったね。DVD出すなら、ロミジュリみたいに一人ダイジェストにしないで全員出してね~…ね~…ね~(エコー)

Until next time(大声)

 

ラストの一文がどれだけ嬉しかったか。こういうの書いてくれることって珍しくないですか?チョロいから、next timeまで健康にお金貯めてがんばるしかないって思ったよね。こういう何気ない(いやきっと梅芸さんも並々ならぬ思い入れあってやってくれてると思うけれど)一言で生きていけるんだなぁ。ささやかどころでない幸せを頂きました…。どんな意味かは考察するしかないのですが…恐らく再演ですね。きっと再演ですね。待ってるよ。

動画が一週間で6万回再生されてるの、かなり人気ある方だと思うんですけどその辺どうでしょう。宝塚ができる(たぶん)んだったら、梅芸も版権クリアして~!!!映像と音源が欲しいよ~!!!組合せから考えるに、たくさん動画持ってるってことがわかっちゃったんだからな~!!!予定は未定だけど宙スタシアもなんとかして観たいなぁ。

やれやれさすがにね、さすがにもうしばらくアナスタシアの記事は書かないはず。だってこれ以上公式から何か投下されると思えないし、ねぇほんと…ねぇ…。アナスタシアがこわいなぁ(梅田方面に目をやりながら)。はぁ~続報来ないかな!!!!(完)